アンケートの結果とご質問への回答(第1回塚本担当分)




  • 目次ページにもどる




  • (1)講義の進め方・内容などについて何かご意見・ご質問はありますか。

       (10月15日分)


       (話し方、話すスピード、板書の方法、教材の選択などについて)

       ・もう少し早く簡潔に話をしてもらえればうれしいです。
       ・もう少しわかりやすい内容にしてほしいです。
       ・もう少しわかりやすい説明をしてほしかったです。
       ・なるべく具体的な話をしてほしい。
       ・仕事の経験を生かしたためになる話を聞かせてください。
       ・学校(大学)の教授の話でなく、直接福祉にかかわられている方からの話なの
        で、現場での生の話しをたくさん聞かせてほしいです。
       ・実体験もふまえて具体的な話もしてほしいです。
       ・この分野にあまり知識がないので、もっと具体例を話してもらって、分かりや
        すく説明してもらいたい。
       ・説明がなかなかわかりやすくてよかったです。字がとてもきれいでした。
       ・わかりやすかった。生の声がきけた気がする。
       ・授業が少し単調であると思う。先生の雑談、体験談等をもっと聞いてみたい。
       ・理論も大切なのですが、身近、というか実話を用いてご説明いただけるとより
        分かりやすいのですが・・・。その方が興味もわくので・・・。
       ・もう少し具体的な例を出してもらえた方がわかりやすいです。
       ・黒板の字の大きさをそろえてほしい。
       ・ちょっとした資料を見せてもらえるともっと理解できると思います。
       ・話しだけだとどうしても眠くなるのでビデオとか見たいです。
       ・今回はプリントがなくて大変だったと思いますが、話すペースも丁度良く、黒
        板も丁寧だったのでわかりやすかったです。ケアマネジメントなど、まだ理解
        不足の事が多いので、この講義で少しでも理解できたらと思います。
       ・黒板をもう少し上に上げていただけるとうれしいです。最後の行が見えないの
        で、どうぞよろしくお願いします。
       ・とても丁寧に説明していただいて、とても分かりやすかったです。外部から来
        られる講師の方々のお話を聞かせていただきながら、毎回自分の立場に置き換
        えて考えたり、自分のこれからを考えていきたいと思います。
       ・黒板に書かれてから説明を始められるので、説明に集中できていいと思いまし
        た。
       ・語り口がとても丁寧でいいと思います。
       ・字も見やすかったし声も聞き取りやすかった。高齢者の問題の知らない面がち
        ょっと分かった気がした。
       ・他の3人の人が話さないことを話して欲しいと思います。板書をしてくれると
        どんな言葉が大切なのかということも分かるので、今日のような板書はうれし
        いです。今回のように「ケアマネジメント」という話す内容を定めて話してく
        れると理解しやすいし、興味が持てるので、いいと思いました。
       ・初めて聞く言葉が多いので、もう少しゆっくり分かりやすく話してほしいです。
       ・「〜について」と書かれましたが、その内容が口頭で言われただけで書いてく
        ださいませんので分かりにくいです。黒板を使ってほしかったです。
         ・もうちょっと具体的に分かりやすく解説してほしいです。
       ・第一回の講義でも話があった事ですが、講義で講師の方が話すだけだと、何か
        自分自身とは何の関わりもない遠い世界のように思えてしまいます。ビデオや
        資料も使って進めていただけるといいと思いました。
       ・話しなどではよく分からないので次からは映像などを使った分かりやすい講義
        をお願いします。
       ・このままで。黒板写すのがちょっとしんどいです。
       ・声は聞き取りやすいし、板書を見やすくてありがたいです。
       ・黒板は見やすい。説明も分かりやすいと思う。
       ・専門の言葉はもっと説明してほしいです。
       ・もうちょっとだけゆっくりやってほしい。
       ・もう少し授業の展開がはやくてもいいと思いました。
       ・具体的な話を聞きたい。
       ・今回は準備していたものがなかったせいだけれど、すごく平坦な授業だったと
        思う。話が中心でも、もう少し感情をこめていただけると身が入ります(大嶋
        先生ほどとは言いませんが・・・)
       ・話の中で具体的な例を挙げてほしいです。
       ・丁寧な口調と板書でとても聞き入れやすい授業でした。説明も具体的で分かり
        やすかった。
       ・ゆっくり話してくれたので聞きやすかったです。カタカナの言葉を詳しく説明
        してほしい。
       ・プリントやビデオなどの資料を使った方がいいと思う。
       ・急な予定変更でしようがないことだとは思いますが、やはり何かビデオなり資
        材があった方がいいと思います。
       ・全く知らない用語がいくつかあるので用語の解説は板書で行ってほしいです。
        口頭で言われると聞き漏らしや書くのが追いつかないことがあるのでよろしく
        御願いします。
       ・聞いたことのない横文字が続いて大変でした。リスクマネジメント、ノーマラ
        イゼーションなど。
       ・黒板にはあまり書かないと言われてましたが、もっと書いていただいた方がい
        いと思います(ケアマネジメントの時みたいに)
       ・1つの内容を詳しく説明してくれるのはとてもうれしいが、最初か最後にその
        内容をまとめたものを少し話してほしいなと思った。次々新しい言葉が出てく
        るので途中分からなくなる事があった。
       ・専門用語をもう少し詳しく説明してほしい。
       ・スライドやパソコンで授業をやっていたと最初に言っておられましたが、そう
        いう授業も受けてみたい。
       ・字をもう少し大きく書いてほしいです。
       ・黒板も見やすかったし、話し方も丁寧でよかったと思います。
       ・もう少し具体的な例を挙げてほしいです。内容には興味があるので具体例で理
        解が深まるのではないでしょうか?
       ・板書の字の大きさなどはちょうど良いと思うが、要点が分かりにくい。要点の
        板書をお願いしたい。
       ・前置きは短めにお願いします!
       ・あまり難しい言い回しをしないで、もう少しストレートな文章にしてほしいです。
       ・字がきれいで見やすかったです。
       ・具体的な内容も黒板に書いて欲しいと思いました。
       ・今回は急で仕方がなかったようですが、資料なども見れたりしたらうれしいです。
        お話は身近な話をしていただいたためたいへん興味深く感じました。
       ・展開が早すぎると思います。板書があまりされないのでもう少し用語の説明をわ
        かりやすくして下さい。
       ・説明と説明の間にもう少し間をとってほしいです。
       ・黒板の字の大きさはよかったです。ひたすら書いてーひたすらしゃべってーよ
        りも、うまく混ぜてもらった方が聞きやすいと思いました。
       ・具体例を多くしてほしい。もう少し進度を遅くしてほしい。
       ・もう少しはっきり話してほしい。
       ・福祉に関わっている人の話が聞けてよいと思う。
       ・大学外の現場の話を聞けるのは大変良い機会なので楽しみです。
       ・少々わからなかったです。

       塚本コメント:
        講義の回数を重ねてもなかなか上手くならず申し訳ありません。話のスピードに
       ついては参加される方により早く感じたり遅く感じたりでばらつきがあり、どうす
       れば良いか今後の課題です。現場の話、実際の話を聞きたいというご意見は、当方
       の学生時代にも講師に希望していた事であり、よく分かります。全3回の構成の後
       半で現実の問題などをお話できると思います。
        今回は代打という事で、準備資料がなくご迷惑をおかけしました。専門用語など
       の説明に関しては、どれもインターネットなどで検索すれば出てくる事ばかりなの
       でこれを機会に調べてみていただければと思います。当方としては、調べて分かる
       事の説明に充てる時間があれば、この講義でしか得られない情報の説明に充てたい
       と考えています。
        あと、ビデオなどの視聴覚教材ですが、厚生労働省サイドなどの制度説明ビデオ
       などはいろいろありますが、それは本講義以外の機会にご覧いただけるものなので
       用いません。また、当方の活動はもっぱら相談業務であり、優れてプライバシーに
       関する行為であるため、ビデオ収録して教材に供する事はできません。あしからず
       ご了承下さい。



       (塚本担当コマを3回連続とするか、残り2コマを12月以降とするかについて)

       ・12月とか1月じゃなくて、今日の講義が頭にあるうちに次の講義をしてほし
        いです。
       ・黒板の字は見やすいです。次の授業が12月だったりするのはちょっと困るか
        も・・・
       ・今回の講義内容を覚えている間に次の講義をしていただけるとうれしいです。
       ・忘れてしまわないうちに2回目、3回目の講義をやってほしい。
       ・連続であと2回やって下さい。
       ・次の講義は12月ではなく、近いうちにしてほしいと思う。
       ・次の講義は近いうちにしてほしいです。
       ・間を空けずに一気にやって欲しいです。
       ・早いうちに残りの講義をしてもらいたい。
       ・連続で2回して欲しい。先生は法律の専門家の様なので法律面からのアプロー
        チをしてほしい。
       ・少し期間があいて講義が行われると内容を忘れてしまうかもしれないのでそこ
        らへんを配慮してほしい。
       ・先生もおっしゃっていましたが、今日の内容が頭に残っているうちに、2回目
        を聞きたいです。
       ・授業は3回連続の方が分かりやすいです。

       塚本コメント:
        ご希望承りました。各講師と相談し、日程を調整します。



       (講師の講義時間中の携帯電話使用について)

       ・(講師が講義中に携帯電話を使った事について)授業中の携帯電話で「出な
        くていい」という電話の場合は電源ボタンを押せば音が消えると思いますよ。
        マナーモードにしておくのもいいと思いますよ。

       塚本コメント:
        今回は代打出講という事であわててしまって、通常はマナーモードにしておく
       のですが・・・。講義参加者の方々には携帯電話を使わないようにお願いしてお
       きながらお恥ずかしい限りです。ただ、相談員という仕事がら、緊急で入院する
       などの連絡が入る事もあるため、優先順位の高い連絡が入った場合には一時講義
       を中断させていただく場合があります。あらかじめご了承下さい。

       (アンケートの方法について)

       ・できればアンケートに名前を書きたくなかったんですが・・・。違った形で出
        席をとってもらいたかったです。

       塚本コメント:
        大学サイドから出欠を確認するよう度々指示されておりましたので、出欠票を
       兼ねさせていただきました。講義の度にアンケートを回収し、同じ人がどのよう
       にアンケートに回答してくるか時系列で追うのも目的の一つでした。もっとも、
       アンケートの内容によって講義参加者の評価が左右される事は決してありません
       のでその点は信用して下さい。無記名の方が本音を語れるでしょうか。これも今
       後の検討課題とさせて下さい。



       (知りたいことなどについて)

       ・まだ始まったばかりでなんとも言えない感じですが、知って欲しいことを分け
        てみんなが知らないことを教えて欲しい(役立つこと)
       ・私も福祉相談員のような仕事をしたいと思っています。お仕事内容について
        特に詳しく知りたいです。
       ・自分の知らないことをいくつも知れて、より福祉に興味を持てました。
       ・序論というか、注意事項が丁寧すぎるというか、少し長く感じました。(非難と
        批判の違いは興味深かったです。)本論部分の話も非常に興味を持てたので、本
        論部分をもっと中心に、たくさん聞きたいです。
       ・「非難」と「批判」の違いについて特に意識していなかったのでなるほどと思
        いました。
       ・障害の方とどんな風に接すればいいのかが分からない。きっと、自分の障害に
        ついて触れられるにはあまり気持ちのいいことじゃないと思う。でも、あえて
        何も触れないというのも、気を遣っているような感じがする。きっと、一人一
        人どう接して欲しいか、様々だと思う。だからこそどうしていいか分からない。
       ・介護の現在の実状や障害者の周りにあるしくみや人々のことについてはよく分
        かりました。実際自分のような一般人がどのように障害に関わっていけばいい
        か分からないので、自分にもできることなんかを教えてほしい。
       ・支援費制度が今までの介護保険法とどのような違いがあるのか具体的に知りた
        いです。
       ・今回の講義ではケアマネジメントと介護サービスの難しさを知り色々と勉強に
        なった。他の事ももちろんだけれど、今回の講義を受けて介護保険についても
        っと知りたいと思った。
       ・ロボトミー療法などが、アメリカにおいてケアの名の下に行われた人権侵害の
        例の一つと考えてもよろしいでしょうか。
       ・様々な問題について知りたい。
       ・今まで他の講義で、ケアマネジメント等について軽く触れた事があったが、今
        回のような詳しい話は初めてだった。人権侵害の話は興味深くよかったと思い
        ます。
       ・ケアマネジメントの導入の背景にある施設をつくるためにはとてもお金がかか
        るという話を聞いて、福祉にも困難がつきまとうので、大変だと感じた。

       塚本コメント:
        今回は、制約された時間の中でケアマネジメントに焦点を絞り込んだ講義とし
       ましたので、本当はご説明申し上げた方がよい周辺領域の事を多く省略してしま
       いました。福祉相談員の仕事内容などに関しては、一番ケ瀬康子監修「福祉のし
       ごと」旬報社が類書の中ではおもしろいです。図書館にあるはずです。障害を持
       っている人にどう関わればよいか「健常者」に分かりづらい理由は何か、そして
       どうすればそれが分かるのかといった問題については、八木非常勤講師が詳しく
       ご説明になるものと思います。支援費制度と介護保険制度の関係などについては、
       最終講の1回前に4名の非常勤講師全員のテーブルトークを予定しています(テ
       ーマは「支援費制度について」)ので、少し言及できると思います。ロボトミー
       療法については、いろいろな角度から議論できると思います。もし治療効果につ
       いて一定のエビデンスがあり、かつその方法がクライエントにとって苦痛を伴わ
       ないものである事、そしてなにより御本人が必要な説明を受け、自ら選択した治
       療方法である事などの条件が満たされた場合は必ずしも人権侵害行為とは言えな
       いと思います。問題は、そうではない動物実験的な施術が歴史的に行われてきた
       事だと思います。


       (その他)

       ・寝てしまってすいませんでした。これからもがんばりましょう。
       ・先週話をされた女の方に希望したいのですが、もう少しトゲのない話し方をし
        ていただけないでしょうか。ただただ非難されるばかりで不愉快です。よろし
        くお願いします。
       ・良かった。

       塚本コメント:
        寝ることはかまいませんが、いびきなどかいて他の参加者の方々の迷惑になら
       ないようにして下さい。また、受講は強制ではありませんので、寝るくらいなら
       ば他のより有益な事に時間をお使い下さい。各非常勤講師の評価については、本
       年度の講義終了後に一同会して反省会を開き、次年度(も担当する場合は、です
       が)の糧とします。できれば、直接各講師に希望を伝えて下さい。あと、「良か
       った」だけでは何が良かったのか分からないので、今後の参考とする事ができま
       せん。アンケートはよりよい講義に改善するためのものですので、それを踏まえ
       てご記入下さい。



    (2)本日の講義の内容について何か質問などはありますか。

       (10月15日分)


       (福祉政策等について)

       ・結局何か新しい決定がされる時は障害者側からの意見が優先されるんですか。
       ・経済と福祉の関係を知りたいです。
       ・介護保険は具体的にどういった内容なのですか。
       ・現在どのような保障制度になっているのか知りたいなと思いました。

       塚本コメント:
        障害を持っている人が政策決定に参加(participation)する事は権利であるとさ
       れていますが、その実態はどうなっているか、これは八木非常勤講師から詳しいご
       説明があるものと思います。他の3件についてはとても大きいテーマであり、当方
       の持ち時間では説明しきれません。経済と福祉の関係については、アマルティア・
       セン「不平等の再検討」岩波書店などが福祉領域から注目されています。介護保険
       制度については、九州大学の伊藤周平助教授が「賃金と社会保障」旬報社(大学図
       書館の蔵書ですが、どなたかの研究室に入っているはずです)で詳細な批判をして
       おられます。関連するご著書もたくさんありますので、そのあたりから検索いただ
       ければと思います。



       (障害を持っている人とのコミュニケーションについて)
          ・障害者の人々が「自分は隔離されていると感じても、私たちはそれをどのように
        感じ取り、どう対処していけばいいのですか? 冷たいようですが、やはり人の
        手を借りて生活していかなければいけないのが現状だと思うし、かといって政府
        が多くの施設を作ればいいってものでもないと思うし。私たちがどこまで手を出
        していいのか分かりません。
       ・批判するという事について、相手の人格を受け入れた上で行動に対して吟味する
        ことだとおっしゃっていましたが、人格を受け入れるとはどういう事ですか?
        受け入れた人と受け入れない人とでは何が違うのですか? 障害者とつきあっ
        ていく際に、「あれをしてあげよう」とか「助けてあげよう」という気持ちを
        持って接しようとして、拒否されることがありました。相手の気持ちを理解す
        るのは難しいです。
       ・福祉などの関係で一体どのような非難が出ているのでしょうか。批判ならいくら
        でもありそうだけれど、相手の人格ごと否定するような非難がこういう話題でど
        うやって出てくるのか気になります。

       塚本コメント:
        コミュニケーションに関しては、八木非常勤講師をはじめ、各講師が具体例を
       豊富に引用してご説明いただけるものと思います。批判と非難のお話は、障害を
       持っている人とのコミュニケーションについて述べたものではなく、学問的な態
       度、学ぶ姿勢についてもっぱら述べたものです。批判的態度は時として必要です
       が、日常生活全般を批判的に生きる事は、本人にとっても周囲の人にとっても苦
       痛だと思いますし、とるべき態度ではないとも思います。



       (専門用語など言葉の問題について)

       ・「富山方式」の部分を聞き損ねました。何ですか?
       ・「若い障害」というには軽度の障害という事ですか?それとも年の若い人の障害
        ですか?
       ・障害者自身のIL運動とは何ですか?  2名
       ・IL運動、ノーマライゼーション運動についてもう少し知りたいです。
       ・大前提と小前提は逆でもよくないでしょうか?

       塚本コメント:
        「富山方式」については、阪井非常勤講師より詳しく説明があるものと思います。
       講義では、「若い障害を持っている人」という表現を用いましたが、これは「若年障
       害者」という言葉をくだいたもので、発症まもない方という意味ではなく、年齢の若
       い障害者の方という意味です。あるいは、「障害のある若い人」とした方が日本語と
       して正しいのかもしれませんが、年齢の上下と障害の有無のいずれの属性をより重く
       見るかという問題と捉えれば、障害の有無による差別と年齢による差別の意識の重さ
       の違いが表現の違いになっていると言えるかもしれません。IL運動、ノーマライゼー
       ションについては、八木非常勤講師をはじめとして各講師が具体的にご説明なさると
       思います。大前提、小前提のお話は、三段論法についてのご説明の際に言及しました。
       三段論法において、大前提と小前提が逆になる事はありません。論理学の文献などを
       ご参照下さい。



       (ケアマネジメントについて)


       ・障害者がなぜケアを受けたがらずに一人で生活したいのか分からなかったです。
       塚本コメント:
        ケアを受けたがらないというわけではありません。障害を持っている人にも施設
       から外に出たいと思っている人もいればそうでない人もいます。施設から外に出る
       場合、「施設ケア」を受ける事はできませんが、代わりに地域全体でその人を支え
       るケアが必要となります。一人で生活するというのは、独力で誰の力も借りずにと
       いう事ではなく、その人その人に必要なケアを受けながら、という事です。

       ・ケアマネジメントの内容がどうなのか分からない。
       塚本コメント:
        次回の講義でケアマネジメントの具体的な手順をご説明いたします。


       ・ケアマネジメントは多義的で、人によっては理解が違うとの事ですが、意見をま
        とめる、またはそれぞれで分ける試みなどはあるのでしょうか?
       塚本コメント:
        ケアマネジメントの定義については諸説ありますが、当方が講義で申し述べたの
       は定義ではなく、ケアマネジメントが成立した背景となる事情です。ケアマネジメ
       ントがサービス利用者や地域住民の権利を保障するシステムになるか、それとも社
       会保障解体の道具となるか、それはこれからの私たち自身の行動に委ねられていま
       す。


       ・ケアマネジメントという言葉について、聞いたことはあるような気がしていたの
        ですが、どのような意味なのかについては全く知らなかったので、今日知ること
        ができてよかったです。次回もこのケアマネジメントの現状と問題などについて
        自分なりに、講義を受けながら考えていきたいと思います。
       塚本コメント:
        よろしくお願いします。


       ・アメリカでケアの名の下に行われた人権侵害があったとおっしゃっていましたが、
        日本でもそういった事例があるんでしょうか? わかる範囲で教えてください。
       塚本コメント:
        ケアマネジメントに関連しての事であれば、次回以降で事例をご説明します。


       ・質問というか感想なのですが、講義中に若い障害者の方はケアマネジメントを嫌
        がる方もいるという事が意外だったので、驚きました。
       塚本コメント:
        施設から地域へという当事者運動の流れの中で、地域での生活を勝ち取ってきた
       歴史があるので、いまさらあらためて専門家を名乗る者から自らの生活についてあ
       れこれ指図を受けたくないという感情を持たれるのも共感できる事だと思います。
       もちろん、ケアマネジメントを望まれる方もいらっしゃるので、要は強制されない、
       選択権が保障されるシステムにしていく事が肝要と思っています。


       ・ホームヘルプサービスを受けるのにいくらぐらいかかるのか? 同じ費用で満足
        の高いサービスが必要とされているが、具体的にどんな事を行っているのか?
       塚本コメント:
        介護保険制度かどうかでホームヘルプサービスの利用者負担の計算方法が異なり
       ます。また、どのくらいのサービス量かにもよります。同じ費用でより満足度の高
       いサービスをというのは、個別サービスの内容というよりは、ケアプラン全体の内
       容で判断する事です。具体的な態様は個々に異なり一様には言えません。講義では、
       脳卒中後遺症のある方のケアプランとして、エアマットを導入し安静臥床を促すプ
       ランと、急性期リハビリにより歩行能力回復を目指すプランを比較するなどしてい
       くつか例示したかと思います(誤解のない様付言しますが、いずれのプランが最善
       かは個別の事情により一概には言えません。


       ・ケアマネジメントは良い制度なんですか、悪い制度なんですか? ケアマネジ
        メントはお金を持っていない人でも平等に受けられるんですか?
       塚本コメント:
        良い制度だと言う人もいれば、悪い精度だという人もいます。私は両方の側面
       を併せ持っていると思っています。そして、実際のケアマネジメントに当たって
       は、良い側面をのばし、悪い側面を抑える行動が求められていると考え、行動し
       ています。ケアマネジメントの利用者負担ですが、これといって決まりはありま
       せん。国により地域により異なります。日本の場合、高齢者向けの介護保険のケ
       アマネジメントにかかる費用は全額介護保険から支給されるため、利用者負担は
       ありません。ただし、ケアマネジメントの結果提供されるホームヘルプサービス
         などの具体的なケアサービスには利用者負担があり、負担に耐えられない人の利
       用抑制が心配されます。生活保護基準以下の資力の方の場合は、生活保護法とい
       う別の法律によりケアマネジメントサービスおよび具体的なケアサービスが提供
       されます。


       ・ケアマネジメントの仕事がなんとなく分かりました。もう少し具体的な話しを
        聞きたいです。
       塚本コメント:
        次回具体的な事例などのお話をします。


       ・高齢者の方でケアマネジメントを受けられていない方が珍しいのはどうしてで
        すか?
       塚本コメント:
        高齢者すべてがケアマネジメントを受けているという事ではなく、高齢者のう
       ちで介護保険のケアサービスを受けている人のほとんどがケアマネジメントサー
       ビスを受けていると説明しました。なぜほとんどかと言うと、ケアマネジメント
       サービスを受けなければ事実上ケアサービスを受けられない仕組みだからです。


       ・ケアマネジメントがどういうことなのか少し分かった気がする。
       塚本コメント:
        逆に分からない事を書いていただければ、その事についてコメントできます。


       ・IL運動やノーマライゼーション運動など具体例をもっと出して説明してくれ
        ると、ケアマネジメントができた事情などが分かるので、そのような説明が欲
        しかったです。ケアマネジメントに対する障害者の意見を話してくださったの
        は、今の現状を知る事ができて良かったです。
       ・ケアマネジメントはホームヘルパーなどに似ているというのを今日初めて知り
        ました。IL運動の具体的な内容が知りたいと思いました。
       ・ケアマネジメントが自己の権利を守る武器にもなるし、逆に権利侵害の道具にも
        なり得るとおっしゃいましたが、具体的な方法、またIL運動の具体的な内容がわ
        かりにくかったので全体が見渡しにくかったです。
       塚本コメント:
        IL運動やノーマライゼーション運動については、八木非常勤講師をはじめと
       する他の方々のテーマなので深く立ち入りませんでした。ケアマネジメントとホ
       ームヘルプサービスが似ているというのは、仕事の内容ではなく、ケアサービス
       の一つである事に変わりがない(が、制度への認知度が大きく異なる)という意
       味で申しました。


       ・日本の事業者側のケアマネジメントはどうなっているのですか?
       塚本コメント:
        「事業者側のケアマネジメント」の意味がよく分からないのでコメントできま
       せん。申し訳ありません。


       ・ケアマネジメントが障害者の自立した生活を否定するので必要ない、いや必要で
        あるという話があったが、障害者にも色々な人がいて志の高さも各々違うと思う
        ので、熱くなって理論を統一しようとするべきではないと思う。様々な人に対応
        するのだからどれも正しいと思う。
       塚本コメント:
        はい、いずれにせよ自らの考えたように人生を全うできる選択権が保障されるべ
       きであろうと当方も思います。


       ・先生は「小さな政府」によって充実したケアマネジメントを提供するとおっしゃ
        ったのですが、「医者」「建築士」「介護補助者」などの数多くの専門家が協力
        するのに、行政機関は具体的にどのような方法でとりまとめ、「充実したケアマ
        ネジメント」に結びつけていくのかがよくわかりませんでした。直接現場で働い
        ていらっしゃる先生に是非お聞きしたいです。
       塚本コメント:
        まず、小さな政府論はケアマネジメントが政策として形成された背景事情の一つ
       であると申しましたが、「小さな政府によって(のみ)充実したケアマネジメント
       が提供できると言ったわけではありません。むしろ、個々のケアマネジメントが本
       当に利用者にとって最善となるためには、まだまだ公費支出が足らないと思います
       (別のところの無駄を同時に省く必要がありますが)。いろいろな専門家に協力を
       お願いし、調整するのがケアマネジャーの役割ですが、必ずしも行政機関がケアマ
       ネジメントを行っているわけではありません。ケアマネジメントの具体的な手順や
       行政責任については、次回以降にお話します。


       ・ケアマネジメントとは何なのかというのが、あまりつかめなかった。ホームペー
           ジを開設していくとおっしゃっていたので、是非利用していこうと思う。
       塚本コメント:
        掲載が遅れ遅れとなりますが、必ず公開します。「人権と福祉」、「富山大学」
       あと講師の誰かの名前の3つで検索すれば出てきますので、適宜御利用下さい。


       ・ケアマネジメントがあまり知れ渡っていない現状(講義内だけかもしれないが)
        をどう思われますか?
       ・ケアマネジメントは、利用するのにお金がかからないということで、あまりサー
        ビスを受けている事に気づいていない状況らしいですが、そのままでいいのでし
        ょうか。
       塚本コメント:
        利用に際して費用負担はかからない方が望ましいと当方は考えます。しかし、サ
       ービスについての認知度は上げていかなければならないと思います。


       ・今現在の、ケアを受ける側の経済的な状況など。
       塚本コメント:
        当然の事ながら人により一様ではありません。もう少し詳しく質問内容をお聞か
       せいただければ何かコメントできるかもしれません。


       ・ホームヘルパーの数の現状は? 足りているのか?
       塚本コメント:
        これも、一概には言えません。今後の要介護者の増加を考えれば足りないとい
       う事になると思います。また、休日・夜間のケアを受けられるかどうかも、地域
       により格差が生じはじめています。


       ・ホームヘルパーを増やし、障害者のケアがいきわたるようになればいいと思った。
       塚本コメント:
        それだけではないとも思います。ケアマネジメントとの関連でもう少し考えて
       みて下さい。


       ・今、ケアマネジメントされている人はどれほどいて、どんなマネジメントを受け
          ているのか知りたい。
       塚本コメント:
        介護保険のケアマネジメントを受けている人の数は、介護保険サービスを受け
       ている人の数とほぼ同じです。後者の数字は国レベル、都道府県レベル、市町村
       レベルでそれぞれ統計が公開されていますので、知りたいと思う情報を各機関に
       出向いて取り寄せてみて下さい。どんなケアマネジメントを受けているかについ
       ては同様の公開資料がありませんので、一般論としてはなんとも言えません。講
       義において当方が例示したような状況です。


       ・私は教育学部の教員養成課程に所属しているので介護等体験というものが必須
        なのですが、先週丁度○○センターへ介護等体験へ行ってきました。多くの老
        人保健施設がありますが、実際にはまだまだ足らない状況だと聞きとても驚き
        ました。センターへ来ている利用者は、心身共に元気な方も多く、スタッフや
        友達とおしゃべりやゲームをしに来て元気をもらって帰るという感じで、「介
        護する方もされる方も辛く、大変だ」という先入観が1日目で崩れました。
        ○○センターは公営ですが、私営の施設とは利用料金などは異なるのですか?
       塚本コメント:
        実際に体験するというのは大事な事だと思います。○○センターは介護保険施
       設ですが、介護保険の施設であれば、特別な届出がなされていない限り、全国一
       律の1割利用者負担となります。公営私営を問いません。ただし、1割利用者負
       担以外にも食材料の実費など保険外負担を請求される事がほとんどで、その保険
       外負担の額は各施設により異なります。また、1割負担部分についても障害の程
       度などにより料金が3段階に設定されており、介護量の多い人ほど単価が高くな
       ります。

     
       ・日本のケアマネジメントで日本ならではの特色をもつ内容はあるのですか?
       塚本コメント:
        ケアマネジメント自体では、ちょっと見当たらないかも知れません。


       ・ケアマネジメントについていまいちよくわかりませんでした。
       塚本コメント:
        どんな事が分からないか書いていただければ、何かコメントできるかもしれ
       ません。


       ・質問というよりお願いですが、もう1回この辺のことを講義してほしいです。
       塚本コメント:
        次回講義の冒頭で簡単に復習します。


       ・ケアマネジメントの具体的内容をもっと知りたいです。
       ・ケアマネジメントについて説明していただいたのですが、少しは分かったので
        すが、いまいち理解できませんでした。なにか具体的な事をもう少し教えてい
        ただければと思います。また、支援費制度と介護保険法という言葉が出てきま
        したが、どういうものか全く知らないので、少しでも触れていただければうれ
        しいです。
       塚本コメント:
        次回以降に具体的な手順をお話しします。支援費制度との関係などについては、
       最終講の1つ前のテーブルトークの場で少し言及できると思います。


       ・高齢者である基準が、満65歳以上の人と満40歳〜65歳という事ですが、
        後者の人たちが含まれる場合というものがよく分かりませんでした。
       塚本コメント:
        介護保険サービスを受けられる条件として、後者の比較的若い人たちの場合は
       特定疾病というあらかじめ決められた病気による障害で介護を要する状態になっ
       たという事が必要条件です。特定疾病には、脳卒中やパーキンソン病など、加齢
       によって生じる病気がいくつか定められています。


       ・ケアマネジメントという言葉は初めて聞きました。今日の講義ではなんとなく
        分かったような気がしますが、まだ身近なことではないので、理解しにくい部
        分があります。これから少しでも福祉について理解できるよう勉強していきた
        いです。
       塚本コメント:
        分からない事がありましたら質問して下さい。



       (感想など)

       ・質問ではないのですが、私の母はグループホームで仕事をしています。痴呆のご
        老人の方々の身の回りの世話をしています。なので、とても興味深い授業です。
        母からも現場のいろいろな話しを聞きます。
       ・この前介護体験で重度のいろいろな障害がある方が入所されている所へ行ってき
        ました。そこで色々思ったことがありました。そこでのことなどもふまえて講義
        聞きたいと思います!
       ・質問ではないですが、前置きの5で出た「だから」の後を一人称で考えること
        が大切だと思いました。いくら「人権と福祉」の講義で実態・現実を知ったと
        しても、自分がこれからどうすべきなのかという事を考えなければ意味がない
        と思いました。福祉における現状など知らないことが多いので、現場で働く人々
        の話を聞いて、今後我々(自分)がとるべき姿というのを、一度考えてみたい
        と思います。

       塚本コメント:
        自分の人生との関わりの中で人権と福祉について考え、行動してほしいという
       願いを非常勤講師4名とも持っています。主体的に学ばれる方のサポートには責
       任を持ちますので、分からない事がありましたらなんなりと質問して下さい。



       (社会保障と人権連絡会議inとやまについて)

       ・「社会保障と人権連絡会議inとやま」はどこに所属するのか。活動の費用、人
          件費などは?

       塚本コメント:
        同連絡会議はどこにも所属しておりません。単体です。活動の費用は各自で賄
       います。無償ボランティアなので人件費は発生しません。



       (講義の進め方など本来質問(1)で回答すべき事)

       ・感想→視覚資料がなかったのが残念です。突然のことだったので。
       ・私の知り合いに、県内の福祉施設で働いておられる方が多くいます。その中の
        一人に、ケアマネジャーの資格をとろうとしておられる方もいます。ですから、
        県内の福祉の実態、状況、素人には分からない問題点など、身近な具体例も取
        りあげてほしいです。
       ・内容を深める資料がほしい。
       ・話を聞いていたら眠くなるので、もう少し強弱をつけて話をしてください。

       塚本コメント:
        (1)の質問に対して回答した通りです。



       (その他)

       ・良かった。
       ・アンケートにあった介助と介護の違いをもっと知りたい(授業中に少しだけおっ
        しゃったが・・・)。あと、ケア(care)の関連性についてももう少し知りたい。
       ・今まで知らなかった事を知る事ができて良かった。

       塚本コメント:
        介助と介護の違いについては、八木非常勤講師よりお話があると思います。






  • 地域医療・保健・福祉等関連情報へもどる

  • 社会保障と人権連絡会議inとやま目次ページにもどる