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第一回 あえて和泉元彌を弁護する(完全版)P

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 マスコミは検察官や裁判官ではない

 タレントが、Wブッキングをしたり、遅刻をして、誰かに被害を与え、迷惑をかけたことが、事実であったとしても、その結果として、関係者の信用を失い、ファンを失い、ステージを見に来る人や、CDやグッズを買う人が減る、という報いを受けるであろう。

 もしかしたら、批判されるどころか、「それでこそ大物」と称えられる場合があるかもしれないが、どちらにしても、マスコミが勝手に裁いたり、罰を与える必要はないし、そんな権利などない。

  

 マスコミは、取材に基づいた事実のみを報道し、判決のような感想や、意見をつけるべきではない。

  長野のサリン事件で、被害者である河野義行さんを犯人扱いした、苦い経験を生かして、マスコミは、警察のスピーカーでもなければ、検察官でもなく、裁判官でもないことを忘れるべきではない。

  

   (文中敬称略)

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