Windows XP

 2001年発売,XP は“experience”(体験)の略,『ユーザーの皆さま一人ひとりへ最高の体験(experience)を』という意味合いを込めて『XP』という名称となった。 開発コードは『Whistler』。 Windows 95 系列とWindows NT 系列を統合するものとして Windows 2000 をベースに開発され, Windows 9x 系の後継としてのコンシューマ版と,Windows 2000 をマイナーバージョンアップしたサーバー版が計画されていた。
 一般向けの Windows としては初めて NT カーネルを採用。 ログオフしないでユーザーを切り換えられるユーザーの簡易切り替え機能,ハイパースレッディング・テクノロジーやマルチコアに対応した本格的なマルチプロセッサ機能,インターネットでユーザー認証を行うプロダクトアクティベーション機能などが新たに付加されている。 また,Windows が正常に起動しなくなった場合にシステムをある時点の状態に戻すシステム復元機能も採用。
 これインストールしたときに表示される壁紙の『草原』は,イラストレーターが描いたものではなく,カリフォルニア州にある『ソノマバレー』という場所で撮影された実際の風景。
 Windows 2000 との違いは,だいたいが表面上のもので,カーネル・メモリ管理機能など中心部分は同じで, 『実は Windows XP は Windows 2000 のサービスパックだ』とも言われる。 改善されたのは,起動時間,安定度と,複数のプログラムを同時に実行する性能である。 円滑に動作させるための一番の条件はメモリ容量とハードディスクの性能らしい。 また,MP3 のエンコーディングおよびデコーディングの機能を制限しているといわれる。 IM サービスやネット電話機能などを新しく導入された一部の機能を使用するには Passport 認証サービスのアカウントが必要。 Microsoft は,起動時間を30秒以内に目標設定している。 もし,この目標を満たしていないようなら BootVis を試してみるのもよい。
 Windows XP では2週間以内にプロダクトアクティベーションをする必要がある。 期間が過ぎると Windows XP は停止し,インターネットに接続してソフトウェアの自動アクティベーションを行うようにとの指示が出る。 再インストールの場合やハードウェア・コンフィギュレーションの変更が多すぎる場合は,電話でマイクロソフトから44桁のキーコードを取得しなければならない。 ハードウェアの不一致を検出されると,オリジナルのインストール用 CD を使って再度アクティベーションをしなければならない。

 初バージョンでは IEEE 1394 と 802.11b を優先させ,2002年のアップデートで USB 2.0 とブルートゥースをサポート。
 2001年10月に公式発売した際,今までで最も安全な OS と大々的に宣伝したが,発売時から多数の重大なセキュリティーホールが見つかっている。 2002年10月16日に『ヘルプとサポートセンター』にセキュリティー上の脆弱性があると警告された。 Service Pack 1 で回避できる。 11月初めに店頭に並ぶ予定のアップデートで,Bluetooth がサポートされる。

 2000年10月4日に最初のテスト版を発表したが,インストール上の問題が発生したため,テスト用ウェブサイトからはすぐに削除された。 同31日に β1 がテスターに配布。 実行に必要な最低条件として,Pentium II 300MHz 以上と RAM 128MB 以上が推奨された。 2001年1月4日,ユーザーインターフェースにさまざまな調整が加え,違法コピー対策用の新しいコードを採用したβ版『ビルド2410』を配付。 第β2 はインターフェースを一新し(Luna)ルック&フィールに大きな変更を施し2月12日にリリース。 3月26日,第2β版をリリースし,一般向けにプレビュー版も発表。 デスクトップ・バージョンでは一般ユーザー向けは Personal,企業向けは Professional とされていた。 同8月24日にリリース版が発表された。 Microsoft は Windows XP の Passport 機能,Windows Messager などで司法省,競合企業,プライバシー保護団体などと軋轢を起こしており, 発売の一旦停止などの司法判断が出ないように製品版を急いでリリースしたと言われる。
 2002年10月31日,Service Pack 1 があらかじめ適用されたバージョンを発表。
 2003年1月31日,CCIA は Windows XP の内容は,ヨーロッパ地域の公正な競争を阻害しているとして,EC に新たな不服申し立てを提出した。 9月23日,Opteron・AMD64 アーキテクチャに対応する Windows XP のベータ版を公開。
 2004年4月,このプログラムを手掛ける開発者の数が,Windows 2000 向け開発者の数をようやく上回った。 10月22日 Serive Pack 2 を適用したパッケージを発売。
 2005年10月5日,付属のシステム診断ツール“システム構成ユーティリティ”を拡張し,各種ツールのランチャー機能を追加するパッチの提供を開始。

 2006年11月,ボリュームライセンスによる提供が終了。
 2007年10月,Symantec はこの未知の脆弱性を突いたとみられるエクスプロイトが出回っていると警告。 制限付きアカウントのユーザーが権限を昇格して SYSTEM shell を取得できてしまう。 ローカルでのみ機能するため,悪用するには攻撃者がログオンしているか,有効なアカウントを持っている必要がある。
 2007年10月1日,日本でも Windows XP の OEM ライセンスを提供を2008年6月30日まで延長すると発表。 対象 OS は Windows XP Home Edition/Professional/Tablet PC Edition/64 Bit Edition/Media Center Edition。 OEM 正規販売代理店ライセンス(DSP版)は2009年1月31日まで提供される予定。
 2008年1月31日,正規 OEM ライセンスの提供が終了(予定日),同日をもって,PC メーカー各社からの Windows XP 搭載 PC の生産も終了する予定だった。 しかし,Microsoft への働きかけが功を奏して,Windows XP の全機能をプレインストールした PC の販売期間は5カ月延長され,2008年6月30日まで続けられることになった。 また,新興市場のコンピュータメーカーに対しては,2010年6月まで,Windows XP Starter Edition を搭載する PC の製造を認める。
 2008年4月3日,『超低価格PC』(Ultra-Low-Cost PC:ULCPC)と呼ばれるクラスのコンピュータ向けに,『Windows XP Home Edition』の販売を2010年6月まで継続することを明らかにした。
 2008年6月3日,『Nettop』と呼ばれる低価格デスクトップ PC 向けにも Windows XP の販売を延長すると発表。
 2008年6月30日,PC メーカーおよび小売業者向けの販売が終了。
 2009年1月27日,exFAT をサポートする更新プログラム(KB955704)を公開。
 2009年1月31日,OEM 正規販売代理店ライセンス(DSP 版)の販売が終了予定だったが,延長された。
 2009年4月14日,無償サポートが利用できるメインストリームサポートが終了。
 2010年6月30日,メーカー向けの低価格モバイル PC 向けの Windows XP Home エディションの販売が終了。 しかし,クライアントの要求に合わせてパソコンを組み立てる『システム ビルダー』は2009年1月31日まで調達できる。 パソコンメーカーからは『Windows Vista』を搭載した新規パソコンを購入した上で,XP にダウングレードすることが可能(費用は Vista の上位版と変わらないほどになるが)。
 2010年7月5日,Microsoft はこれに影響を与える脆弱性の報告を受け,調査に乗り出したと発表。 脆弱性は『mfc42.dll』に存在する。
 2010年10月22日,パソコンメーカー各社は Windows XP インストール済みの PC (ネットブックも含む) を販売できなくなった。
 2010年10月,シェアは59.07%になった。
 2014年4月8日,延長サポート(重要な更新)が終了する予定。 セキュリティ更新プログラムの提供と,有償の『延長サポート』が終了する。

 発売時には約 20MB のアップデートパッケージがダウンロード可能になっていた。 これは,セキュリティーホールや不具合のパッチ,新機能を追加するものである。 これには5つの修正箇所があったが,うちマイクロソフトが報告していたのは2つだけらしい。

 Windows XP は,CD-R への書き込みから,ファイアーウォール,ビデオ会議など多くの機能が追加されており,そのため他のどの Windows よりも多くのアップデートが行われると見られている。 そのため,Microsoft はプッシュ型のアップデート配布を採用した。 2002年5月の状況では,平均して週に3回アップデートがリリースされている。 ゲームやファイル共有ソフトなど,重要とは思えないアプリケーション用のパッチが何 MB 分も存在し, 一部のパッチがシステムを不安定にしたとの苦情も出ている。 専門家達によると,新しいアップデートがインストール済みのセキュリティー修正パッチと衝突し,保護されていたはずのコンピューターを,悪意あるハッカー攻撃に対して無防備にしてしまう場合もあったらしい。 XP には著作権侵害行為を防止する厳しい機能がふんだんに搭載されているが,2002年4月のアップデートには,数種のファイル交換ソフトと互換性を持たせるためのパッチが盛り込まれている。 2003年,Wi-Fi Protected Access をサポートするアップデートを公開。
 2003年3月13日,Windows Update の自動更新でインストールし終わった更新情報が再度表示される不具合を発表。 原因は,更新プログラムのインストールの際に参照する『%Systemroot%\System32\Catroot2フォルダに置かれているログファイルまたはデータベース』が破損しているため。 Windows Update.log の中に 0x80070643 というエラー番号があると,不具合が発生している。 対策方法は,Edb.log ファイルか Catroot2 フォルダの名前を変更した後,Windows Update の Web サイトから通常通りアップデートを行なうこと。 『Edb.log ファイル C:\WINDOWS\System32\Catroot2\Edb.log』, 『Catroot2 フォルダ C:\WINDOWS\System32\Catroot2』, Edb.log を Edb.old,Catroot2 を Catroot2.old などと変更し,再度アップデートを行なう。 また,文字コードに Unicode 0xXX3b を含むフォルダ/ファイル名でデータが書き込まれた CD-R/RW に対して,CD 書き込み機能を利用してデータを追記書き込みすると,データが失われたり,ディスクが利用不可になるという問題が報告され,4月に修正モジュールが公開された。 4月,Microsoft は米司法省の指摘に従って,スタートメニューのボタンに修正を加えることに同意。 それは,『プログラムのアクセスと既定の設定』ボタンが,従来よりもっと目立つ場所に配置変更されるというもの。 ただし,具体的な変更位置などまでは決定していない。 同月,Windows XP Service Pack 1 にカーネルに関する脆弱性の修正プログラムを適用すると,パフォーマンスが低下する問題を低減するための手順が公開された。 一時的に MS03-013(Q811493)を削除するか,ウイルス対策プログラムのリアルタイム検索を停止するというもの。 Microsoft は,この問題を認識・調査中で,修正するプログラムを作成中である。 また,エクスプローラかマイ コンピュータで項目を右クリックすると,ほかのプログラムが停止したり,Explorer.exe プロセスが CPU リソースを100%使用してしまう可能性があると発表。 フォルダに共通の作業を表示する,メニューをフェードまたはスライドして表示する,という設定がオンになっている場合に発生する。 5月22日,Windows XP に RealOne Player Ver.1 をインストールするとパフォーマンスが低下する場合があると発表。 同時にインストールされる Evntsvc.exe のプロセスが CPU リソースを100%使用してしまう現象もありえるらしい。 対策は,タスクマネージャで Evntsvc.exe のプロセスを終了させる,RealOne Player Ver.1 の削除,RealOne Player Ver.2.0 にアップデートするなど。 5月23日に発表されたセキュリティーを強化するアップデート・プログラムが撤回された。 同27日の発表では,シマンテック社など,数多く使われている他社製セキュリティー・ソフトウェアと相性が悪く,これをインストールしたマシン(60万台以上)の一部が,その直後からインターネットに接続できなくなったらしい。 7月17日,Service Pack 1 を適用したマシンだけが影響を受ける脆弱性(MS03-027)を公開。 Windows Shell に含まれるファイル・フォルダなどの属性を表示する機能に存在し,攻撃者がこれを悪用した場合,バッファオーバーラン攻撃が行なわれる可能性がある。 属性を表示する際に利用する Desktop.ini に攻撃者が細工を施し,ネットワークの共有ファイル上に設置すると,細工が施された任意コードが実行される可能性があるというもの。 9月5日,SP1 を適用していない Windows XP へのパッチ提供を終了。 今後,SP1 を適用していないユーザーが最新の修正プログラムを適用するためには,まず SP1 を適用する必要がある。
 2004年1月,Secunia 社は,HTML ファイルをフォルダに見せかけることができる脆弱性を発表。 Windows XP で新たに実装された拡張子 .folder が原因で,HTML ファイルの拡張子を .folder とすると,フォルダと表示される。 これをダブルクリックすると,Windows Explorer は HTML ファイルと解釈し,記述された HTML 内のスクリプトを実行する。
 1月15日,Explorer の『オンラインで音楽を購入する』という機能に関し,Web ブラウザを起動する方法を変更することに合意した。 現在は,『マイ ミュージック』フォルダをブラウズする際に,『オンラインで音楽を購入する』という機能が表われ,実行するとデフォルトのブラウザ設定に関係なく IE が立ち上がる。 2003年10月に Microsoft は,この機能の仕様は反トラスト訴訟の和解内容に抵触しない,との見解を示していた。
2月25日,EMF ファイルの処理に関する脆弱性が警告された。 サイズフィールドにファイルやヘッダーの実際のサイズよりも小さいサイズ(1バイトなど)を指定すると,ヒープオーバーフローを引き起こし,ファイル閲覧や任意のコードの実行が可能になるというもの。 また,CPU リソースを99%程度消費してしまうこともできるらしい。 8月30日,USB 機器が検出不能になることがある USB の不具合を修正する Windows XP 用プログラム『Windows XP 用更新プログラム (KB838989)』を公開。 不具合は,USB 2.0 ハブ経由での Pocket PC 接続時や接続した Pocket PC の電源再投入時に,OS が Pocket PC を検出できなくなる問題など。 ただし,これは Windows XP SP2 では修正済みである。 10月,セキュリティフライデーは,これに Office 2000/XP/2003 をインストールしたシステムだと,外部のサーバーに対してパスワード情報を送信してしまう脆弱性があると警告。 ファイル共有が有効になっている IIS サーバーに HTTP 接続した際に,IIS 上で公開されている Word ファイルを直接開くと,PC が IIS に対して NTLM 認証を試みるというもの。 PC はファイルサーバーへのショートカットを自動的にマイネットワークに追加しようと試み,この際に,SMB 接続を行なってパスワード情報を IIS に送信してしまう。
 2005年2月28日,Windows XP の『ようこそ』画面に実際とは異なる未読メッセージ数が表示される現象が発生する場合があると発表。 Windows XP Home Edition/Professional Edition で,Outlook Express 6.0/Outlook 2003 を使用した場合に発生する可能性がある。 原因は,未読メッセージ数表示は SHGetUnreadMailCount 関数を利用してレジストリキーに設定するが,未読メッセージが0件の場合,レジストリキーへは書き込まず,アプリケーションがレジストリキーの値をクリアするか,もしくは『0』に設定する必要がある。 それなのに,レジストリのサブキーをクリアする機能を持たないアプリケーションソフトがあるため。 3月16日と29日,eEye Digital Security は Windows XP に2つの脆弱性があると発表。
 2005年4月,Secunia などは画像描画エンジンに DoS 攻撃を受ける脆弱性が存在すると発表。 縦横サイズの小さな画像を非常に大きく拡大表示するように細工が施されたページを,IE で表示するとパソコンが操作不能になるというもの。 Windows の画像描画エンジンを利用する Firefox でも起こる。
 2005年5月12日,マイクロソフトは無線 LAN 通信の安全性を強化する修正プログラムを発表。 ワイファイ・プロテクテッド・アクセス2(WPA2)に対応させるもの。 6月にカナダのアセットメトリックスが発表した,企業への導入率は38.2%で,46.6%が Windows 2000 を継続使用している。 9.7%が NT を搭載,98 は3.5%,95 は0.7%だった。 3月末に,約180社のウィンドウズ・パソコン約8万台を調べた結果。 2003年12月末の調査では,2000 52.7%,NT 13.3%,98 12.4%,95 14.7%,XP 6.6%だった。 7月14日,Secunia は Windows XP に DoS 攻撃を引き起こす脆弱性があると警告。 カーネル部分に詳細不明のエラーが発生することでシステムをクラッシュさせられる恐れがある。
 2005年9月,Windows XP を何度もスタンバイから再開すると最終的に CPU 使用率が100%に達し,PC が応答しなくなる問題を技術情報『903737』として公表。 この問題を修正するプログラムは Microsoft Product Support Services で提供している。
 2007年1月25日,サポート提供期間を2014年4月まで延長すると決定。 ただし,デザイン変更および機能のリクエスト,保証請求,無償インシデントサポート,およびセキュリティ関連以外の修正プログラムサポートなどは含まれない。
 2007年2月20日,自動更新機能を使って Windows が正規品かどうかを認証するプログラム『Windows Genuine Advantage(WGA)』を,日本をはじめ,韓国,中国,ロシアなどで開始すると発表。 日本はライセンス認証に失敗する率が7%強で,その原因は流出したボリュームライセンスキーや違法なボリュームライセンスキー,ライセンス認証のハッキングなど。
 2007年4月12日,Microsoft は PC メーカーに対する Windows XP の販売を2008年1月31日で終了することを認めた。
 2008年3月4日,F-Secure は Windows XP 搭載 PC の Firewire ポート経由でコンピュータをハッキングできるツールを公開。 この問題は2004年に指摘されたが当時はそれほど注目されず,ほとんど知られないまま現在に至っていた。 攻撃者がノート PC や手を加えた iPod を Windows XP 搭載 PC の Firewire ポートに接続すると,PC メモリへの完全アクセスが可能になり,Windows のロック解除,暗号鍵の窃盗,マルウェアのインストールなどどんなことでも可能になるらしい。
 2008年8月,SecurityFocus に未修正の脆弱性情報が掲載された。 脆弱性は DNS サーバのテストとトラブルシューティングを行うためのコマンドライン管理ツール『Nslookup.exe』のエラーに起因し,攻撃者が任意のコードを実行したり,サービス妨害(DoS)状態を誘発させたりすることが可能。 脆弱性があるのは Windows XP Professional SP2 で,攻撃コードも出回っている。
 2010年6月10日,Microsoft は脆弱性についてセキュリティ勧告を発表。 脆弱性は,一般的な通信プロトコル『http:』ではなく特別なプロトコル『hcp:』を使って,Windows XP の Help and Support Center を起動することで発現。 これはクロスサイト スクリプティング (XSS) 攻撃を仕掛けるのに利用できるので,悪質リンクを仕込んだページに誘導するだけで,最終的に攻撃者は相手のシステムを乗っ取ることができる。

 『.NET』に対応する最初の OS として,これまでとは違ったソフトウェア,インターネット・サービス,デバイスとの統合が進めらたとされ, Luna と従来の Windows の二つのユーザーインターフェースを持つ。 一般向けバージョン『Windows XP Home Edition』と,ビジネス向けの『Windows XP Professional』の二種類がある。 なお,サーバー版は『2003』。

 インストールはクリーンインストールが望ましい。 ユーザーは,同じ製品キーでデスクトップパソコンとノートパソコンに各1回ずつインストールできる。 その後は,アクティベーションをしなければ50日間しか使えない。 製品キーはユーザーのコンピューター内に隠されているが,簡単にハッキングされる『レジストリ』には置かれていない。

 Microsoft 社は『XP』という命名とともにバージョンという概念がなくなり,契約サービスへと移行するという。 これは,アプリケーションをユーザーのマシンにインストールしたままにさせるのではなく,各マシンに配布していこうという戦略らしい。
Windows XP には利用者を MSN に誘い込むための仕掛けが多く。 『スタート』メニューのインターネット検索機能は MSN を利用している。 また Windows Media Player と Windows Messenger に搭載された Passport 認証機能も,MSN のトラフィックを増やす。 オンラインでデジタル写真の焼き付けを注文できる Photo & Camera Wizard も,ユーザーを MSN に誘導している。
 マイクロソフトの販促キャンペーンの一環として,小売店では期間限定で Windows XPの『Home』または『Professional』を購入した顧客におまけを進呈しており。 それが XP の価格を上回ることもある。

 Pentium III と 440MX チップセットを搭載したノートパソコンで内蔵モデムを使った場合にフリーズするという問題が認められ,修正パッチ公開した。 一部のノート機では,BIOS のアップデートも必要かもしれない。

 販売数は,2001年10月25日から27日まで,Professional 版と Home 版合わせて30万本以上,さらに2週間で700万本以上を売り上げた。 これは Win. Me を上回ったが,Win. 98 には及ばなかったといわれる。 10月25日に発売され6日間で40万本を販売(予約販売分を含む)したが,11月は25万本だった。 ライセンス販売数はマイクロソフトが今までに発売したどの OS よりも好調だという。 小売販売が低調な原因として,景気悪化,パソコン市場の飽和,XP 搭載パソコンの先行販売という3点が指摘されている。 販売のマーケティング用予算は,ソフトウェア史上最大と言われている。
 2002年6月で販売本数は4600万本を越えた。 シェアは2002年4月 14.16%,2003年3月 33%以上。 9月25日の時点でインターネットユーザーでの普及率はドイツ約24%,中国8.8%だった。

 OS のプロダクト・アクティベーションを利用して海賊版行為の大半を阻止しようとし,海賊行為は減少しているらしい。、 Windows XP の海賊行為の90%は大口ライセンス・プログラムからプロダクト ID が盗まれるケースがらしい。

 Windows 2000 の CD-ROM で起動すると,トラブルシューティング・プログラム『ウィンドウズ2000回復コンソール』が立ち上がり,その後は,パスワード入力が不要になり,部外者でもそのコンピューターの内容すべてにアクセスできるようになる。 すべてのユーザーアカウントに,やはりパスワード不要でアクセスでき,ハードディスク内のあらゆるファイルをリムーバブル・メディアにコピーできる。 対策は,指定されたメディア以外からの起動を不可能にすることと,BIOS をパスワードで保護することだけらしい。

  • Windows XP Home Edition
  • Windows XP Professional Edition
  • Windows XP Professional x64 Edition
  • Windows XP Media Center Edition 開発コード『Freestyle』
  • Windows XP Media Center Edition II 開発コード『ハーモニー』
  • Windows XP 64-Bit Edition Version 2003

  • Windows XP Service Pack 1
  • Windows XP Service Pack 2
  • Windows XP Service Pack 3
  • 上記以外のアップデート

  • ClearType
  • Credential Manager
  • Dynamic Setup
  • Luna
  • ZoneId


    Windows XP と JAVA
     2001年4月,JVM を Windows XP に搭載しないと決定し,代わりにダウンロード・オン・デマンド機能を導入。 しかし2002年6月18日,Service Pack 1 に,Java 1.1.4 を基盤に1997年に開発した MS の JVM が含めるが, 2004年までに Java のサポートを打ち切ると発表。


    Windows XP Counterfeit Project
     2004年11月に Microsoft が立ち上げた,Windows XP の偽造版への対策プロジェクト。 11月24日,Windows XP Home Edition または Windows XP Professional Edition をプリインストールした新品のコンピュータを2004年11月1日以前に購入したイギリス居住者に対し,偽造版を正規版と交換する。 ソフトウェア本体,説明書などの文書,シール,ラベル,および正当性を示す証明書なども偽造する巧妙な海賊版作成グループがある。



    Windows XP の新カーネル

     2003年10月,Windows XP/SP 1 に対応した Windows XP カーネルの最新版を一部の関係者に公開,一般向けには公開されていない。 主に Hyper-Threading 対応 Pentium 4 と HT 対応モバイル Pentium 4 に対する不具合の解決および最適化が図られている。 Windows XP SP1 と HT 対応 Pentium 4 搭載 PC を組み合わせた場合にパフォーマンスの低下が発生する問題や,Windows XP と HT 対応モバイル Pentium 4 を搭載したノート PC に最新版のプロセッサドライバが組み込まれていない場合,電源制御が正しく行われないためにバッテリ寿命が減少する問題などが解消される。 Windows XP カーネルを構成する Ntkrnlmp.exe,Ntkrnlpa.exe,Ntkrpamp.exe,Ntoskrnl.exe,Services.exe のそれぞれがバージョン 5.1.2600.1240 に更新される。



    Windows XP のセキュリティーホール

     2002年11月,OS の portable network graphics(PNG)画像ファイル処理の問題で,悪意あるプログラムが実行されて悪影響を与える可能性があると警告。
     12月18日にファウンドストーンから発表され,19日に Microsoft が確認した内容によると,Windows Shell に最高レベルのセキュリティホールがあり,未チェックのバッファによりシステムが侵害される(329390) (MS02-072)。 バッファー・オーバーフローを起こし,Windows Explorer で音楽ファイル(WMA と MP3)の属性を自動的に読み込む部分に問題がある。 マウスポインターを不正コード入りのファイルのアイコンに合わせたり,そのファイルが保管されているフォルダを開けたりするだけで攻撃が実行される。 強制的に OS にコードを実行させ,攻撃者は感染したシステムを完全に遠隔操作できるようになる。 これは Windows Media Player では起こらない。 出所不明のオーディオファイルは,コマンドプロンプト(cmd.exe)を起動し,DEL コマンドで削除しなければならなない。 間違っても,Windows 上のエクスプローラから削除してはいけない。 2003年4月17日に『Windowsのカーネルに脆弱性があり,一般ユーザーに管理者権限を奪われる可能性があるセキュリティホール』に対する修正パッチを Windows XP Service Pack 1 に適用すると,PC のパフォーマンスが低下する,という問題が発見,同28日に確認された。 5月29日,この問題の修正パッチが公開された。



    Windows Plus! for WindowsXP

    Windows XP と同時11月16日に発売される XP 用ボーナスパッケージ。 Windows Media テクノロジーや DirectX 8 などをベースに開発され,非常にリアルで美しい 3D 映像や便利なツール,スクリーンセーバー,ゲームなどを搭載。 なかでもデジタルメディアツールの Plus! WMP 音声コマンドはユーザーが話しかけるとで40以上の操作が可能。



    Windows XP 標準の圧縮フォルダ機能

     エクスプローラ上で ZIP/CAB 形式の圧縮ファイルを通常のフォルダと同じように扱えるが,フォルダツリー上に ZIP/CAB ファイルを表示する分,エクスプローラの動作が重くなる。 圧縮フォルダ機能を無効にすることもできるが,コマンドプロンプトを利用しなければならず,手間がかかる。


    圧縮フォルダ表示制御ツール
     Windows XP の圧縮フォルダ機能を手軽に ON/OFF できるフリーソフト。 圧縮フォルダ機能のうち,エクスプローラのツリービュー上で圧縮ファイルをフォルダとして表示する機能のみを無効化することもできる。 2006年9月17日 v1.2.0.0 が公開,対応 OS は Windows XP。
    サイト:
    http://fos.qp.land.to



    Advanced Networking Pack for Windows XP

     分散型の PtoP アプリケーションの使用と配布を可能にする Window XP Service Pack 1 用のアップデートプログラム。 2003年7月23日公開,新しい IPv6 スタック,IPv6 ファイアウォール,PtoP インフラストラクチャを含む。 対象 OS は Windows XP Home Edition SP1/Professional SP1/Tablet PC Edition/Media Center Edition。



    Windows XP のプロダクト・アクティベーション

     Microsoft の違法コピーの防止技術。有効化とも呼ばれる。 50桁の文字列の前半部分は,CD ケースの裏面に記載されている製品キーから作られる。 文字列の後半部分は,コンピューターに接続された最高10種類までのハードウェアに関連する識別番号を解析した結果。 例えば,CD-ROM ドライブのシリアル番号が2桁の数字で加えられており, ネットワークカードの MAC アドレス,CPU のシリアル番号,RAM の容量,グラフィック・アダプター, ハードディスクのボリューム・シリアル・ナンバー,SCSI カード,IDE カードなどがチェックされる。

     ハードウェアの変更に伴うアクティベーションは, 120日以内に,NIC がある場合は6つ,無い場合は3つまでのハードウェアの変更ができ, それを越える場合は再度必要となる。



    Windows XP のミドルウェア・コントロール機能

     ミドルウェアをデフォルト設定できるようになるとされているが,それにはプログラムの開発者は,新しいその機能を利用する際,SP1 でアップデートされた OS にミドルウェアを『登録』しなければならず,そのためには既存のソフトウェアをアップデートするか,ソフトウェアが新しくリリースされるのを待つしかないとしている。
     パソコン・メーカーや消費者は IE,Windows Media Player,Windows Messenger,Outlook Express,マイクロソフト版 JVM を隠すことができる(削除はできない)。 また,マイクロソフト製ミドルウェアでもサードパーティ製ミドルウェアでもデフォルトに設定できる。
     SP1 で Windows XP をアップグレードすると,コントロールパネルの『プログラムの追加と削除』に,4番目のオプションとしてミドルウェア・コントロールが追加され, それには,Microsoft Windows,Non-Microsoft,Custom 3つの選択肢がある。



    ドリズル

     Windows XP の新しい機能で、無料修正パッチを自動的にダウンロードするもの。



    マルチ・ログイン機能

     複数のユーザー・アカウントを作成し,ログオフせずにアカウントをほんの数秒で切り替えることができる。



    互換モード

     ソフトウェアに対して,古いバージョンの Windows で稼動していると思い込ませる機能。 ソフトウェアの不具合がほとんど解消するらしい。



    言語バー

     Windows XP で文字列を入力する際の IME や言語などを変更するためのツールバー,MS-IME 2002 と一体化している。 MS-IME 2002 以外の IME を使用し,さらに日本語のみを入力する場合,などでは必要がなく,むしろ邪魔になる。 設定で非表示にもできるが,ログイン画面表示時やウイルス対策ソフトを表示したときなどに,気まぐれに表示される。



    IME Toolbar Eraser

     Windows XP の言語バーを常に非表示にできる,Windows XP 専用のフリーソフト。 2003年7月2日 v1.00 が公開。
    サイト:
    http://homepage3.nifty.com/takubon_world



    Windows XP のエラー 678

     リモート・コンピューターが接続要求に応答しなかったことを意味するが,解決するのが非常に困難らしい。 標準的なトラブルシューティングでは,DSLサービス,モデム,接続は全く問題ないという結果が出ることもある。 原因は ISP が提供している DSL 接続ソフトに古い PPPoE が含まれ,これが OS とうまく共存できないためらしい。
     解決策として,ISP の DSL ソフトのディスクに収められている WinPoET フォルダの中の NukePoET を用いて,システム内のファイルを削除する。 または,TCP/IP スタックのパラメーターをリセットするなどらしい。 最後の手段は OS の再インストールである。


    TCP/IP スタックのパラメーターのリセット
     スタート・メニューで『ファイル名を指定して実行』を選択し,ダイアログで『command』とタイプし OK をクリック。 開いたウィンドウに『NETSH INTERFACE IP RESET LOG.TXT』とタイプし Enter キーを押し,コンピューターを再起動させる。 これで98%は解消されるらしい。



    QT Address Bar
     Windows Vista のエクスプローラに新搭載されたアドレスバーを Windows XP で再現するフリーソフト。 2007年6月5日 v0.9.2 が公開。
    サイト:http://members.at.infoseek.co.jp/Quizo/freeware


    WinFlip(仮称)
     Windows Vista の“フリップ 3D”機能を Windows XP で再現するフリーソフト。 2007年8月1日 v0.01 が公開。
    サイト:http://www.tokyodownstairs.com



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