Wireless Fidelity(Wi-Fi) ワイファイ

 インテル,アップルコンピュータ,シスコシステムズ,スリーコム,ルーセント・テクノロジーほか,数十社がサポートしているワイヤレス規格。 IEEE 802.11 準拠の機器で相互接続を保証するブランド名,または技術。 802.11a/b の両者が含まれる無線 LAN 通信標準規格。 アクセスポイントから半径約90m 以内にいる誰にでも,インターネット接続を提供される。 これまで,Wi-Fi は企業で利用され,ホテルや空港もこれを導入している。 家庭でも標準になる可能性が高いと見られている。
 セキュリティーのため WEP を導入したが,ハッカーや暗号研究者の研究の結果,問題があることが判明。 しかるべき機器とソフトウェアを使えば,長くて数日,早ければ数時間で解読できる。 暗号化機能は,大半に標準装備されているが,メーカー出荷時にはオフとなっている場合が多く,これの最大のセキュリティー・リスクは,ユーザーが暗号化ソフトを作動させ忘れることらしい。 マンハッタンの Wi-Fi ネットワークの約60%が WEP を作動させていないと言われる。 Trepia(http://www.trepia.com)からは,近くの Wi-Fi ユーザーを発見できる IM が発表されている。
 これを組み込んだ Wi-Fi チップは,常にログオンするネットワークをチェックするため消費電力が多く,2003年の時点では携帯電話や PDA などへの搭載は避けられている。
 2003年6月現在,ホットスポットは世界に2万ヵ所で,今後さらに急増して2007年には19万ヵ所に達する見込み。 ユーザーの数は現在68万7000人で,2007年には2500万人と飛躍的な伸びが予測されているが,これは有料サービスの利用者数と無料サービスを探し求めるユーザーの数を区別していない。 有料のホットスポットが苦しんでいることを示す事例証拠はたくさんある。
 2004年,NASA はアリゾナ州の隕石クレーターで,モバイル Wi-Fi システムの実地試験を開始。 将来,火星で運用することが想定されている。 4月7日にピラミッド・リサーチ社が発表した予想によると,アメリカでは2007年に携帯電話加入者と WiFi 加入者数が逆転するらしい。 2004年の各サービス加入者数は,携帯電話約2000万人,WiFi 約1000万人となる見込み,2007年には WiFi 加入者数が携帯電話加入者数を抜き,2008年には,WiFi が1億8000万人弱,携帯電話が9000万人強と予想。
 2006年2月に Research and Markets が発表した調査結果によれば,アクセスポイントは世界で82,000カ所以上に達しており,現在も増加が続いている。 Wi-Fi サービス関連の売上高は,2004〜2005年にかけて大幅に増加したようだが,四半期ベースで見るならば,やや増加の速度は鈍化傾向にある。 ユーザーの3人に1人以上が無料サービス以外は利用しないと回答し,自宅や職場で利用できるワイヤレス LAN のみしか利用していないと答えたユーザーも少なくなかった。 またユーザーの6割以上が,旅行の滞在先などを決定する時には,必ず Wi-Fi サービスの有無をチェックして決めていると回答した。
 2009年11月,SMobile Systems は,公共の Wi-Fi ホットスポットを利用することで,スマートフォンのデータ保護に問題が生じると発表。 同社は保護されていないワイヤレス ネットワークを通じて,数種類のハイエンド携帯端末のハッキングに成功した。
 2011年12月,学術誌『FERTILITY AND STERILITY (生殖と不妊)』にアルゼンチンの研究チームは至近距離での Wi-Fi 対応機器の使用は精子を傷つけるとの研究結果を発表。 実験には29名の男性から精液が集められ,それを Wi-Fi につながったノートパソコンから3cm の距離に置き観察。 結果,時間が経つにつれ明らかに精子の活動が低下。 25%の精子が活動停止,9%が遺伝子に損傷を受けていた。 更にノートパソコンから離して置いても14%が活動停止,3%が遺伝子に損傷を受けていた。 なおノートパソコンの Wi-Fi 通信を切った状態だと,精子には何の影響もなかった。

 アメリカには地域社会に無料開放されている Wi-Fi ネットワークが多数存在し,そこに営利企業が関わっている例もある。 必要経費がほとんどかからず,なおかつ地域社会に何かを還元でき,いい宣伝になるなど,立派な活動だと気づく企業が増えている。 これらは,3〜4時間ごとに現れるポップアップ広告をがまんしさえすれば,誰でも無料でログオンできる。
 2004年に行われた調査では,基本的な暗号化を行ったのは 33%,デフォルト設定を一切変更しないまま使っているのが約40%らしい。 一方,企業は製品の返品やサポートセンターにかかってくる問い合わせの件数も減らすために,セキュリティー機能はデフォルト設定でオフにするらしい。 特に,A 社のノートパソコン用ワイヤレス・カードで B 社の Wi-Fi アクセスポイントに接続するとき,セキュリティー機能が無効なら簡単だが,基本的な暗号化機能を有効にするととたんに難しくなる。


Windows XP で Wi-Fi が突然切れる問題
 原因は不明で,タスクバー上のワイヤレス・ネットワーク接続アイコンに異常がまったく表示されず,接続状態を表示したまま。 Microsoft 社は,このアイコンはアクセスポイントとの関連を示している。 対策は下記のとおり。 『スタート』をクリックし,『コントロールパネル』を選択。 『コントロールパネル』ウィンドウで『管理ツール』をダブルクリック。 『サービス』をダブルクリック。左右に分割されたウィンドウが開く。 右側の枠内を下方向にスクロールして,「Wireless Zero Configuration」をダブルクリックし,『プロパティ』ウィンドウを表示。 『停止』ボタンをクリック。 進行状況を示すダイアログボックスが表示される場合がある。 『開始』ボタンをクリック。 ここでも,進行状況を示すダイアログボックスが表示される場合がある。 『サービス』ウィンドウを閉じる。この時点で接続が復旧しているはず,とフライシュマン氏は述べている。


Wi-Fi 接続距離コンテスト
 2004年のデフコンで行われたコンテストで,増幅器を使わず,自作アンテナのみで,地上距離にして約88.7km 離れた地点間での Wi-Fi 接続を確立した。
 2005年7月30日,ネバダ州ラスベガスで開催されたハッカー会議『デフコン』の Wi-Fi 接続距離コンテストで『アイファイバー=レッドワイアー』チームは,増幅器なしで 201km の接続距離を達成した。 彼らは,直径約3.7m のパラボラアンテナを基地に設置し,移動用のトレーラーには直径約3m のパラボラアンテナを取り付けた。



Wi-Fi Alliance Wi-Fi アライアンス(旧 WECA)

 無線 LAN 機器の普及,互換性保証を進める業界団体。 各メーカーが開発した機器の相互接続性を確認する。
 2000年の設立以来,IEEE 802.11規格の無線機器の認定作業を実施し,合格した機器に対して Wi-Fi ロゴを付与している。 2001年は認定機器が100機種を超した。
 2002年には802.11a製品の認定を開始。 10月31日,
Wi-Fi Protected Access(WPA) を発表。 2003年3月12日,CeBIT で WPA の詳細と,IEEE 802.11g の普及に関する互換性検証や機能を表示するラベルなどを公開。 6月に IEEE が正式認定した 802.11g 規格に対して,7月に同規格における最初の Wi-Fi 対応製品の認定が完了したと発表。 また同月,WEP の代替となるセキュリティ機能 Wi-Fi Protected Access(WPA)対応製品についても,最初の認定を完了。
 2004年7月21日,同年9月より新しい認定プログラムを開始すると発表。 9月1日,Wi-Fi Protected Access 2 の初回認定製品を発表。
 2006年8月29日,IEEE 802.11n の相互接続性を認定するプログラムを2段階方式で実施すると発表。

サイト:http://www.weca.net

Wi-Fi Direct
 Wi-Fi Alliance が2009年10月14日に発表した Wi-Fi 対応機器をピアツーピアで直接接続するための仕様。 これまで"Wi-Fi peer-to-peer"というコードネームで呼ばれていた Device to Device 技術仕様。 IEEE802.11a/b/g/n 技術を使って Wi-Fi 対応機器同士を接続し,Wi-Fi 対応の無線 LAN ベースステーションなどを介すことなく,機器間で直接データをやり取りする。


Wi-Fi Multimedia(WMM)
 Wi-Fi Alliance が2004年9月8日に開始を発表した,テレビや DVD プレーヤー,携帯電話といったコンシューマエレクトロニクス製品における,無線 LAN の相互接続性を認定するプログラム。 IEEE 802.11e に対応し,無線通信における QoS 保証を提供する。


WMM Power Save
 Wi-Fi Alliance が2005年12月6日に発表した,モバイルデバイスのバッテリーを効率的に利用できる Wi-Fi 機能を認定するプログラム。 QoS を必要とするマルチメディアデータ転送向けの規格 WMM の拡張。 信号品質の改善や電力消費の最適化などを通じて,Wi-Fi ネットワークにおける効率的な消費電力を実現するためのフレームワークをデバイス製造業者や開発者に提供する。


Wi-Fi ZONE
 Wi-Fi Alliance が2003年1月9日に発表したブランド,またはロゴマーク。 世界中に点在しているホットスポットの場所とサービス品質をより明確にするのが目的。 このマークのある場所では,ホットスポットサービスを利用でき,最低限のサービス品質が保証される。



Wi-Fi 携帯電話
 無線でインターネットに接続する Wi-Fi ホットスポットを利用した携帯電話。 自宅やオフィス,街中などの無線インターネット接続を通じて,電話の送受信を行う。 ホットスポットなどからインターネットを介する IP 電話かけるもの。 どこで使用しようがローミング費用は一切かからず,場所も問わない。



Real-Time Location Service(RTLS)

 Wi-Fi 技術を用いたリアルタイム位置検索システム。 PC や携帯電話,PDA などの無線 LAN 機能を内蔵した機器のほか,無線タグを内蔵した各種デバイスの位置情報を無線 LAN アクセスポイントで把握し,それをリアルタイムで監視する。
 2006年4月3日,In-Stat は,これで利用可能な無線タグの出荷数が2010年には200万個に達するとの予測を発表。



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