キミ子方式とは

自由になるために絵を描く
キミ子方式HPより 先生と呼ばれるようになった1983年の初任の時から,図工の絵の時間に取り組んできたのが,松本キミ子さん発案の「キミ子方式」と呼ばれる絵を描く方法です。
 このキミ子方式で絵を描かせると,今まで「絵が苦手だ」と思っていた子も,楽しく描くことができるようになります。

 そのユニークな考え方は,「絵の描けない子」を自分の教師と考える中から生まれてきました。



 キミ子方式のルールとは   入門期のモデル   カット・彫塑   キミ子方式参考図書

キミ子方式のルールとは
@三原色()+を使って色づくりをしながら描く。
 三原色さえあれば自分の色が作れます。「黄」のかわりに「やまぶき」を使います。モデルによっては「青」のかわりに「あいいろ」を使うこともあります。この4色と白で色づくりをしていきます。

A輪郭線は描かない。筆で直接画用紙に描いていく。
 キミ子方式では,下書きをしないで直接筆で描いていきます。
 モデルによって,描きはじめがあります。植物なら成長の順に,動物なら毛並みの方向に…などです。描きはじめを決めたら,あとは「となりとなり」と描いていきます。疲れてきたらそこで終わり。
 人工物によっては簡単に輪郭線を描くこともあります。


B画用紙の大きさにこだわらない
 1枚の画用紙に構図を決めて描くというのが今までの常識。ですから,「一番描きたいのを大きく描きましょう」なんて言われて書き直された人もいたのではないでしょうか。キミ子方式では,となりとなりと描いていくので,どこまで行くのかは分かりません。小さくまとまれば画用紙を切ればいいし,はみ出していけば画用紙を足せばいいだけ。あくまで「自由になるために描く」のです。人間中心の考え方です。

Cいやになったらいつでもやめよう
 絵はイヤイヤ描くものではありません。嫌になったらいつでもやめましょう。途中でやめても立派な作品です。「イカの頭」「編みかけの毛糸の帽子」など,タイトルはなんとでもなります。これも「となりとなり」と部分を完成させながら進めるからできる方法です。 

入門は「色づくり→もやし→イカ→毛糸の帽子」の順で
<色づくり>
 三原色と白で色づくりをします。
 子どもたちは,自分で思っている以上にいろいろな色ができることに驚き,夢中になってつくります。
 できたら適当に画用紙を破いて,台紙に貼って掲示します。

<もやし>
 最初に描く作品が「もやし」です。なんでもやしなのか…それは植物の基本だからです。根っこがあって茎があって,葉っぱの赤ちゃんもあるし,豆もある。
 細筆でゆっくり描いてください。

<イカ>
 2つ目のモデルは「イカ」。
 もやしとは違って,太筆でべちょべちょにして描きます。
 子どもたちの場合,ドンドン大きくなって画用紙をつぎ足すことになります。
 ガムテープをあらかじめ切って用意しておきましょう。
 もやしと比べて大胆なので,このイカで活躍する子も出てきます。


<毛糸の帽子>
 次に描くのが「毛糸の帽子」です。帽子は何色かの毛糸が混じっている物がいいでしょう。人工物の代表として取り上げてあります。
 毛糸の帽子は中筆を使って,ふわっふわっと本当に帽子を編むように描いていきます。
 この毛糸の帽子の絵が好きだと言う人もいます。
 モデルにしやすい毛糸の帽子は「キミコ・プラン・ドゥ」でも扱っています。
<植物→動物→人工物>
 入門が終わったら,あとは,この繰り返し。少しずつ難しいモデルに挑戦していきます。
 
カット絵・彫塑も
 キミ子方式を応用すると「絵の具」を使った絵だけでなくて,ペンで描く「カット絵」や粘土による「彫塑」にも使えます。

キミ子方式に関する参考図書
■絵の描き方について学びたい方
●『三原色の絵の具箱・全3巻』(ほるぷ出版,1982)

が一番ですが,残念ながら今は古本屋でしか手に入らないそうです。

●『ひろびろ三原色・全8巻』(ほるぷ出版,1986)
 1.もやし、イカ、毛糸の帽子 
 2.つくし、すみれ
 3.空、三輪車 
 4.タラ 
 5.ネギボウズ、タンポポ
 6.ネギ 
 7.桜と梅の木 
 8.なずな、さつまいも

●『続・ひろびろ三原色・全8巻』(ほるぷ出版,1986)
 『 ひろびろ三原色』の続編です。
 1.カボチャ 
 2.動物 
 3.やさい・くだものT
 4.やさい・くだものU
 5.人工物 
 6.葉っぱと野草
 7.りんご並木 
 8.絵日記

 これらは,基礎から応用まで,幅広く網羅されているので,外の景色の写生にも威力を発揮します。
 ただこれらは「分売不可」なので相当高価になります。
 キミ子方式の絵も描いてみたいし,概略も知りたいという方は,

●『はがき絵の描き方』(日貿出版社,1988)

がいいでしょう。カットの描き方も出ています。
カットスケッチの描き方に特化した本としては,そのものずばりの

●『カット・スケッチの描き方』(仮説社,1999)

があります。これはとても重宝します。これ1冊をクリアすると,もうあなたはカット画家です。

●『ひろびろ三原色(彫塑編)・全3巻』(ほるぷ出版,1986)
 これはキミ子方式を彫塑に応用したものです。本物をさわる,「となりとなり」という原則を守れば,あら不思議,彫塑も怖くない。「うさぎ,にわとり,顔」の作り方が出ています。分売不可。

■キミ子方式から見えること,エッセイなど 
●『絵のかけない子は私の教師』(仮説社,1982)
 これこそキミ子方式が世に出る原因となった話題が満載の本です。
 キミ子さんのエッセイは,人間愛にあふれたものです。だから,どれを読んでも,子どもたちの素晴らしさ,人間の素晴らしさに感動することでしょう。以下の本も,どれもお薦めです。

●『教室のさびしい貴族たち』(仮説社,1984)
●『宇宙のものみんな描いちゃおう』(太郎次郎社,1987)
●『キミ子方式魅力事典』(ほるぷ教育開発研究所,1988)
●『絵を描くってことは』(仮説社,1989)
●『だれでも描けるキミ子方式』(仮説社,1993)
●『80歳の母が絵を描いた』(日貿出版社,1993)
●『モデルの発見』(仮説社,1999) 

リンク

キミコ・プラン・ドゥのHPです。

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 キミ子方式の実践家です。作品もたくさん紹介されています。

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