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はじめに
少年スポーツの意義は、ますます高まっている。その高まりに伴い指導者の資質の向上も求められることになる。
今回より指導者にはぜひ知ってほしいスポーツ医学についての講座を開講することにしました。
少年スポーツの意義はますます高まってきている。しかし運動の身体にに及ぼす影響は、個々の
身体条件や環境条件によっても異なり、運動の仕方によっては障害が発生することもある。
競技スポーツにおいては、障害を予防することことは競技力を向上するための基本的条件である。
これから記述してある内科的障害は、発生頻度は少なくとも致命的になることもあり注意が必要である。
スポーツによる内科的障害には、急性と慢性のもとに分けられる。
スポーツによる急性の障害
1.突然死・心筋梗塞 2.循環不全(脱水・血管拡張・不整脈)
3.熱中症 4.低血糖
5.電解質異常 6.急性腎不全(ミオグロビン尿症)
7.循環不全に伴う肝障害
8.低体温
スポーツによる慢性の障害
1.貧血 2.オーバートーレーニング 3.高尿酸欠症・痛風
4.(スポーツ心臓?)
また、そのほかに障害というほどではないが、スポーツによって生じやすい症状として、不整脈・運動後の低血圧・胸痛・呼吸困難・過喚起症候群・運動誘発喘息・頭痛・運動誘発てんかん・腹痛・嘔吐・
嘔気・下痢・血尿などがあげられる。
以上これらの内科的障害の中では、突然死・熱中症・貧血・オーバートレーニングなどがとくに重要である。
障害の要因と予防
運動により障害を起こす要因としては、その人の身体条件、運動の条件、環境の条件などがあげられる。身体条件としては、性、年齢、病気の有無、運動時の体調などの健康状態、栄養状態、体力などがある。環境条件として気温、湿度、気圧などがある。
このような障害を防ぐには、
1.定期的メディカルチェック 2.日常の健康管理
3.身体条件・環境条件に応じた適切なトレーニング
が必要である。
また、運動時のウォーミングアップ、クーリングダウンを十分に行い、異常の症状や兆候が見られた場合には、すぐに運動を中止することも大事である。
障害
最後に特に重要な、突然死・熱中症・貧血・オーバートレーニングについて説明することにします。
突然死
急性の障害として最も重要なものはスポーツ中の突然死である。突然死は頻度としてはそれほど多いものではないが、小学生においても全国的にみると毎年かなりの発生をみている。
突然死は一見健康な人に起こることが多いが、ほとんどの場合、潜在的心疾患が原因であり、その予防には心臓のメディカルチェックが必要である。小学生については、指導者として最低限児童の心電図検査を進めておく必要がある。
また、死亡事故の起きる前に前駆症状があることも少なくなく、こういった症状を逃さないことも大切である。
熱中症
熱中症は高温下で発生する障害の総称で、少年団指導者が意外と軽視しているので注意が必要である。
これは、脱水などによる循環不全からくる熱疲労、体温の異常上昇をきたす熱射病などがある。熱射病では、体温の異常上昇とともに血液凝固障害や脳、心臓、肝臓、腎臓などの全身の臓器が障害され、死亡率も高い。
これを防ぐために、次のような基準があります。参考にしてください。
練習に体する気温湿度制限(日本ラクビーフットボール協会の基準)
レベル1 気温27度以下 相対湿度70%以下
特に予防処置不要、練習の実施可
レベル2 気温27〜32度 相対湿度70%
熱ストレスの徴候を見守りながら練習実施
レベル3 気温27〜30度 相対湿度70%以上 練習・試合とも禁止
貧血
スポーツ選手にみられる貧血の主な原因は、鉄欠乏である。スポーツ選手は一般人に比べ貧血の頻度が高いと言われている。鉄はもともと食事から摂取しにくい栄養素であるが、運動による鉄の需要の増大に摂取が追いつかないためと考えられている。運動による鉄の需要の増大の原因としては、汗中への鉄の喪失などが考えられている。運動による貧血の原因としては、他に赤血球の破壊が亢進することもいわれている。貧血は、特に小学生などの発育期の選手や女子選手に多く、長距離、ミニバスケットボール、バレーボールなどの種目に多くみられる。
オーバートレーニング
オーバートレーニングは、運動による疲労と回復のバランスが崩れ、慢性の疲労に陥った状態である。オーバートレーニングでは、短期間の休養では容易に回復せず、長期間のトレーニング調整が必要である。
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