旅は楽しいものです。次はあそこへ、その次はあそこへと、想像するだけでも楽しくなります。
 でも障害者にとって、階段や狭い通路、使用しにくいトイレは大きな壁です。そういう中で「一度でいいから列車に乗ってみたい」「安心して楽しい旅がしたい」という障害者の願いを実現させようと、みんなが集まり、障害者専用列車を走らせたのが、ひまわり号の始まり。(1982年11月3日 上野〜日光間)大きな壁もみんなの力で乗り越えたのです。これがきっかけとなり、ひまわり号は全国的な運動へと広がっていきました。

 ここ石川県でも、1985年から仲間が集まり、たくさんの方々のご支援を受けて、ひまわり号は走り続けています。ひまわり号は、障害を持つ人も持たない人も、「行って良かった」という楽しい思い出を共有し、障害者の方が外へどんどん出るきっかけになればと思っています。
 多くの人達が街へ出ることにより、誰もが使いやすい交通機関や、心ふれあうやさしい、住みやすい街へと近づいていくよう願っています。