Cyrix III

 この名称の製品には,リリースされたもので2種類,非リリース数種類ある。



VIA Cyrix III(Cyrix III Joshua)

 VIA からリリースされた最初の CPU,コードネームは“Joshua”。 National Semiconductor から買収した Cyrix の x86 部門が開発,ごく初期に出回ったのみ。。 NS の 0.18μm ルール6層構造のプロセスのファブで製造され, L1 キャッシュ 64 KB,L2 キャッシュ 256 KB を搭載。 FSB 66/100/133 MHz。拡張命令は 3DNow! を備える。 低価格 PC 向けに Socket 370 を採用し,433/466/500/533 の4製品がある。 なお,クロックは PR レートで,実クロックは明らかにされていないが, 533 が FSB 133MHz×内部 3.5 の 466 MHz と思われる。



VIA CyrixIII processor(Cyrix III Samuel)

 VIA Technologiesの x86 互換 CPU。 VIA 社が買収した旧 Centaur Technology 社の開発チームによる。 開発コード『Sammel 1』と呼ばれていた,Centaurr の Win Chip 4 相当の CUP。 バリュー PC,ノート PC,インターネット機器の市場向けに出荷予定されているもので,プラットフォームは Socket370 の予定。
 6層構造の 0.18μm ルールで製造され,ダイサイズは 76 mm 平方。 これにより,消費電力は 10W 以下になった。 L1 キャッシュは 128 KB,2次キャッシュ なし。 FSB は 66/100/133 MHz に対応。 クロック 533〜700 MHz。 また,Enhanced 3DNow! テクノロジーにも対応。 安価なマシンがターゲットで,同クロックの Celeron や Duron と比べて性能劣り,特に浮動小数点演算は極端に苦手である。



C3 開発コード『Ezra』

 2001年3月25日に発表された,VIA Technologies の32ビットマイクロプロセッサ。 Socket 370用で,後期 Cyrix III の後継。 コアは Ezra で,後継は Nehemiah。 Eden に代表されるように発熱の少ないプロセッサとして有名。 クロック周波数は 733〜 MHz。 製造プロセスは 0.15(0.13?)μm,ダイサイズは 52 mm2で,同社では x86 プロセッサでは最小としている。 L1 キャッシュ 128KB,L2 キャッシュ 64 KB を搭載。 最高クロック 933MHz,FSB 133 MHz,3DNow! と MMX 命令をサポート。 消費電力は,733MHzで典型値 6 W(最大値 11.6W),800MHzで典型値 6.6 W(最大値 12 W)と,Celeronより約25%少ない。 ノート機並みの低消費電力・低発熱だが,同周波数の Celeron や Duron と比べ性能はかなり劣る。
 開発コードは『Samuel2』で,同社が販売してきた 0.18μmプロセスの Cyrix III(Samuel 1)と同様に Cyrix ブランドでのリリースが予定されていたため, CeBit で『Cyrix III』の刻印が入った C3 が多数展示された。 シェアはパソコン・プロセッサー市場全体の1%だが,中国,ロシア,インドなど新興成長市場で好調らしい。 また,アメリカで製造されているホワイトボックスパソコンにも搭載されている。


C3 750MHz
 2001年5月28日発表。 Socket 370,製造プロセスは0.15μm,ダイサイズは52平方mm とかなり小さい。 L1キャッシュ 128KB,L2 キャッシュ 64KB を搭載。 FSB は 100/133MHz に対応。 MMX、3DNow! 命令に対応。



C3 E-Series Processor

 2001年5月25日に発表された,BGA タイプの C3 プロセッサ。 機能的には現行の VIA C3プ ロセッサと変わらないが,EBGA パッケージを採用。 低電圧モードに最適化され,消費電力は1W 以下と少なく,ファンなどを使ったアクティブクーリングが不要。 コアは C3 と共通仕様で、0.18μm 版と0.15μm 版がある。 クロックは最大733MHz。 192KB の L1 + L2 キャッシュメモリ,100/133MHz の FSB,MMX,3DNow! 対応。 チップセットなどは Socket 370用のものが使える。 拡張命令は MMX と 3DNow! に対応し,Windows や Linux を含む x86用ソフトウェアが動作する。
 セットトップボックスや,低価格 PC,組込機器などがターゲット。



0.13μm版 C3

 開発コードネーム『Ezra』,コア部分の仕様は変わらない。 TSMC の Fabで生産される。 FSB 100/133 MHz,クロックは800MHzまで。 マルチメディア拡張命令は MMX と 3DNow! のみ搭載。 一次キャッシュは 128 KB,2次キャッシュは 64 KB がオンダイで搭載される。


C3 866MHz
 2001年9月11日発表,0.13μプロセスで製造される。



C3 1GHz Cool Processing
 2002年6月3日発表。 0.13μプロセス,1次キャッシュ 128KB,2次キャッシュ 64KB。 FSB 100/133MHz,ソケット370対応。 平均消費電力 5.7W と標準の小型ファンとヒートシンクだけで大丈夫。 MMX と 3DNow! といった拡張命令に対応。



mobile C3

 PGA,μPGA,EBGA の各パッケージが用意され,いずれも Socket 370 と同じ FSB の仕様である。



C3-M 開発コード『Antaur』

 VIA Technologies が2003年7月8日に発表した,軽量かつ薄型のモバイルノート用モバイルプロセッサ。 当初は最大 1GHz 駆動で,EBGA パッケージ,厚さ 1.5mm。 Nehemiah(C3)コアのアーキテクチャ,製造プロセスは0.13μm,動作周波数は 1GHz。 StepAhead と名づけられた分岐予測,16段のパイプライン,フルスピードの FPU ユニットや 64KB のフルスピード L2 キャッシュを搭載,16-way のメモリ最適化手法も採用。 SSE 命令をサポートし,ハードウェア乱数発生機能を利用したセキュリティ機能 PadLock を搭載。 省電力機能 VIA CoolStream を搭載し,Max TDP は 1GHz 駆動 PowerSaver 2.0 技術を用い 11W。 組み合わせるチップセットは,VIA UniChrome CLE266 であり,MPEG-2 デコード機能を内蔵,DDR266 メモリに対応。 VIA Vinyl 5.1ch オーディオ,UBS2.0,10/100BASE イーサネット機能も備え,ワイヤレス機能は PCMCIA カードスロットや USB 端子で可能。



C7

 VIA Technologies が2005年5月27日に発表した,90nm プロセスで製造され,SSE3 をサポートした CPU。 コードネーム“Esther”をベースとして開発され,IBM の 90nm SOI で製造される。 ダイサイズは 30平方mm,動作周波数最大 2.0GHz。 消費電力はアイドル時100mW,最大 20W。 最大 800MHz 駆動の独自バス V4 に対応。 L1/L2 キャッシュ容量はともに 128KB。 SSE2/SSE3,Windows XP SP2 でサポートされる NX 機能に対応。 独自暗号化/復号化機能の乱数発生器(random number generator),AES 暗号化エンジン,SHA-1/SHA-256 ハッシュを搭載。



Nano 開発コード『Isaiah』

 同社初となるアウトオブオーダー実行,スーパースカラ,64bitのアーキテクチャを搭載した CPU。 富士通の65nmプロセスで製造され,ダイサイズは63.3平方mm。 C7 では不得意とされていた Blu-ray Disc の再生や 3D ゲーム性能が向上する。
 命令を融合してまとめて実行する『macro-fusion』と『micro-fusion』機能を搭載するほか,L1キャッシュはデータ64KB+命令64KB,L2キャッシュは1MB(16wayアソシエイト)を搭載。 FSBは独自のV4バスで,動作クロックは800MHz,新しいSSE命令とフル64bit命令をサポートし,マルチメディアアプリケーションの実行速度を向上。 省電力面では,C6ステートと『Adaptive PowerSaver』技術を搭載し,電力消費を抑え,高度な温度制御を実現。 アイドル時の消費電力は100mW(L2100のみ500mW)で,低電力重視のエコ/静音PCや,軽量ノートなどに好適。 AES 暗号化エンジン『PadLock』を搭載し,ハードウェア暗号化アクセラレーションをサポート。
 2008年5月29日名称を発表。 ラインナップは,Lが1.8GHz/25Wの『L2100』,1.6GHz/17Wの『L2200』の2モデル。 U が1.3+GHz/8Wの『U2400』,1.2GHz/6.8Wの『U2500』,1GHz/5Wの『U2300』の3モデル。



Nehemiah コア

 VIA が2003年1月に発表したコア。 Socket370,パッケージングは CPGA/EBGA。 暗号化エンジンの PadLock Data Encryption Engine を統合。 StepAhead という分岐予測技術,CoolStream 機能などを搭載。 16ウェイアソシエイティブの L2キャッシュ 64KB を搭載,動作クロックは1GHz から。 ダイサイズ 52平方mm,製造プロセスは 130nm,消費電力 11.25W。 拡張命令として SSE をサポート。 強化されたデジタルメディアパフォーマンスを装備する。



PadLock Data Encryption Engine

 CPU 内部に advanced Random Number Generator(RNG)というハードウェア乱数発生機能を搭載し,ソフトウェアに関係なく乱数を発生させることができる。 このため消費電力が増加した。



VIA CoreFusion 開発コード『Mark』

 VIA Technologies が2003年3月に発表した,C3 プロセッサ 1GHz と CLE266 の機能を統合したノースブリッジ統合型 CPU プラットフォーム。 サウスブリッジは VT8235 もしくは VT8237 を組み合わせて使用。 グラフィックコアには S3の UniChrome が AGP8X 接続にて使用され,MPEG-2 デコード機能も搭載し。



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