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●No.0011 知る≠ニ信じる
信じる≠ニいう言葉を使うときには、その内容が正しいかどうかはわからないということが前提になっています。
「一足す一は二である」や、「人間、命あるものは必ず死ぬ」という事柄に対して、知っている≠ニいう言葉は使いますが、信じている≠ニいう言葉は使いません。
「信じている」と言った場合には、裏を返せば、そのことを事実としては認めていないということを表明していることになります。
いろいろな知識は、既に知られている内容であることを示しています。
従って、知識の豊富さや理解度を計るためにテストが行われますが、それは答えが分かっているからこそ出来ることであり、その答えと違っている回答を間違いとすることが出来るわけです。
しかし、答えが出ていないことに対して、どちらが正しいかを判断することは容易には出来ません。
それにも関わらず、自分が信じていることが正しいと思い込むと、人間は熱くなり過ぎ、時には殺し合いになったり、戦争になったりする場合があります。
信じる≠ニいう言葉は、それが事実として正しいかどうかが証明されていない事柄に使う言葉であることを知り、もっと冷静になって欲しいものです。
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