● プレイ例
:
※ 使用領域 : 西 (2012) → 東
(2412) 、北 (1916) → 南 (2416)
※ 使用ユニット :
赤軍 :
第51軍 (2ステップ) : 2216
第62軍 (3ステップ) と 第64軍 (3ステップ) : スターリングラード市街戦ボックス内
第66軍 (2ステップ) : 2213
第21軍 (2ステップ) : 2013
スターリングラード/ドン方面軍司令部 + ロコソフスキー将軍 : 2012
南東/スターリングラード方面軍司令部 + イェレメンコ将軍 : 2414
ジューコフの司令部 : 2312
ドイツ国防軍 :
第11軍団 (4ステップ) : 2113
第51軍団 (4ステップ) と 第8軍団 (4ステップ) : 2114
第48装甲軍団 (4ステップ) + ホト将軍 : 2116
第4装甲軍司令部 : 2015
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◆ 北部区域の天候フェイズ :
ソ連軍プレイヤーは “凍結” の天候表上でダイスを降り、3を出した。したがって、地表状況は
“凍結” 、空模様は “曇り” となる。
◆ 補給フェイズ :
全てのユニットが補給下にある。
◆ 増援フェイズ :
ソ連軍は狙撃兵4ポイントと機械化2ポイントの補充を受け取る。
彼は狙撃兵補充2ポイントを使用して 第66軍 を4ステップまで到達させ、さらに機械化補充2ポイントを
このユニットに加えた。第66軍 の狙撃兵駒を機械化駒
( 待機予備ボックス内から ) に置き換える。残りの狙撃兵補充2ポイントを ヘクス 2414 からマップ上に送り出し、2ステップの損害マーカーでこれを明示した上で
ヘクス 2314 に置く。 ソ連軍は ヘクス 2111 に置く補給ユニット1個と、追加の空軍ユニット3個も受け取った。
枢軸軍は、増援も補充も全く受け取らない。
◆ 航空フェイズ :
ルフトヴァッフェ ( ドイツ空軍 ) は 11ユニットあるものの、天候が “曇り” なので、5ユニットだけを使用できる。彼らの配分は次の通り。
:
戦闘機として2ユニット、航空補給に1ユニット、爆撃機として残りの2ユニット。
ソ連空軍は6ユニットで開始し、そこから3ユニットだけが自由に使える分として残る。ソ連軍は2ユニットを戦闘機として配置し、爆撃機としては1ユニットしか残さなかった。
☆ 枢軸軍の作戦フェイズ
:
第4装甲軍の活性化。ドイツ軍の全ユニットを活性化できる。
▽ 第1移動セグメント :
第51軍団 と 第8軍団
を統合させる。 : 第8軍団 から 第51軍団
へ2損害ステップを与える。その後、第51軍団
( 6 ステップ ) はスターリングラードの主要都市ヘクス内に入る。故に、市街戦ボックスで移動を終えなければならない。
ホト将軍 とスタックしている 第48装甲軍団
が、第51軍 ( ヘクス 2216 ) に機動攻撃を仕掛ける。これには2移動力
( 凍結時の平地への移動に1ポイント、機動攻撃に1ポイント ) のコストが掛かる。戦力比は 16対7 であり、つまり
2対1 になる。2つの先鋒ユニットの練度差によって、戦力比は 4対1 に引き上げられる。機動攻撃では2コラムシフトのペナルティーが生じるので、戦力比は
2対1 へと戻される。枢軸軍は空軍ユニットを1個使うことにしたので、戦力比を右方向へ1マスずらす。ソ連軍は移動セグメントの間には空軍ユニットを使用できない。最終的な戦力比は
3対1 。攻撃側の先鋒ユニットは装甲ユニットであり、1個の空軍ユニットがこの戦闘を支援している。
: したがって、 “電撃戦” のボーナスを枢軸軍は享受する。
用心深い彼は、起こりうる自軍側への損害を1つ減少させることを選択した。ホト将軍
は、ダイスの出目に2を加えるボーナスを提供する。枢軸軍プレイヤーはダイスを振り、3を出した。ボーナスによってダイスの出目は5に修正され、戦闘解決表の
3対1 の戦力比列では 「 1/3 」 の結果が示されている。防御側は後退とステップロスを強いられる。故に、第51軍
は 1損害ステップを失い、ヘクス 2416 へと 2ヘクス後退した。第51軍
は機動攻撃を受けたので混乱状態となり、したがって ZOC を失う。攻撃側の戦闘結果は 「 1 」 だが、“電撃戦”
のボーナスによって 「 0 」 となる。
第48装甲軍団 は ヘクス 2315 へと移動を継続し、第51軍
に対する機動攻撃を再度行う。移動開始以来、第48装甲軍団
は5移動力を既に消費している。戦力比は 16対4 、すなわち 4対1 。練度差の効果と機動攻撃のペナルティーは相殺する。枢軸軍は2個目の爆撃機を使用し、最終的な戦力比は
5対1 になった。ホト将軍 は常にダイスの出目に
+2を与え、しかも 第51軍 は混乱状態なので追加の
+2も受け取る。ドイツ軍は改めてもう一度 “電撃戦”
のボーナスを使用でき、今回は敵の損害を1増やすことにした。ダイスを振って出た目は1、ボーナスによる修正で5になる。結果は
「 0/4 」 。この結果は “電撃戦”
のボーナスにより、 「 0/5 」 となる。第51軍
は、少なくとも3ステップのステップロスを強いられるが、これは部隊の壊滅を意味する (
訳註 : 後退は2ヘクスまでしか許されないことに注意! )
。第51軍 のユニットは次のターンのマス目に置かれる。第48装甲軍団
は ヘクス 2416 に進入しなければならない。ホト将軍
の移動力ボーナスのおかげで 第48装甲軍団 には3移動力が残っており、ヘクス
2315 と 2215 経由で ヘクス 2114 へ行くことができる。と言うのも、スターリングラード市内のユニットは市街戦ボックス内にいる為、この主要都市の隣接ヘクスには
ZOC を及ぼさないのである。
第8軍団 ( 2損害ステップしか持たない ) は、この時
ヘクス 2315 へ移動した。
▽ 戦闘セグメント :
この時、ドイツ軍プレイヤーは唯一の航空補給ユニットを ヘクス 2015 に置き、スターリングラード市街戦ボックス内で攻撃することを宣言した。彼は移動セグメント中に既に使用している2個の爆撃機をこの戦闘に投入した。2個の爆撃機は、再び右のマス目へと動かされる。
▽ 対応 :
ソビエト軍はこの戦闘に対応移動させることができるユニットを全く持たない ( 第66軍
は敵の ZOC 内に存在する。 ソ連軍は、この戦闘に唯一の爆撃機を投入した。
▽ 補給 :
ドイツ軍プレイヤーは2コラムシフトのペナルティーを回避するため、航空補給ユニットを消費した。
▽ 戦闘解決 :
戦力比は 13対20 で、これは 1対2 となる。第51軍団
と 第62軍 とのあいだの練度差は、攻撃側有利の 1
( = 3−2 ) コラムシフトを提供する。 : これで 1対1 。次に両陣営が投入した空軍ユニットを数えることによって、戦力比は
2対1 に達する。ソ連軍側は、軍集団指揮官とスタックしている2つの司令部の指揮範囲内に存在している。各指揮官はドイツ軍が振るダイスの目から1を差し引く特典を与えることが可能。指揮官は一人だけしか任命できないので、ソ連軍は
イェレメンコ将軍 を選択した。ドイツ軍プレイヤーはダイスの出目への
+2のボーナスを得るため、自軍の損害を1つ増やすことにした。彼はダイスを振り、6の目を出す。ボーナスの +2とペナルティーの
-1を加味して、出目は 「7」 になる。戦闘結果表における市街戦の 2対1 の列では、7の出目は
「0/2」 の結果を示す。防御側は各ユニットを1ステップロスさせて、その場に踏みとどまった ( いずれにせよ、正確にはこの場合、後退できないだろう
) 。攻撃側は戦闘結果が1増えるので、第51軍団 を1ステップロスさせなければならない。
▽ 第2移動セグメント :
ホト将軍 と常にスタックしている 第48装甲軍団
は1移動力を消費して ヘクス 2113 へ移動し、そこでさらに2移動力のコストが掛かる機動攻撃を 第66軍
に対して宣言した。初期の戦力比は 16対19 、つまり 1対2 。ここで再度、練度差の効果と機動攻撃のペナルティーは相殺する。しかし枢軸軍は爆撃機を1個投入し、空軍ユニット自体は右のマス目へ移動させた。
: この時点からターン終了時まで、その空軍ユニットはもう使用できない。 戦力比は 1対1 となり、枢軸軍は
“電撃戦” のボーナスを使って自軍側の損害を1減らすことにした。ホト将軍
は常に +2のボーナスを提供してくれる。ドイツ軍プレイヤーはダイスを振って2を出した。これは修正して4となり、戦闘結果は
「0/1」 。防御側は 第66軍 に1ステップロスを適用させることにする。そうすれば、
第48装甲軍団 は直ちに移動を停止させなければならなくなるし、さらに、もし
第66軍 が後退してしまうと混乱状態になってしまうのである。
このセグメントの最後に、ドイツ軍の最後の爆撃機を最も右側のマス目に置く。そのため、このゲームターン中にもう爆撃機を投入することはできない。
★ ソ連軍の作戦フェイズ
:
ジューコフの司令部の恩恵によって、ソ連軍は2つの方面軍司令部を組み合わせることが可能となり、このプレイ例に登場している全ユニットを活性化することができる。
▼ 第1移動セグメント :
ソ連軍には、ヴォルガ河での輸送力が2ポイント残る [ 5 − 2
( 凍結 ) − 1 ( スターリングラード市内にドイツ軍ユニットが存在する
) = 2 : 「ヴォルガ河制限表」 を参照 ] ので、ヘクス
2314 に存在する2損害ステップは この大河を渡ることができる。第62軍
と 第64軍 は、それぞれ3損害ステップへ回復する。
▼ 戦闘セグメント :
ソ連軍プレイヤーは、第48装甲軍団 とスタックしている
第11軍団 に対して戦闘を宣言する。
( 訳註 : 本当は、第48装甲軍団もいっしょに攻撃対象としなければならない。ルール10.1を参照
)
彼は補給ユニットを消費した。戦力比は 28 { 第21軍
( 2で割る ) = 5 + 第66軍
= 23 } 対10 、つまり 2対1 。ドイツ軍の先鋒ユニットは
第11軍団 ( 熟練度 3 ) 、ソ連側は 第21軍
( 熟練度 2 ) である。( 訳註 : 練度差が
-1なので、) 戦力比は
1対1 になる。 ロコソフスキー将軍 の存在のおかげで、ソ連軍は
“人海戦術” ( ダイスの出目に +1、ただし自軍側の損害も1増加
) を活用でき、さらにこの将軍はダイスの出目に1を加えるボーナスも提供する。ソ連軍プレイヤーはダイスを振って4を出した。修正して6となり、戦闘結果は
「1/2」 (
訳註 : 「0/2」 が正しい)。防御側は先鋒ユニット ( 第11軍団
) が1ステップロスを被り、1ヘクス ( 2114へ )後退した。攻撃側は2ステップロス (
訳註 : もちろん、1ステップロスが正しい ) を適用した上で前進する。 第66軍
は再び通常の狙撃兵 (歩兵) ユニットに置き換える。
▼ 第2移動セグメント :
もはや、このセグメント中に行動できるユニットは無い。
◆ 航空消耗フェイズ :
ソ連軍プレイヤーはドイツ軍の損害を確定するためにダイスを振る。:
出目は 5。 +2 (曇り) と +2 (ソ連軍の戦闘機) の修正を加えて9となる。:
ドイツ軍は空軍ユニット1個を喪失。
ドイツ軍プレイヤーもソ連軍と同様に行う。ダイスを振って2を出した。これに天候とドイツ軍戦闘機の修正を加えて6になる。:
ソ連軍は2ユニットを喪失。
◆ ターンの終了 :
赤軍ユニット
:
第62軍 (3ステップ) と 第64軍 (3ステップ) : スターリングラード市街戦ボックス
第66軍 (4ステップ) : 2113
第21軍 (1ステップ ( 訳註
: 2ステップ ) ) : 2113
スターリングラード/ドン方面軍司令部 + ロコソフスキー将軍 : 2012
南東/スターリングラード方面軍司令部 + イェレメンコ将軍 : 2414
ジューコフの司令部 : 2312
ドイツ国防軍ユニット :
第11軍団 (3ステップ) : 2114
第51軍団 (5ステップ) と 第8軍団 (2ステップ) : 2315
( 訳註 : 第51軍団はスターリングラード市街戦ボックス内に存在、が正しい
)
第48装甲軍団 + ホト将軍 : 2114
第4装甲軍司令部 : 2015
おわり
訳者より : さらなるプレイ例が、VV56号のリプレイ記事中に用意されています。
こちらを御覧ください
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