善人になるゴブリン


 夜。それは洞窟内でのゴブリンの集会だった。
 そこでゴブリンのリーダーらしき男が言った。
「われわれはいつも悪役、ザコなどと罵られてきた。いまこそわれらゴブリン族の立ちあ
がるときがきた!」
「オーッ!!」
 その洞窟内にいるゴブリン五十匹が一斉に歓声をあげた。
「いままでわれらは悪役だった。しかし、これからは善いおこないをするのだ!いまこそ
われらゴブリン族は善人になる時がきた!!」
「オーッ!!」
 その洞窟内にいるゴブリン五十匹が一斉に歓声をあげた。
「しかしだ!」
 ゴブリンの長が強い口調で言葉を発した瞬間にあたりは一斉に静かになった。そして長
は少し声をやわらげて言った。
「やはり、なにをするにも金がいる。まずは金を稼ぐことを考えなくてはならない」
 その洞窟内にいるゴブリン五十匹が一斉にうなずいた。
「それでは手始めに近くの村を襲うぞ!!皆の者!出陣じゃ!!!」
 五十匹の歓声があがり、五十一匹のゴブリンは洞窟の外へ走りだした。
 やはりゴブリンは善人になれなかった!