ウイルス制作の動機と作者
ウイルスが作られる動機は,おもしろ半分,技術誇示,サボタージュ,
会社・個人に対する恨み,スパイ・窃盗目的などが動機と推測されている。
それは作者によって千差万別だろうが,
「感染」「増殖」「発病」といった共通の目的を達成するために,ありとあらゆる手段をとっていると言っても良い。
ウイルスのプログラマーは特定されていないのが多いが,
コンピューター(システムを含む)に高度な知識を有すると言われている。
新しい Virus の作者は署名や癖などから,世界中で30グループ,100〜500人程度と見なされている。
一方,既存のウイルスを改変する『変種』の作者はより多いと見なされている。
作者は,互いに知識を仕入れ,うまく働きそうなものを発見すると,独自の社会工学的なトリックを施している。
作成したウイルスに自らの主張を込めることが多いが,露骨に政治的な主張をするものは限られている。
大半のウイルスやワームは,感染したマシンの所有者に対して,コンピューターを感染させたことをたしなめたり,ワーム作者にとっての継続的かつ個人的な関心事を広めようとするものが多い。
ソースコードをばらまくのは,作者への捜査をかく乱するためと見られている。
ウイルスをばらまいてもほとんど利益を得られないが,その技術をスパムメールに組み合わせれば金銭的な見返りを期待できる。
2004年になりスパムメールの可能性に気づいたウイルス作者が「名声よりも富を選び始めた」と指摘されている。
2005年になり,単に混乱を引き起こすだけの手の込んだウイルス作成から,不正に金を巻き上げる組織犯罪に絡んだスパイウェア作成へと,変わっていっていると警告された。
数年前までは,自分の技術力を見せつけるためにウイルスを作成する人も多かったが,現在では,金銭的な利益を求めて悪質なコードを作成する傾向が非常に強まっている。
spreaders スプレッダー
自分でコードを書かず,他人のウイルスを集めて撒き散らす人間のこと。
ウイルス作者はなぜ捕まらないのか?
多くのウイルス作者が,コードの中に自分の存在を示すコメントやクレジットをこっそり忍ばせたり,ニュースグループやインターネット・リレー・チャット(IRC)チャンネルで自分の技術や最新作を自慢したりしている。
しかし,ウイルス作者が罪を認めたり逮捕されたりするのは,コンピューターの専門家が作者を突き止め,当局に通報してきた場合にほぼ限られている。
よほど被害が甚大でない限り,誰かが決定的な証拠でも持ち込まない限り,警察がウイルス作者の検挙に積極的に乗り出すことはない。
さらに,作者が逮捕され裁判にかけられても,法律の不備で彼らを裁けないという事態もしばしば発生する。
29a
国際的なウイルス作者集団。
通常は実害を及ぼさない実験的な『コンセプト実証型ウイルス』を得意とし,これまでに .NET プラットフォームや 64bit ウィンドウズを狙った初のウイルスを作ったと考えられている。
29A VX
国際的なウイルス開発グループ。
複数のコンセプトウイルスを作成しており,Symbian OS を搭載した携帯電話に感染するウイルス Cabir なども作成した。
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