1、自動制御のハードウエアー |
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自動機・加工機・プラント設備の制御は、ハード的に見るとシーケンス制御とNC制御及びデジタル制御に大別でき
ます。
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@ シーケンス制御 |
制御機器 |
手段・制御言語 |
種別・呼称 |
リレー | リレー回路 | リレーシーケンス |
PLC | シーケンスラダー | シーケンサー |
特徴と欠点・・・・PLCはラダーソフトに自由度があり応用範囲が広く、設備機械の大半に利用されているが、ラダープログラムのスキャンタイムが数ms必要である為
に高速度の信号制御ができない欠点があります。
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A NC制御 |
制御機器 |
手段・制御言語 |
種別・呼称 |
NC装置 | NC言語 | 数値制御 |
ロボット制御 | ティーチング | ロボットコントローラー |
位置決めユニット | ティーチング&パラメーター | ポジショニングコントローラー |
特徴と欠点・・・・高精度の位置決めが可能で加工機械の全てに利用されてい
ます。周辺装置の単純な制御用にM指令があるが複雑な論理に不向きなためPLCを併用する場合が一般的です。
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B デジタル制御 |
制御機器 |
手段・制御言語 |
種別・呼称 |
ロジック基板 | デジタル論理回路 | ロジック制御 |
ミニコン | アセンプラ言語 | DDC |
マイコン | C言語 | MDC |
汎用PC | .NET | DDC |
PXI | LabVIEW、VB、VC | GPC |
ASIC | タイミング図、ブロック図、RTL | システムLSI |
FPGA | HDL | プログラマブルLSI |
特徴と欠点・・・・マイコンは低コストで高速制御を実現できるため家電製品や自動車部品の制御に多く利用されてい
ます。反面プログラムのバグによる誤動作防止や入出力インターフェース回路の開発に高度な技術が必要となり多額の開発コストが必要となります。安価なPICやAVR、高機能なシステムLSIが開発されていて装置メーカーにとっては制御のコストダウンやIT化に必要不可欠な技術で
す。
ASICは開発コストが高額になる為大量用途向きですが、小規模のロジック制御でリアルタイム性能をあまり必要としないのであればFPGAは1個からでも製作可能で
、ロジック基板2〜3枚を丸ごと1個に収納できる専用LSIです。
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C ネットワークI/O制御 |
制御機器 |
手段・制御言語 |
種別・呼称 |
Linux搭載マイコン | Perl、C言語 | WebベースI/O制御 |
TCP/IP搭載マイコン | Tcl/Tk、C言語 | LANベースI/O制御 |
特徴と欠点・・・・
名刺サイズのLinuxを搭載したマイコンカードはハードデスクがなく機器に組み込み易く小型ながらWebサーバーの機能を持っています。これを組み込んだ制御装置は、HTMLとCGIをプログラムしてWebに接続すれば世界のどこからでも遠隔制御ができ
ます。TCP/IPを搭載したマイコンカードを制御装置に組み込んで工場内のLANに接続すれば集中制御・監視が容易くできます。ネットワーキングは、気象条件や売上げ状況をデーターとしてリアルタイムに制御条件を変更させるなどのメリットがあ
ります。しかし、WebやLANに接続すれば外部からの進入も可能になるため、ハッカーやクラッカー対策のセキュリティーが問題です。
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