脳幹の縫線核から網様体の、比較的せまい範囲にあるのがセロトニン作動性神経系です。 せまい部位にありますが、他の神経系と連携しているので、広い範囲に重要な影響を及ぼしています。 セロトニンは他の神経系に抑止的に働くことで、過剰な興奮や衝動・抑うつ感を軽減します。セロトニンが不足すると、鬱状態になったり、暴力的になったりします。 幼児期に安全な環境になかった動物はセロトニンの分泌能力が低く、セロトニン濃度の低下が見られやすいといわれています。 また、ストレス環境に長期間いた個体はセロトニンが枯渇に近い状態になっているので、興奮や衝動・抑うつ感を抑制することが難しくなると言われており、殺人・殺人未遂・自殺未遂を起こした成人や子どもは、セロトニンの濃度が低いことが確認されています。 逆にセロトニンの過剰は、てんかんをもたらすと言われています。