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Panzerkrieg [ OSG/AH/3W/CoSi ]

エラッタ(正誤表)の和訳

パンツァークリーク : エラッタとルールの明確化


以下は Panzerkrieg の正誤表の日本語訳です。
アバロンヒル版の英語ルールと、その日本語訳ルール (HJ社発行のタクテクス誌 30 〜 32 号に掲載) を対象としていますが、多分 CoSi 版でも使えると思います。 和訳する際に、Web Grognards に掲載されている5つのエラッタ・ファイル から必要と思われる分だけを選び出して再構成しています。

ルール本文上の誤りや変更点は赤字で表記。

 
 1.ルールブック

 2.戦闘結果表

 3.地形効果表

 4.シナリオ・フォルダー


・・・・・しかし、これだけの量のエラッタがあることや、日本語ルールが掲載されてから既に 17年ほど経っていて入手が難しいこと、それに現在でも CoSi 版のゲーム本体を購入できることを考慮すると、新しい日本語訳ルールの作成が望まれるような気がしないでもないです・・・ね ??

 


 1. ルールブック

 

 2.2

【 コマ 】

 

枢軸軍の要塞マーカーの裏面は空白になっているが、実際は“建設中”と記されているものと見なすこと。

   

 3.0

【 プレイの手順 】
 

プレイ手順 B.3.a 項が述べるところの、「航空ユニットが混乱させられることを示す "*" の印が無い場合、航空ユニットは不利な結果を無視します」は、正しくない。  ルール 9.3 で記されているように、不利な戦闘結果は、攻撃を行う航空ユニットには全く影響がない。

   

 4.0

【 天候 】
 

各シナリオの第1ターン開始時に、天候を決定する。

   

 5.1

【 補給線 】
 

自軍地図端の鉄道ヘクスは、全て補給源である。

   

  5.12

敵ユニットが自軍の鉄道線を横切っても(占領ではない)、自軍の補給に影響はない。

   

  5.13

自軍増援登場ヘクスとは、自軍増援部隊が登場しているか、シナリオの後の方で登場する予定になっているか、またはその場所からシナリオを開始している場所である。 これらの登場ヘクスは、自軍補給源になる。

   

 5.3

【 補給の影響 】
 

非補給下のユニットは、要塞も建設できる。

   

 6.0

【 移動 】

町・都市・鉄道線・道路を含まないヘクスは、少なくとも約 50 % の陸地を含んでいない限り、プレイには用いられない。

ユニットは、移動力が不足していても1ヘクスだけは移動できる。ただし、敵ZOCから他の敵ZOCへの移動は除く。

ユニットは、移動の際に天候と補給の両方から影響を受ける。:2回半減し、端数は切り捨てる。

   

 6.1

【 移動に対する地形の効果 】

道路橋を使って渡河する際はコストが掛からないが、鉄道橋を使う場合は追加の +1コストが必要。

渡河コストは、2つの渡河ヘクスの間を通過して主要河川を渡る時にのみ、適用される。それ以外の場合では、渡河ヘクスを平地と見なす。

渡河ヘクスと増援登場ヘクスは、森林を含んでいないなら、平地ヘクスと見なす。

キエフからヘクス 3215 へユニットを移動する際、キエフを渡河ヘクスと同様に見なす。

   

 6.3

【 鉄道移動 】

敵ZOC内の鉄道ヘクスに存在する自軍ユニットは、鉄道移動を行うことができない。

鉄道移動を行うユニットは、敵ユニットがZOCを持つか否かに関わらず、敵ユニットのすぐ隣へ移動してはならない。鉄道移動をしているユニットは、突破を行うことができない。

シナリオ開始時に自軍支配下ではなかった鉄道ヘクスを鉄道移動に使用してはならない。

1ターンの間に鉄道移動を利用できるユニット数に制限はない。
   

 6.4

【 地図への登場と退出 】
 

増援として登場するユニットは、登場ターン時に鉄道移動を利用しても良い。

   

  6.41

増援ユニットの登場を遅らせることができる。1ターン遅らせるごとに、東(ドイツ軍は西)の登場ヘクスへと移らせることができる。

   

 7.0

【 スタック 】

通常のスタック制限に加えて、1個の航空基地と、そこに配備される航空ユニットを1ヘクスの中にスタックさせることができる。

橋頭堡維持のためにスタックすることが許される追加の戦闘ユニットは、その橋頭堡からの攻撃には戦闘力を提供できないものの、橋頭堡内での防御戦には戦闘力を提供できる。

   

 8.0

【 支配地域 】
 

ZOCは湖ヘクスサイドを越えて広がることはない。
ZOCは渡河ヘクスサイドや、主要河川に架かる橋を越えて広がることはない。

   

 8.1

【 移動への影響 】
 

地上ユニットは敵ユニットが占拠しているヘクスに侵入することはできない、と 8.1 項は述べている。しかし 17.1 項と 17.2 項では、砲兵と対戦車ユニットに対して、これを認めているし、11.0 項は もしかするとリーダー・ユニットに対して認めているのかもしれない。
17.1項 ・ 17.2項 ・ 11.0 項は、8.1 項の例外として覚えておくべきである。これらのタイプのユニットのみで占拠されているヘクスへの侵入および通過は可能であり、その場合、それらのユニットは壊滅する。

   

 9.0

【 航空作戦 】
 

航空ユニットの航続距離と海上補給線は、海ヘクスを通過して辿ることができる。

   

 9.1

【 航空基地 】

航空基地は、鉄道線路を含むヘクス内に配置しなければならない。

町ヘクス(都市ヘクス)に配置された航空基地の固有防御力は2倍(3倍)となるので、1x2=2(1x3=3)となる。

   

  9.11

航空ユニットが配備されている航空基地を、航空ユニットを駐機させたまま鉄道や海輸で移動させることができる。ただし、そのターン中はその航空ユニットを出撃させることができない。

   

  9.12

もし、航空基地が配置されているヘクスに対して全防御側ユニットの除去や退却の戦闘結果が課せられたら、攻撃側がそのヘクスを占拠する場合のみ、航空基地と、そこにスタックしている航空ユニットを除去する。

   

 9.2

【 戦闘航空パトロール 】

敵の航空基地が配置されているヘクスに CAP マーカーを置くことはできない。 天候の変化により CAP の航続距離が短縮された場合は、CAP マーカーを新たな航続距離内に配置し直すか、又は取り除かなければならない。

ある CAP マーカーの航続距離内にある全ての自軍航空基地が除去されたら、その CAP マーカーは速やかに地図上から取り除かれる。

   

 9.3

【 地上支援 】
 

あるヘクスに複数の航空ユニットが出撃したものの、予想していた攻撃を行わないか、または突破セグメント中の攻撃に参加することになった。これらの航空ユニットは突破セグメント中、別々に攻撃を行ってもよいし、あるいは突破攻撃が行われない場合は、未使用の航空基地へと帰投してもよい。

   

  9.32

航空ユニット単独で攻撃する場合、目標ヘクス内の全ての敵ユニットを攻撃する必要はない。防御側の他のユニットを無視して1つだけ、あるいは、その中のいくつかだけを攻撃してもよいし、もちろん、全ユニットを攻撃してもよい。攻撃を受けたユニットには、地形効果が適用される。

   

 9.42

【 航空補給 】
 

KG(ドイツ軍戦闘団) ・ BG(ソ連軍戦闘団) ・ 対戦車および砲兵ユニットは、航空補給の観点からは各々 1/3 個師団と見なす。司令部ユニットは “無料” である。

   

 10.1

【 コマンド・コントロール 】
 

司令部ユニットから自軍地上部隊ユニットへのコマンド・コントロールに必要とされる7ヘクスの範囲は、全地形を辿ることができる。

   

 10.2

【 予備 】
 

予備ユニットは、スタック制限を遵守しなければならない。

   

  10.21

予備ユニットは、橋と橋頭堡でのみ主要河川を渡河することができる。渡河ヘクスでは不可。

   

 10.3

【 戦闘力とサイの目修正 】
 

複数の戦闘力修正が同時に適用される場合、以下の順序で適用する。

1 : コマンド・コントロール
2 : 補給
3 : (航空攻撃による)混乱
4 : 地形

各修正を適用した後で、端数を切り捨てる。

   

  10.31

 

攻撃側と防御側の双方に地形修正がある場合は、両方の修正を適用する。

架橋された主要河川を挟む2つの渡河ヘクス間で発生した戦闘を解決する際、攻撃側は橋梁越しの攻撃、又は渡河ヘクス越しの攻撃のどちらかを選択できる。
どちらを選んでも、選んだ方の地形による戦闘力修正とサイの目修正を適用する。選んだ方から戦闘力修正を適用し、選ばなかった方からサイの目修正適用する、ということはできない。

(訳者より)
タクテクス誌に掲載された日本語訳ルールでは、例として主要河川を横切って行う攻撃と記述されているが、これは小河川を横切って行う攻撃と読むのが正しい。

   

 11.0

【 リーダー 】

1ヘクス内には、1人のリーダーだけがスタックできる。

単独の自軍リーダーは、敵軍リーダーが単独で存在するヘクスを通過して移動できる。

   

 11.1

【 リーダーの戦闘力 】
 

戦闘力を提供するリーダーは、補給切れ、地形、またはコマンド・コントロールの範囲外による影響を受けない。これらの修正を適用した後で、リーダーの戦闘力を加える。

   

 12.0

【 装甲効果 】

70戦闘力を用いて 8戦闘力の敵を攻撃する場合に、もし防御側が装甲効果を有しているなら、この戦闘での戦闘比は6対1になる。
(訳註:このゲームでは、7対1以上の戦闘比を7対1として扱う点に注意。)

防御側が町、あるいは要塞に存在している場合も装甲効果は無効になる。渡河ヘクスと増援登場ヘクスでは有効になる。

   

 13.2

【 戦闘団の回復 】
 

補充は戦闘団を完全戦力面に戻すため、それに、壊滅したユニットを戦闘団として復帰させるために使用する。

   

 14.0

【 退却の概略 】
 

同一ヘクスでスタックしている複数のユニットは、別々のヘクスに退却してもよい。

   

 15.0

【 突破前進と突破 】

突破の結果を得るためにリーダーを参加させる必要はない。

突破セグメントは1度だけである。全てのユニットに突破の資格があるわけではない点に注意すること。発生した突破の数に関係なく、突破ユニットが移動した後で突破攻撃を行う。

   

 15.2

【 突破の解決 】
 

ある1ヘクスに複数の航空ユニットが移動したものの、突破フェイズ中に参戦することが予想されていた突破攻撃が行われないことになった。この場合これらの航空ユニットは、その突破セグメント中に独自に別個の攻撃を実施するか、もしくは突破攻撃が行われないなら、未使用の航空基地へ帰投することができる。

   

 17.0

【 特別ユニット 】

ヘクス内に単独で存在し、敵ユニットの攻撃を受ける砲兵と(または)対戦車ユニットは、防御力を持たないので自動的に除去される。

特別ユニットを通常の地上ユニットの変わりにスタックさせてもよい。

   

 18.0

【 要塞と橋頭堡 】

セットアップを行う際、要塞と橋頭堡を敵ユニットに隣接させて配置してもよい。

プレイヤーは何時でも自軍の要塞を破壊(除去)してもよい。

   

 18.1

【 要塞の効果 】
 

要塞を森林ヘクスに建設することはできない。これは 18.1の変更点。

   

 20.3

【 プレイへのオプション・ユニットの導入 】
 

戦車軍や装甲軍団(あるいは、それらの合成ユニット)は、分割させる(又は統合させる)前に移動を行うことができる。

   

 20.4

【 オプション・ユニットの効果 】
 

装甲軍団、戦車軍、そして航空ユニットを海上輸送してはならない。航空基地は海上輸送してもよい。これは 20.4の変更点。

   

 21.0

【 勝利条件 】
 

『勝利条件のためだけの都市としての条件を備える敵側の都市や特定の町(要するに、リスト内にある都市や町)の X個を保持しなければならない』と、全ての勝利条件を修正する。



 2. 戦闘結果表

 

攻撃側潰走(Ar)の結果が出た後に前進する(勝利した)防御側ユニットは、自軍ユニットが占拠している場合のみ、敵 ZOC内へ侵入してもよい。

   

戦闘力(防御力)が2倍に修正されたユニットを、補給下および補給切れの両方が混在する複数ユニットで攻撃し、相互損害(Ex)の結果が出たために防御側ユニットが除去された。この場合、攻撃側は防御側ユニットの額面戦力(2倍にはしない)と等しいだけの自軍ユニットを除去する。攻撃側は相互損害を適用する際に、補給切れユニットを、その額面戦力で計算する。

   

戦闘結果表には 『相互損害(Ex)において戦闘団になったユニットは退却しません。』 と記載されているが、これは誤りである。戦闘団に裏返ったばかりのユニットに対して2ヘクスの退却を要求している 13.1項の記述が正しい。 唯一の例外は、(戦闘結果表に記載されている)突破前進(BkTh)の結果が出た場合に要求される4ヘクスの後退だ。
(※訳註:タクテクス誌に掲載された日本語訳ルールでは“5ヘクスの退却”と記述されているが、これも誤り。“4ヘクスの退却”が正しい。

 


 3.地形効果表

 

地形効果表に記載されている「橋」の戦闘修正は、主要河川ヘクスサイド越しの攻撃のときだけ適用する。 小河川を横断する橋は、固有の戦闘効果を持たない。

   

航空ユニットの航続距離と海上補給・輸送は、ヘクスの無い海上エリアを通過して辿ってもよい。

 


 4.シナリオ・フォルダー

 

  ★

Kiev Pocket :

   

1.

ドイツ軍の 6-11 ユニットは、3個ではなく2個だけを初期配置に用いるのが正しい。

2.

表示されている 10個のユニット全てを第5ターンにマップ上から退出させる。

3.

ドイツ軍のリーダー・ユニットである Geyr と Guderian も、まだプレイにしようされているのなら、第5ターンに退出させる。

4.

セットアップ・エリア "D" とは、ヘクス 0222 のセバストポリである。

5.

オデッサ(ヘクス 1116)の周囲にあるスタートラインは、黒色が正しい。(つまり、枢軸軍のスタートラインである。)
ソ連軍の "A" ユニットは、ヘクス 1114、1115、1214、1215 のいずれに配置してもよい。

6.

"No German Panzer units may set up south of this line"
(この線より南にドイツ軍の装甲ユニットを配置してはならない)と書かれた線上にドイツ軍ユニットを配置する必要はない。

7.

灰色の地に黒色の文字の枢軸軍は全てドイツ軍なのだが、エリア "X" に配置する3個の 2-7 歩兵師団は除外する。これらはハンガリー軍である。

8.

灰色の地に白色の文字の枢軸軍は全てルーマニア軍なのだが、エリア "X" に配置する3個の 3-7 歩兵師団は除外する。これらはイタリア軍である。

9.

第6ターンに登場する2個の 2-7 歩兵師団は、ルーマニア軍である。

   
   

  ★

Winter Counter Offensive :

   

1.

枢軸軍は、ヘクス 0427 と 0527 にユニットを初期配置してはならない。

2.

灰色の地に黒色の文字の枢軸軍は全てドイツ軍なのだが、初期配置される3個の 2-7 歩兵師団と、第11ターンに登場する1個の 2-7 歩兵師団は除外する。これらはハンガリー軍である。

3.

灰色の地に白色の文字の枢軸軍は全てルーマニア軍なのだが、3個の 3-7 と3個の 2-7 歩兵師団は除外する。これらはイタリア軍である。

4.

ソ連軍の Inf/Gds ユニットは補充無し、が正しい。

   
   

  ★

The Drive on Stalingrad :

   

1.

ソ連軍は3個の司令部でゲームを開始する。4個と記載されているのは誤り。

2.

エリア "X" に配置する枢軸軍の全てと、1個の (3)8 航空ユニット、それに第3ターンの増援は、イタリア軍である。

3.

エリア "Y" に配置する枢軸軍全てと、第4ターンの増援、それに第7ターンの増援にある2個の 2-7 ユニットは、ハンガリー軍である。

4.

エリア "Z" に配置する枢軸軍全てと、2個の (3)8 航空ユニット、第5と第11ターンの増援、そして第7ターンに登場する2個の 2-7 歩兵師団は、ルーマニア軍である。

   
   

  ★

Stalingrad :

   

1.

枢軸軍の配置の注意書きでは、枢軸軍に 12箇所の都市や町に駐屯させることを要求している。エリア "Y" に配置される分は、"Y" 部隊ユニットを駐屯させてもよい。

   
   

  ★

The Backhand Blow :

   

1.

8-11 の SS Totenkopf 師団を追加する。
第2ターンに "エリア 14-16" から登場させる。

   
   

  ★

Pocket at Korsun :

   

1.

第3ターンに受け取る枢軸軍の増援は、1個の 4-7 歩兵師団である。

   



 

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