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子どもの本
ガリ本
世界の国旗関連 靖国神社関連 珠洲原発問題 仮説実験授業
 
教育を考え直す本
●国友隆一著『セブン-イレブン流心理学』(三笠書房,1999)
 「セブン-イレブンが繁盛するわけ」を外野から見て書かれた内容の本です。 セブン-イレブンと言えば,鈴木敏文さんです(イトーヨーカ堂社長・セブン-イレブン.ジャパン会長)。
『鈴木敏文語録−まず「仮説」と「検証」』(祥伝社)という本もありますが,それの続編と言ったところでしょうか? もちろん今回の本は鈴木語録ではなく,「なぜ人はセブン-イレブンへ行くのか」を著者が消費者心理学の面から探っています。
●広田照幸著『日本人のしつけは衰退したか』(講談社現代新書,1999)
 青少年による凶悪事件や学級崩壊と言われる状態に対し「家庭でのしつけが後退したのだ」という常識的意見が氾濫していますが,これに対して著者はあえて問います−「それは本当なのか」と。
「それでは,昔はどうだったのか」と時間をさかのぼり,決して今だけが子育てに悩んでいるのではないことを明らかにします。しかも階級差があった昔は,子育ての仕方にも方向にもその家々で個性がありました。しかし,最近,国民のほとんどが中流意識を持つにいたって,「子育ての完璧なマニュアルを求めすぎているのではないか」と,読者に問いかけます。
●樋口廣太郎著『前例がない。だからやる!』(実業之日本社,1996)
著者は,アサヒビールの元社長です。ビールのシェアがヒトケタ台に落ち込んでいたアサヒビールという会社を,再建させた経営手腕とは何だったのか? 消費者の心をつかむためには何が大切なのか。著者は「まえがき」で次のように述べています。
「激しい環境変化,長引く景気低迷等を経営の所与の条件ととらえ,それに挑戦し,「どうしていくのか」を社員に示すことが本当の経営ではないかと考えています。つまり,逆境の時代は,過去にとらわれず,前例のないことに挑戦できる時代でもあるわけです。」
混乱期の教育の世界にも当てはまるとは思いませんか?
●横井昭裕著『たまごっち誕生記−超ヒット商品はこうして作られた!』(KKベストセラーズ,1997)
一世を風靡した<たまごっち>の開発者があかす「たまごっち開発秘話」です。どんな研究や会議からあのようなヒット商品が生まれたのか。その考え方の中には,教師の研究姿勢にも当てはまりそうなものもありとても興味深く読めます。
●徳川夢声著『話術』(白揚社,1996)
本の腰巻きには「話し方ひとつであなたが光る!」なんて書いてありますが,そういう嫌らしい気分で読むよりも,「話し方一つをこれだけ研究した人がいたのか」ってことに素直に驚きます。うちの70を越えた親父に聞いたら,この徳川夢声の名前を知っていました。この本は1949年に初版が出されているそうです。
●文部省著作教科書『民主主義』(径書房,1995)
戦後すぐに,新憲法のもとで民主主義教育が始まりましたが,この本はそのとき文部省が作成した中学生向け?の教科書です。内容だけ読んでいると「これが本当に文部省が作ったの?」と疑いたくなるほど,民主主義について熱っぽく述べられています。教師ならずとも必読の書です。
●永六輔著『学校ごっこ』(NHK出版,1997)
「仰げば尊し」などの歌が無くなることを嘆く「国語の時間」。「音を楽しむ」のが音楽の意味だと言いきる「音楽の時間」。「日の丸・君が代」と「紅茶」の問題が混ざり合う「歴史の時間」など,永さん独特のユニークな視点で学校現場における常識を問い直しています。永さんの『もっとしっかり,日本人』(NHK出版,1993)も,教育プラスαの提言が示されていて楽しく読めました。
●ガリ本欄も見て下さい ◎ガリ本に飛ぶ 
環境問題に関する本
●シーア・コルボール他著『奪われし未来』(翔泳社,1997)
巣を作らないワシ,孵化しないワニやカモメの卵,子を生まないミンク,アザラシやイルカの大量死,そして人の精子の数の激減。さまざまな分野の研究,調査の結果を一つにより合わせると,恐るべき事実が明らかになります。テレビでも放映されたのでご存じの方もあるかと思いますが,合成化学物質が人体(に限らず動物体)に与える影響が思ったよりひどいことを我々に教えてくれます。「ホルモン作用攪乱物質」の入門書として最適の本です。推理小説よりおもしろいと言えばしかられますが…。
 
石川・能登・珠洲に関する本
●北國新聞社編『緊急出版 特別報道写真集 能登半島地震』(北國新聞社,1000円)
2007年(平成19年)3月25日,日曜日の朝,能登半島をおそったマグニチュード6.9の地震。その被害と,救助ボランティアのようすなどをおさめた写真集です。裏表紙の内側の「傾いた家の前で遊ぶ避難中の子ども達」の写真が,目に焼き付いています。写真は70ページくらいあります。
●季刊『いしかわ人は自然人』(橋本確文堂,735円)
いしかわの自然について,つっこんだ記事を提供してくれる季刊誌です。と言っても,専門家でないと読めないというようなものではなく,素人でも十分楽しめます。石川県内の学校には無料で見本が送られてきます。バックナンバーの特集を10号ごとに見てみると,
『第1号 キノコ王国』『第10号 鯨の王国』『第20号 水のながれ』『第30号 犀川』『第40号 サマーコースト』『第50号 ほ乳類・不思議をさぐる』『第60号 ふるさとの山40選2白山周辺の山』
という風になっています。
 2004年1月号の第66号をもって最終号となりました。今後は『北陸−人と自然の見聞録 自然人』として年4回の発行をするそうです。橋本確文堂のホームページはここをクリックして下さい。『自然人』やそのほかの出版物等の情報が見られます。
●珠洲市教育委員会編『珠洲焼〜その歴史と再興〜』(珠洲市,1995)
1993年と94年の2回にわたり,珠洲市市政40周年を記念して「珠洲焼フォーラム」が開催されました。この本は,その報告書です。パネラーには,網野善彦氏,今西公忠氏,大樋長左衛門氏,小野寺玄氏,吉岡康暢氏など16名もの方々がおられました。歴史家あり,陶芸家ありのなかなか楽しいフォーラムでした。この本は「珠洲焼資料館」で手に入れることができます。本文120ページ,A4判。
●能登鉄道友の会『ガンバレのと鉄道 未来に向かって』(能登鉄道友の会,1998,完売)
奥能登を走る「のと鉄道」に入れ込んでいる人たちが集まって作った私製本です。鉄道マニアの人にとってはたまらない本ではないでしょうか。内容も「奥能登における国鉄・JR・のと鉄道の歴史」から,各駅の紹介,列車時刻の変遷(ダイヤ付)など豊富。B5版400ページに収められた写真や文章や資料は,大変貴重なものです。この本をまとめた「能登鉄道友の会」は,元「石川県立珠洲実業高校 鉄道同好会」のメンバーだそうです。
 能登鉄道友の会のホームページ
ができました。

●深井一郎著『反戦川柳作家 鶴彬』(機関紙出版,1998)
石川県高松町出身の鶴彬という人の伝記です。
鶴彬については,田辺聖子さんの本を読むまで知りませんでした。反戦川柳,プロレタリア川柳という言葉も,あることさえ知りませんでした。
鶴彬は,1938年,留置所にいた時の扱いが悪く病気になり29歳の若さでこの世を去ります。北国新聞の投書から始まって,自由律な川柳の世界に遊ぶまで,短いながらもすごく濃い生き方をしたんだなあと思われます。
郷土が生んだ作家・鶴彬について,ちょっと読んでみませんか。
・万歳とあげて行った手を大陸において来た
・手と足をもいだ丸太にしてかへし
・胎内の動きを知るころ骨(こつ)がつき

すごいでしょ,この句。1937(昭和12)年の作品です。
 鶴彬については,本サイトに,別に項目を改めて取り上げています。

日本海文化を考え直す本

●古厩忠夫著『裏日本−近代日本を問いなおす−』(岩波新書,1997)
「裏日本」とは本州の日本海地域,とりわけ北陸・山陰をいう。そして,この呼称は単なる自然地域的概念ではなく,20世紀初頭,「表日本」に対するヒト・モノ・カネの供給地とされていくなかで成立し,定着したのである。歴史の実相をたどりつつ,「裏日本」を必然とした日本の近現代を問いなおし,21世紀に向けての視点を考える意欲作。−表紙カバーの説明より−
裏日本に住んでいる者として,次の言葉に納得せざるを得ない。
「1996年は住民投票の是非が全国的に話題になった年であったが,本書の筋書きからすると,住民投票がおこなわれたのが巻町,沖縄県であったこと,すなわち中央,太平洋ベルト地帯ではなく,その対局に置かれた「周辺」部であったこと,その周辺部で原発や基地という「国策」をめぐって投票がなされたことが特筆される。中央集権的「分業」に従わない者を「地域エゴ」であるとする,「国策イデオロギー」も喧しかった。(中略)だが,間接民主主義の精微なシステムのなかで国策に従うことを強いられている日本で,住民投票によって「分業」=地域差別に異議申し立てをする必要性を感ずるのは,まず「周辺」である。そうした必要性のなかから,中央から地方へのヴェクトルにかわって,「地方から中央へ」のヴェクトルの時代を作り出そうとする新しい動きが生まれてくるのだ。(本書 201ぺより)
●網野善彦著『続・日本の歴史をよみなおす』(筑摩書房,1996)
「日本の歴史関係」を見て下さい。
 

日本の歴史関係 
●網野善彦著『日本の歴史をよみなおす』(筑摩書房,1991)
●網野善彦著『続・日本の歴史をよみなおす』(筑摩書房,1996)
ボクは,まず「続」の方を人に教えてもらって読んでみました。「百姓とは農民のことではなかった」「水呑は,あえて水呑でいただけ」「田圃の少ない奥能登は裕福でなかったといえるか」など,大変興味深い仮説が出てきます。特に,奥能登の<時国家>の調査から導き出された内容は,地元だけにとても興味深いものがあります。1冊目の方は,被差別部落の発生とけがれの思想との関係,ひらがな文字や銭の普及とその意味など,刺激的な内容となっています。能登の人なら,是非とも「続」だけでも読んでみて下さい。もう,目からウロコですから…。網野氏の著作は,この他にも中世の歴史の専門書はたくさん書いておられますが,一般向けには,最近
●網野善彦著『日本社会の歴史(上・中・下)』(岩波新書,1997)
というのを書き上げました。
●住本健次・板倉聖宣著『差別と迷信−被差別部落の歴史』(仮説社,1998)
「部落差別は,近世の政治権力者が,民衆を分断支配するために作り出した」という「近世政治起源説」を信じている人はいませんか? ボクが部落問題のことを知ったのは大学生時代でした。これは土地柄のせいか,それともボクの不勉強のためか? そのボクもやはり「近世起源説」が頭にこびりついていましたし,「被部落が差別され,そのため貧乏だった。これは時の権力者がつくったもので,権力は悪だ!!」という図式が当たり前のようにありました。網野さんの
続・日本の歴史をよみなおす』を読んでいて予備知識があったので,この本に書いてあることもすんなり納得しました。「善意だけでは差別はなくすることはできない」「善意がかえって差別を助長することさえある」ということが,この本を読むことによってよく分かるでしょう。この本には付録として仮説実験授業の授業書《差別と迷信》が収められています。授業の進め方は,せめて『仮説実験授業のABC』(仮説社)を読んでからにして下さい。 
と学会と空想科学
●柳田理科雄著『空想科学読本』(宝島社,1996)
●柳田理科雄著『空想科学読本2』(宝島社,1997)
 本屋でも横積みになっていたのでご存じの方も多いでしょう。空想科学を駆使したマンガやアニメが今でも子どもたちに人気です。この本はウルトラマンや鉄腕アトムからドラえもんまで,「もしこれらを今の科学で考えると真剣に考えると…」という発想で書かれていて,それが実におもしろいのです。この本は,30代〜40代前半の「昔,テレビで夢中になった人たち」が読むと,そのおかしさと懐かしさは倍増するでしょう。第2巻の最後には,ジャイアント馬場を基準にした「統一単位ジャバ」が出てきます。算数・数学の研究家はこの部分だけでも読んでみて下さい。
 続編も出ています。
●柳田理科雄原作/筆吉純一郎漫画『空想科学大戦!』(メディアファクトリー,1998)
ついに漫画本になりました。「空想科学に科学のメスを入れるとどんな漫画になるか」という点では,結構面白い本です。しかし,この漫画を成立させるためには,空想科学の部分もなければいけないというジレンマがあります。そのあたりの断り書きがこれまた面白いです。ただ,上の2冊の方が,僕は好きです。この漫画の方も続きを出したいそうですが,「読本」の方も続きが読みたい。
●柳田理科雄著『空想非科学大全』(主婦の友社,1998)
予想どおりとても楽しい本でした。前作と違い,タイトルは「非科学」となっていますが,まあ,書いてる内容は,続編のようなものです。
●非日常研究会編『巨大ピラミッドの作り方』(同文書院,1998)
巨大ピラミッド・天守閣・奈良の大仏・ノアの方舟の作り方から,巨大ダム・巨大運河・超々高層ビルの作り方まで,まじめにおかしく解説した本です。腰巻きには「世界で一番,使いようのない実用書」と書かれています。たしかにそのとおり。
●と学会編『トンデモ本の世界』(洋泉社,1995)
●と学会編『トンデモ本の逆襲』(洋泉社,1996)
●と学会編『トンデモ超常現象99の真相』(洋泉社,1997)
「と学会」についてご存じない方は,ここを押して下さい。と学会のホームページに飛びます(と書いたけど,ホームページが見あたりません。だれか教えて!)。わたちたちは,常日頃,UFOや超能力などを信じてはいませんが,世の中にはそれを真剣に信じている人たちもいるらしいことは,本屋に並んだその系統の本からもわかります。しかし1冊何百円も出してそういう系統も本を買う気にはなれません。それでよけいにそんな本にはどういうことが書かれているのかわかりません。そこで「と学会」の登場です。彼らは「トンデモ本」と名付けられたその系統の本を片っ端から真剣に読み,その1冊1冊について解説を加えています。「研なおこは宇宙人である」などということが本気で掲載されている本が売れるって,これどういうこと?
●全日本イカした雑誌連絡協議会編『日本イカイカ雑誌』(竹書房,1996)
おそらく「と学会」を意識したと思われるこの協議会(違っていたらごめんなさい)では,趣味の世界の雑誌から,「イカがわしくてイカす」雑誌を選び出し,紹介している。いろいろな雑誌に混じって
『授業づくりネットワーク』が紹介されていたので,思わず買ってしまいました。『ネットワーク』も普通の世界から見ると相当イカがわしくてイカしているんですね。教育の世界にどっぷりつかりすぎるとあぶない? それにしてもいろんな雑誌が出てるんですねえ。
 
伝記・自伝
●福沢諭吉著『福翁自伝』(岩波文庫,1978)
ご存じ「学問のすすめ」−福沢諭吉の自伝です。文章表現がくだけていて,こういった種類の文章のわりには飽きずに一気に読んでしまいました。「何事に由らず新工夫を運(めぐ)らしてこれを実地に行うというのは,その事の大小を問わず,よほどの無鉄砲でなければ出来たことではない」−なんて,そりゃ諭吉さんのことですよね。

●チャールズ・ダーウィン著『ダーウィン自伝』(ちくま学芸文庫,2000)
 「種の起源」を著し,進化論を唱え,生物学を神秘論から科学にしたあのダーウィンが,晩年,家族に向けて書いたという文章です。始めて出版されたときは,キリスト教徒の軋轢を避けて,一部が省略されていたという曰く付きの自伝です。もちろん本書には,その省略された部分もしっかり入っています。 
古川柳に関する本
●渡辺信一郎著『江戸のおしゃべり−川柳に見る男と女』(平凡社新書,2000)
 この本に収められている古川柳は,すべて「会話文」が出てくるものばかりです。素人にも取っつきやすいように,会話文の部分は「」を付けてくれています。有り難いことです。
 古川柳を直接読むには,ちょっとだけお金を出せば,文庫本で簡単に揃うのですが,ボクみたいなのが読んでも,何を言いたいのか分からないのが殆どです。だから,こうして解説文を読むことで,川柳の内側の意味が理解できて面白いのです。まるで謎解きみたいです。
●神田忙人著『江戸川柳を楽しむ』(朝日選書377,1989)
「江戸川柳−古川柳の世界を一通り見ておきたい」という方にお薦めなのが,この本です。ただ,収録した歌が多すぎて,一つ一つの説明が物足りないのは仕方がありません。
●下山 弘著『川柳のエロティシズム』(新潮選書,1995)
ちょっとエッチな古川柳−ばれ句を集めた選集です。江戸時代の庶民の生活や考え方の一部がかいま見れらておもしろい。単なるエロではなく,そこに込められた江戸市民の「粋」を追求しようという著者の姿勢に同感しました。『柳多留』や『末摘花』からの引用が多い。
●下山 弘著『「江戸川柳」男たちの泣き笑い』(プレジデント社,1994)
 古川柳のよさを,<腰巻き>から紹介しておきます。ボクが古川柳を好きなのも,おそらくこの庶民性にあるんだろうなあと思います。
川柳は「春雨や…」とか「古池や…」という風流ではなく,商売や遊びとか夫婦喧嘩が題材だから,それこそモロに人付き合いの世界。登場人物はみんなくふうや苦労をしながら人と付き合っている。そこが面白い。それに舞台は江戸時代だから,現代とはピントが1センチぐらいずれて,あまりドギツクないのも有難い。
●興津要著『江戸川柳女百景』(時事通信社,1994)
 江戸川柳ばかりでなく,江戸時代に書かれた小咄や物語からも引用されており,より当時の江戸の女たちの暮らしの様子が分かります。帯には「江戸市井の娘や妻は,日々どんな思いで,どんな姿ですごしていたか。そして吉原に暮らす遊女の明け暮れは・・・。いまに残る川柳や小咄を豊富に引用して,彼女たちの喜びや悲しみを,生き生きと描く江戸姿女模様」と書かれてあります。大変読みやすい本でした。

花嫁はこわく嬉しく恥かしく(柳多留96)

●田辺聖子著『古川柳おちぼひろい』(講談社,1976)
この本は田辺さんと一緒に川柳の世界に入門していくような感じで,たいへん読みやすかった。残念ながら絶版だそうなので,図書館か古本屋で見つけて下さい。

江戸狂歌に関する本 
●なだいなだ著『江戸狂歌』(岩波書店,1997)
著者は,狂歌全盛の江戸時代,思いっきり笑うことを楽しんでいた日本人が,時代の移り変わりとともにいつの間にか笑いを失っていったことを嘆います。また笑いの喪失が何をもたらしたかと問い,現代日本を考える本となっています。
●宇田敏彦校註『万載狂歌集(上・下)』(社会思想社,教養文庫,1990)
江戸の狂歌人による最初の狂歌集。748首が収められている。選者は,四方赤良(太田南畝)。「本書ははじめて全首に注釈をつけ,南畝の作り上げた江戸の戯作的世界の真髄を,提供する」とカバーにあるように,一首一首,わかりにくい言葉に説明が付けられており,読みやすい。でもさすがに通して読むような本ではないです。
 
都々逸に関する本
●杉原残華著『都々逸読本』(芳賀書店,1967,240ぺ,340円[古書で1000円])
 著者の杉原残華は,都々逸作家です。この本は,都々逸の入門書として,前半の六分の一くらいを[都々逸の生い立ち」にあて,後の部分は「どどいつ名吟集」として,新旧織り交ぜてさまざまな都々逸を紹介しています。
 この本のさし絵が,ちょっと粋です。「カラー版」なんて表紙に書いてありますが,さし絵にちょちょっと紅をさしたような感じなのです。これで「カラー版」とは笑わせるねえ。でも,本文とは関係なく挿入したという「さし絵」は,なかなかいい味だしています。ネットの古本やさんから手に入れました。
・わたしの人では ないひとなれど よそのひとにも したくない (平山廬江)
●吉川潮著『浮かれ三亀松』(新潮社,2000,370ぺ,1800円)
 柳家三亀松って,ご存じですか? 大正末から戦後まで一世を風靡した(らしい)天才芸人です。主に都々逸を唄って,それに声帯模写なども取り入れていたそうです。
 この本は,その三亀松の「一代記」と言えます。いろいろな資料から,その波瀾万丈な人生が綴られていて「伝記」として,面白く読みました。
 で,読んでいるうちに三亀松の声と都々逸の歌い方が聞きたくなりました。当時は,結構レコードにもなり,それなりに売れたそうなので,「どっかにSP盤でもないかなあ」なんて思っていたら,ちゃんとCDになっている事を知り,手に入れました。
『コロンビア邦楽 都々逸 柳家三亀松』(COCF−11666)
『風流いろくらべ いろ笑粋談 柳家三亀松』(KICH−3189)

●玉川スミ著『ドドイツ万華鏡』(くまざさ出版社,1999)
 ドドイツの本は,本当に少ないです。同人誌でもなかなか手に入りません。
 それでこの本を見つけたときには,本当にうれしかったです。著者は,将にドドイツを歌ってきた人です。物心ついたころから都々逸の中で育ち,なんと3歳の時に初舞台を踏んでいます。ただ者ではありません。もうすぐ芸能生活80周年を迎えるそうです。もう,すごいです。この本を読んでいると,三味線にのせた本当の都々逸を聞きたくなってきます。
・急げとばかりタクシー乗れば 時間はかかる高くつく
●川崎勝平著『舞鶴叢書・都々一坊扇歌』(常陸太田市,1989)
都々逸に凝って早5年? この方面の本はなかなかありません。古本にもないのですが,やっと1冊見つけました。
この本は,都々一坊扇歌の生まれ故郷である常陸太田市が出しています。小さな冊子ですが,なかなかのお値段です。ホームページでこの本のことを知り,注文しました。
●中村風迅洞著『風迅洞私選 どどいつ万葉集』(徳間書店,1992)
古典都々逸に3分の1,現代どどいつに3分の2,合計2000句あまりの「どどいつ」が紹介されています。ボクが最初に手に入れた都々逸本です。
●中道風迅洞著『26字詩・どどいつ入門』(徳間書店,1986)
 こちらの方は,「どどいつ」の生誕から,江戸,明治,大正,昭和と,都々逸がたどってきた道筋が,わかりやすくまとめています。「文明開化都々逸」や「翻訳された都々逸」なんて初めて見ました。
なんて,都々逸は楽しいよなあ。
 自分でつくるなら折り込み都々逸からどうぞ…とも言っています。アクロスティックの遊びから,都々逸に入門するってのもおもしろそうですね(アクロスティック[折句]という言葉もちゃんとこの本に出てきます)。
●内館牧子著『小粋な失恋』(講談社文庫,2000)
 古典都々逸から,著者が50首ばかり選りすぐり,その都々逸を解説しながら現代の「男と女の心の機微」についてエッセイを書いています。著者は,NHKの朝の連続小説「ひらり」の脚本家であり,『義務と演技』の著者であることをしりました。
「どどいつ」について,「ちょっとくだけた本から読んでみたいなあ」というかたに,おすすめの本です。もともとは「With」という雑誌に連載したものを文庫本化したのですから,読みやすいのもわかります。
 
子どもの本
●木村裕一著『あらしのよるに』『あるはれたひに』『くものきれまに』『きりのなかで』(講談社,1994〜1999)
このシリーズは,ヤギとオオカミが,嵐の夜に小さな小屋で出会ったことからはじまります。『あらしのよるに』では,ヤギとオオカミが,暗闇の中で,お互いを自分の仲間だと思っているおかしさがあります。『あるはれたひに』は,そのヤギとオオカミがあう約束をするのですが,さてオオカミにとってヤギはエサです。でも,ヤギは暗闇に出会った友達でもあります。余り言うと,読む楽しみがなくなりますので,ここらで終わっておきます。予想しながら読むと面白いですよ。続きも出ているようです。
●ひらいたかこ著『ある朝ジジ・ジャン・ボウはおったまげた』(絵本館,1981)
朝起きたら,ジジ・ジャン・ボウのおちんちんが部屋の外までのびていた。さあ大変。何ともばからしい設定で,子どもたちを引きつけます。
●矢玉四郎著『はれときどきぶた』(岩崎書店,1980)
ボクの持っている本は,1983年版ですが,すでに20刷です。今,売ってるのは,いったい何刷なのでしょうか。『はれぶた』シリーズの第1弾。「ウソの日記」が次々と本当のことになっていく楽しさ。子どもたちに読んで聞かせると,必ず夢中になります。しばらく本のとりあいにもなりますし,ウソの日記も喜んで書いてきます。この後,このシリーズは
『まんだくんとマンガきん』『あしたぶたの日ぶたじかん』『ぼくときどきぶた』『ぼくへそまでまんが』『ゆめからゆめんぼ』などと続いています(いずれも,岩崎書店「あたらしい創作童話」シリーズに入っています)。このほか,矢玉四郎さんの本には子どもたちの好きなのがいっぱいあります。