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●No.0035 一見ムダなものを大事にする心の余裕が文化
聖書には、「収穫のとき全部とってはならない」とか、「後からくるもののために落ち穂を拾ってはならない」といった意味の教えがあります。
「文化とは余裕である」と言った人や、「ムダに見えるものの中に、大事なものがあることを知るものが真の教養である」と言った人もいますが、ある意味、同じようなことを言っている気がします。
中庸とは、自分の個性を抑えることらしいですが、あるがままの自分が一番であるというような傲慢なことを考えず、自分を抑え、周囲の人に気を配ることの出来る人が、人間の名に値すると言えます。
食べて、寝て、排泄して、生殖作用をして、死ぬだけの動物と同じ事をするだけでは、人間としては、余りに淋しすぎると言わなければなりません。
「人は所詮動物」などと居直らず、痩せ我慢かもしれませんが、「人間は動物とは違う」という意地を見せて死にたいものです。
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