天国とんぼ 「一寸一言二言三言」

 ●No.0038 エリートは大変過酷な道

 人間の中には、少数ですが、生まれたときから恵まれた資質を与えられている、まさに「選ばれた人」エリートや、自分でその使命を知り、過酷な務めを担う方が存在します。
 彼らに、自分たちとは違う生き方をしているからという理由だけで反発したり、普通になることを強いるようなことをしてはいけないことを、これまでファンになった人たちを通じて、私は知りました。

 私は、相撲の北の湖親方のファンですが、当初、反感を持って見ていました。
 彼が、当時の横綱・大鵬(現・親方)に初挑戦して負けた際に、土俵をたたいて悔しがる姿を見て、なんて生意気で傲慢な奴なんだと反発したのですが、その後の彼の生き方を見続け、あの悔しがる気持ちが、彼を名横綱にしたことを悟り、反省しました。
 スポーツのアスリートや芸術家など、それぞれの分野でのエリートの皆さんは、己の限界に挑戦し、少しでも百点に近づこうと努力している人たちであり、そうした人間と、並みの自分と一緒にしてはいけないし、尊敬の念を持って接しなければならないと今は思っています。

 ただし、私と、選ばれた皆さんとでは与えられているものがそもそも違うのですから、私たちが出来ないからといって責めることはどうかしないで下さいと、逆にエリートの皆さんや、指導的な立場の皆さんにお願いしたいと思います。
 批判されたり、言われたぐらいで、簡単に出来るようなら、戦争はとっくに地上からなくなっている筈ですが、そうなっていないことが、それがいかに難しいことかを物語っています。
 愚かな私にもそのくらいはわかっていますので、せめて、エリートの皆さんや指導的な立場の皆さんを批判する自由を我々に認める寛容さだけは、どうか持ち続けて欲しいとお願いしています。


  


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