平成9年度神社庁祭式指導者養成研修会
H9指養研 於本廳
(講義) 一日目
・長谷先生 一時間目
●変遷
今から45年前に遡る本講習会 S27夏より始る。
S23年 祭式規程制定
最初は東西に分れて開催
東 金光先生・高崎先生 西 飯田先生・長谷先生
「わしが山東先生から習ったときは、理由もなく、ああじゃーこーじゃーゆうてな。演習なんてあるから、山行って鉄砲でも撃つんかと思うとりました(笑)」
毎年ではなく、7・8回無かった年も。今迄は甘い。雅楽をみよ、祭祀舞を見よ! 祭式は三回出りゃエエやて。あかんワ。そこで、来年から追々変えます。実地三割、指導法七割を加味します。
●指導上の注意点
1.指導方針を変えてはいけない
「神社祭式指導上の諸問題」
→一言で言うと「王道(決り)は無い。どんな方法でも良いが...」
・限られた期間内で
・最大限の成果を修める
ためには、指導要綱+規程の遵守 が不可欠。
方針の確立(長谷先生の場合)
1.神前での奉仕 精神訓育の教化「神様にご奉仕している」
2.施設・教材の拡充と、指導内容の充実
「学」(=裏付け)と「行」(=修行、実地)の両立
まちごうた人がおりますなぁ。祭式は一寸した広さと場所がありゃあ出来るて、出来ゃせんわそんなもん! それは指導したことの無い人の言分です。唐櫃をあっちぃ持っていき、こっちぃ持っていきしてはダメ。三方の上もカラではダメ。
大学では「神饌を落したら不可や」いうとります。不可。そんなもん不可付けられたら、えらいこっちゃでな。留年ですから。どんな者(もん)も一生懸命やります。ほーらやれやれ言うて、宥めたりすかしたりや。そんなもん神職になって落したら、えらいことやでね。
一人だけ落した奴が居ってね(笑)。
米も何もばらばらや。「おいっ、お前誰や!」
「〇〇です...」
「不可!」
いうてな(笑)。いや、不可を付けるのが目的やないんですワ。
本庁講師が指導しとるんやで、「文句あるか」ゆうたら誰も「ハイあります」とは言わんわな。
言うたら「不可」やでな(笑)。
祭式教室も規程通りに立派に習得できるように造っとります。出来るまで言わなあかんよ。「出来ません」「そうですか」ではアカン。出来るまで言うんや。困った講師やなぁ思われても言うんや。出来るまでな。そうやって立派な施設をいつか造っていくんです。しつこく言うんや。
最近講習会で各県に行くとね。そこの祭式講師の先生が助教として熱心に手伝って下さる。有難いことですワ。有難いんやけど内輪ではイカン。神○庁が悪い。最初に挨拶やゆうて庁長さんなんかが出てこられるけど、実際の講習中はおらへんで、いっこも顔見せん。ほいで終りがけになってまた挨拶やゆうて「予期以上の成果を」やて、吹出しそうになるワ。何を以て、何が「予期以上の成果」ゆうとるんや。なあ!
ただやるだけではダメ。そういう神○庁もイカン。
3.指導内容の刷新
新しい教材の開発。「わたしらのやり方を真似してもダメ。若い人が出てきているのだから、若い人に合った教材(私見:ひょっとして今使っているコレ(注:PC)でせうか?)と内容でせなあかん」
●講師としての信条
1. 教える事は学ぶこと
2. 生涯が勉強
3. 教えることについて責任を持つこと
勉強→教授内容の決定→責任を持つ
4. 知っていることは、包み隠すことなく全て教える
「隠したりしとったら、この道は栄えないっ!」
5. 職人気質ではダメ。後継者を育てよ
「これが、私の毎日のチェックポイントです。(自分自身に)どゃ、やっとるか、アカンやないかゆうてな」
祭祀の厳修→大半は守れず→原因を突止めること
アマチュアはいない。プロとしての研修を行うべき
必ず反省をすること。奉仕とのくり返し。積重ね。
「そのうちに」ではダメ。人は年をとる。
規程の遵守。昔では法令や。根拠のない衰退は効果なし。
改正に至る理由もある。徹底的に研究する必要がある。
●初心者ほど...
ベテランが教える事。ちょっと上手い者が教えるのではダメ。
如何にしたら教授法が上達するか = 祝詞作文の上達に似ている。
多くを → 思う
→ 読む
→ 作る ですわ。
祭式も、→ いろいろな事を思う
→ いろいろな書物を読む
→ 一回でも多く出向して体験を積むこと
そうして、
・能力に合わせた指導を行う →出向前に「何が学びたいのか」
受講希望の内容を聞く。
それに合った計画を練る。出たトコ勝負では、必ず失敗する。
(庁側も、施設の準備、計画をたてること)
・判定が出来る講師となること
●談話(漫談という噂も流れる)
一遍だけがっかりした講習会があります。
S39年頃に儀註が改正になって、規程やない、儀註や。某県から「今度、改正になったそうですが、その箇所と理由を教えて下さい」いうてな、えらい熱心な県や思うて、夏の暑いさかりに行ったんですわ。朝から夕方までかかってね。「大体以上です。何か質問はありませんか」言うたら、「ハイ。」「ドウゾ」
「先生は朝からギチュー、ギチューて言われてますけど、ギチューて一体何ですか?」
こーれにはがっくりしてもうたわな。暑い中に朝からやって、何にもならん!
神社庁の職員に「儀註てなんや知っとるか」ゆうたら「いえ、先生知りません」
がっかりや。それだけやない!
「帰りの特急券あるか?」いうたら「先生、そんなもん駅で買えます」て、
「乗車券やない、特急券や。買うとるか」「いえ、駅で買えます」て、
混んどんのに、買えるわけないワそんなもん!
駅ぃ行ったら(後の)運転席がありますワナ。「ここなら乗れますわ」言うてバーンて押し込まれてな。こっちに白衣の入った荷物に押され、こっちは運転席の機械や。こないな恰好のまま名古屋まで帰ったんやで! 後でその県に電話して「お宅にはもう二度と行きませんっ!」いうたらそれ以来お呼びがかからん。幸せや! な〜ぁ。
二日目〜
・進む起座(著座)ならびに、退く起座(著座)の区別の憶え方
長谷先生 「起っているときに行うもの、と、教えてください」
・(番外)称唯(ゐしやう)
長谷先生 「お〜う〜」−−中ぐらいの声で。
本来なら「しょうい」と読むところを、「譲位(じょうい)」に憚(はばか)って「いしょう」と読む。このような例には
四時祭は、しじさい でなく、しいじさい
至尊は、しそん でなく、しいそん などがある。
・祗候の意 長谷先生
慎んで(=祗の字) 侍(はんべ)る(=候の字)
(祗候の任務)一、御神慮を慰め奉る 二、御神前を警護申し上げる
(変遷)M40 内務省告示には示されなかったため、
各自の解釈で勝手な作法が行われていた。このため
S17 神祇院改正により、初めて制定されたもの。
(注意)理由を知って作法を行う事。勝手に乱用しない事
祗候では正笏のままでは「長時間姿勢を保つ事がが困難である」という理由で、腹部へ引き付けている。これは、祗候の場合のみに許されたもの
・蹲踞
(行う例)
庭上立礼で、薦を敷く時など
(長谷先生は、庭上・殿上いづれも、「上」の字は「しょう」と清音)
・一旦、踵(かかと)を外へ広げ、両足の内側を平行にしてから膝を折る。
足を一歩横に動かすのではない。女子はそのまま蹲る。
足を平行にしないで腿の内側を平行に(しようとして)蹲ると、怪我のもととなる。から。
・背を丸くする→しないと苦しいはず。普段姿勢の良い人は、(逆に)注意が必要。
(皇国)
小野先生 蹲った時に、正笏でも、空手(普通は叉手となる)でも、腹部と腿の間に手がくる
(因みに、神宮では前垂れの袋状の中に手を入れる−−雑色体験者の話)
長谷先生 「神社祭式では明らかに不自然。脛(すね)の前に。」
また、「(練習は)無理にやれとはいわん。後が大変やでな。」とのこと
(但し) 「抱え膝」は御両者共に、禁止。
→抱え膝とは、文字どおり膝を抱えるような姿。また、両手の指を交互に組むのも不可。
(全体会にて)
・直階講習を「課題」に想定してあるが、何も難しい御扉などは「簡単に説明」程度
でよいのではないか?と質問が出た時に。
長谷先生「何やて?」
安江先生「直階は宮司になれないからですよ。先生」
長谷先生「簡単でエエかぁ、行く行くは直階で終るわけではないからねぇ。
一通りは教えるべきやないかねえ」
小野先生「ボクの担当なんで。 今でも、簡単に教えています。」
長谷先生「ボクは知らんっ」
2班から (鹿児島の岩切さん)
・年輩の方へのよい指導方法はないか
長谷先生「年寄には、わしもイヤや。根気ようやるしかないわ」
・斜めに向いたとき、どちらが上位かの判別を教えて欲しい
長谷先生「斜なんてそうそうなるもんやない。45度に限ると考えるから解らんよう
になるんですわ。膝一つでもずらして坐ればよいはず。そうすれば迷う事
はない」
小野先生「斜ではなく、(面や側に)もっと「ぐっ」と作法して欲しいですね」
・一人の著装などに時間を割いて欲しかった。一人奉仕の作法についても教えて欲しい。
長谷先生「一人奉仕やて、そんなもん此処で出したらアカンで!」
小野先生「お客で訪問したときに、旦那が台所行ってお茶汲んで客に出したらどう思う? 興ざめだよ。そんなもん」
長谷先生「だいたいやね。ワシが言うたように昨日の講義を早よ始めとりゃ、小野先生の時間も残って良かったんじゃ!」
本庁「来年から、やります...」
長谷先生「大体、時間のロスが多いワ!」(と、一蹴)
3班 (北海道の吉田さん)
・女子の服制中の「当分の間」とはいつまでか
長谷先生「これは本庁が書いとるで。ボクからすりゃ、不適切な言葉やな。二級上の頃もそう言うとったけど、あの「貫白」な、故実にはあるが緯糸が白で経糸が紫やて、どこ探したって、んなモン全国にあらへん。消したらええワ」
小野先生「香港返還みたいに」
長谷先生「神社○庁、新作やわ」
本庁「担当者と協議検討します」
長谷先生「ワシが言うとったいうたら、あかんでぇ〜」(手を振られながら)
・低頭という言葉は適切か
長谷先生「軽く頭をお下げ下さい、やな。「おかしら〜」ではヘンやしな。
居るんやワ、そうゆうやつが。
典儀・賛者ゆうんは大事な役です。若いモンではダメ!不統一では困る
私の体験でも気のきかん賛者が居ってなぁ、布単が放ったらかしや。
賛者おらんのかゆうて探すのに苦労したワ。やっと片づけさしてナァ」
・要望事項1「研究手段が少ない。各県の講師や助教のために 資料の提供や手助けをして欲しい」
本庁「担当者に伝えておきます」
・要望事項2「申し合せ事項」のような資料、これまでの研修で出た「質疑応答集」を 提供して頂ければありがたいのだが
長谷先生「そ〜れはなぁ、良いですわな」
※実は前日の判別討論会でインターネットのFAQを例に提案。ところが話が 「インターネットって、難しい事は解らない」と思わぬ方向に展開し、ある県から「申し合せ事項(私は避けたかった)のようなモノですか?」と発言され、 「何ですかそれ」「実はこれこれ...」「ほう、便利ですね」とすんなり理解された もの。尤も申し合せ事項が登場した、本来の過程とは違う。
・規程に「女子の笏」が出ているが如何なものか
小野先生(少し強めに)「さっきから女子の笏、笏って使わせたいの!?」
(発表者長屋へ交代)当然ここからノートに記録を取る余裕がなくなる。
「服制表から消えたはずの女子の笏について、「祭式行事作法規程」中、笏法と扇法の附記に「男子に準ず」と残っている点を申し上げています」
小野先生「ああ、規程にまだ残っているんだ」
「はい、不統一だと思います。本庁講師規程によれば講師の先生方でも「具申する事ができる」とあって、我々助教からは大変厚かましいことかも知れませんが」
小野先生(頷かれている)「本庁の作ったものだね」
本庁「規程は此処で変ることは出来ませんので検討事項として出しておきます。」
4班から
・一人奉仕で御扉を開けるときに「警蹕」をかけたいが
長谷先生「一人奉仕(自体が)はだめだ。二人奉仕にしなさい。決着がつかんですワ最低二人。予算がないか?
それは知らんワ。もう一人頼め。解決する。だいたいやなぁ、正階がある歳以上やて、ボクは「以下」かと思うた
そんなもん役にたたんですワ。年寄は、可哀想やがムリですわ。先、短かいでネ。」
「以前、某県で「二級上」のみの祭式講習会があったんですワ。明治祭式が飛交って、大変ですワ。老人会や。ゲートボールするようなもん、やめとけ!」
・教案の雛形を示して欲しい(他の研修会と比較して)
長谷先生「たしかに祭式は、「これ」言うもんがないでね。教案は安川先生の担当です。」と、交代。
その後、安川先生から懇切丁寧だが、時間が無く早口の説明があった。
一度作った者には、一々もっともな本当に丁寧な説明だったが、
一度も作ったことのない方には、メモを取るだけで精一杯で、内容の語句
(例えば、単元、時間配分、学習目標、要点、導入・展開・まとめ、教材、評価等)
まで理解できなかった様子。恐らく来年も質問が出そうな雰囲気で残念。
もっとも受講者側も「とりあえず」でも作ってみないことには理解は無理な話
三日目 実習
長谷先生「二名以上で同じ作法を行う場合は、上位のものに倣うこっちゃ」
「後ヒトコマや、ごくろうさんです。名残惜しいな」
「どや、紐出したか? 出席は立たんでよろしい」(本沢先生が表を持ってこられて)
「こういうもんがあるでな、時間がもったいないわ。おるか、おるな。ほな、いきます。」(結局「表」は出番無し...)
・宮司一拝
長谷先生 変遷を「私の本で」見てもらえば分かりますが、そこっ!(全員ギクッ!)書かへんでエエんやで、後で読んどいてや。
「奏上」の行事ではないので、敷物は用いない。
・持ち換えと膝進膝退は、同時には行わないこと。必ず、
まず、膝退してから → 次に、持ち換える
(行事を行ってから) 元の位置に戻って、
まず、持ち換えてから → 次に、膝進
補記:幣串類は例外という説も→地鎮祭Vでは、上記の通り。
・献幣 S46に改正
旧献幣は祝詞の前の行事だった。これを正しく改正。
(この順序に関して、ある所で質問が出た)「では、祝詞に(未だ奉っていない)献幣を書けなくなるのではないか。不適当ではないか」
答「書ける。未だ行われておらず、書けないというのなら、神楽も、玉串も同様となるから」
・祝詞の用紙 長谷先生
一度奏上した祝詞は、二度と使わへん。取り置きはします。その都度浄書し、宮司の点検を必ず受けること。宮司室で受けるんやで、祭場でではあらへんで。ある地方で、祝詞後取が祭場で「間違ったらいかん」と広げとった。点検やあらへん。そんなもん盗み見や。その後取に、「間違っとったらどないするんや」ゆうたら、
「取りに行きます」やて、そんなもんなあ。祭典の「暫時休憩」や。あかへんで。
「祝詞の題名」は、下のほうに書きます。こんなら「確認」になるわな。
ところが堂々と上に大書しとるのがある。見とったら、宮参りに「神葬祭云々」と
書いたるんが見えとるがな。そんなん可哀相や。赤ちゃんやで、産まれたばっかやで、まぁだ殺したらあかんがな。
・玉串拝礼 長谷先生
座後列拝でパニック(著座の位置が判らずに、ウロウロしていた人がいたため)
まず、宮司が祗候の座を出るのが遅れて、
「早(はよう)くんのや!」(と、聞こえた)
−−因みにここで、例の伸縮する棒が伸びる
次に、下位を見て、うろうろしている祭員に、
「ちょっと ちょっと〜」 「そこ、何しとるんや」
−−著くべき位置を棒で叩きながら
「事前に(習礼で、位置を)必ず、打ち合わせしてください。」
宮司の拝礼に祭員が合わせる心得
・絶対に合わせる(上位に倣いながら) 二拝二拍手一拝
・成るべく合わせる(膝退の歩数が異なるなどの理由から)
宮司の小揖に、祭員も「成るべく」あわせる
宮司の三歩(膝進・膝退)に、祭員も「成るべく」あわせる
・軾後取が敷いた後に修正するのを見た長谷先生
成るべく動かさない。成るべくやで。ずれとったら、宮司が出てって足(つま先)で軾を「ととっ」と直さなあかんからな (もちろん冗談)
・献幣使 の玉串拝礼
起座する時機 随員が円座に向かって跪居するころ
随員は一旦著座するがすぐに出て行く。この時「真っ直ぐ正中へ出て拝礼する」
(実際の総合演習で長谷先生が指示された場所は、稍上位だったが)
・物品の主従と作法について
(指導要綱が自分の本だと強調された後で)〔教案にもあり〕
59頁〜の(要件) 〔諸原則〕
↑本庁の名称 ↑長谷先生の御表現
何れも同じ内容「わしの資料や!」
扨、祝詞と笏は、本来は祝詞の方が主ではあるが、
持ちたる時は笏が本体として、祝詞を「添える」という。
又、祓の重複(切麻と大麻)を避けることについて
かつての朱雀門での故実では、
切麻を頒つ 5位までのものに
大麻で祓う 六位以下〜全てのもの
全員に切麻を用意すると大変なことになる。
また、大麻はそこにいるものだけでなく、「天下を祓ふ」即ち、人は居ないが
そこに来ていない人も祓う心掛け
・手水(図は手水の稿へ)
祭員と、
献幣使は一緒でも可だが、別々が望ましい
勅使参向の場合は、必ず別々に手水を用意すること
(例の拭紙の折方の説明だったが、印象的なのは今年の説明で長谷先生が)
右手前の「コーナー(ママ)」を持って折ります と言われたこと。
今年は英単語が増加しました。
・柄杓の使い方
所役は、2杯目と3杯目との間は、少し祭員から柄杓を離すこと。これは
口を濯いだ祭員が吐出す水を避けるためである
・押合わせ
右手上が先 → 奏上 →(終って)左手上 と作法する
・拜揖の作法(一拝との相違)
ポイントは二つ。
1.正笏のまま、俛伏する つまり、目通りまで笏をあげない
2.拜揖には「解く作法」はない つまり、一拝と同じく割りながら起きればよい
実は拜揖ではなく「揖拝」にしたかった作法。しかし、
拜揖の故実はある(神道名目類聚集に→S17長谷外余男先生談より)が、
揖拝の故実は見えず、諦めた。
・文の種類 (板書も利用)
御告文 天皇の詞
告文 皇族の詞
御祭(さい)文 勅使(身分は皇族より下だが、天皇のお使いとしてなので高位)
御祭文は明治改正以降の語。元の「宣命」である
(宣命紙)の種類の説明へ続いた
次いで長谷先生に質問(→一刀両断されました)
・祝詞袋の種類
既済の相違以外に「道中用」(前身ごろに括り持ち上下が袋口のもの)を質問したのだが...
(長谷先生)「この(肩掛け式)色(大和錦)のもんと、白やな。そんだけや!
道中用(御発音:ど〜ちゅ〜よ〜)て、そんなもん言わせとけ!」
私「でも先生...」
「あんたんとこは、これと違うんか!」と目の前に祝詞袋!
「いえ、それですが」(怯んだとたんに...)
「な〜ら、ええやんか」 (これには、一同爆笑) それ以降、追求できず...
もう一度食下がろうとしたが、普段お笑いにならない先生までもが大笑いされて居られたため、「逆らっては損だ」と思って諦めてしまった。
(因みに)その後、本庁図書中の手塚先生の御著書に
馬上用 現行のもの
歩行用 今回、「道中用」といったもの
が出ていたので、翌年又食下がる予定でしたが諦めました。
(今度は別の方が目の前で一刀両断されました→H10年分参看のこと)