地域ケアネットワークの設立趣意





2001.12.22.現在


2001.12.22.

 2001年12月17日のネットワーク設立準備会にて議題として提案された
設立趣意書原案は、難解すぎる事、ひろくネットワーク参加を呼びかけるには内
容が適切ではない事などを理由として反対意見が相次ぎ、廃案となりました。
趣意書そのものが不要ではないかとの意見もあったのですが、とりあえず時間を
かけて各位の合意できるような内容の趣意書を作ってみようという事でまとまり
ました。と言うわけで、目下鋭意作成中です。
 ご参考までに、廃案になった設立趣意書原案を以下に掲載します。


           設立趣意書(審議の結果廃案)

 今日、地域ケアシステムは大きな転換点を迎えている。1980年代以降の新
自由主義的な政策の流れの中で、戦後社会保障・社会福祉を形作ってきた福祉国
家モデルの諸制度は解体され、新たな福祉社会モデルへの転換が図られてきたが、
2000年の介護保険導入を皮切りに基礎構造改革が本格化し、いっそうの解体
と再編が進行しつつある。その主だった要素は「措置から契約への転換」、「地
域ケアの担い手の多様化と市場原理の導入」、「自助・互助の再評価」などであ
り、これまでの硬直した制度の問題を改善する積極的側面がある反面、地域ケア
が今後どのような方向に進んでいくのか不透明な部分も残されている。

 また、戦後社会保障・社会福祉の解体と再編に連動する形で、戦後地方自治制
度の枠組みも、大きな転換点を迎えている。具体的には市町村の合併論議が喫緊
の課題として存在し、その行方によっては地域ケアを形作ってきた自治体の単位
そのものも含めた制度改変が現実のものとなるであろうし、地域ケアの核となる
市町村社会福祉協議会もまた、その存在意義を問われ、変化を求められる事にな
るであろう。

 このような一大転換期において、構造改革のメリットを積極的に引き出しつつ、
これまで蓄積されてきた大沢野町における地域ケアの水準を低下させないだけで
はなく、むしろこの機をとらえてより洗練されたものに高めていくにはどうすれ
ばよいか、地域ケアに関わる者や地域ケアサービスの利用者、地域住民などが、
所属や立場の違いを越えて智恵を出し合い、思いを形にしていく作業を行うべき
時がきている。

 私たちは、かかる問題意識をもって本会を設立する事とした。ここに、同じ思
いを共有する方々の幅広い参加を呼びかけるものである。


2001年12月17日
                 大沢野町地域ケアネットワーク発起人一同





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