Microsoft とのライセンス
これには Microsoft とコンピューターメーカーとの契約,Microsoft とエンドユーザーとして企業との契約がある。
前者は,Windows のライセンス契約(下記)として,独占禁止法で訴えられるなどの経緯がある。
後者は Microsoft の企業向けライセンスを参照。
Windows のライセンス契約
以前の契約条件は各社個別の交渉で決まっていた。
独占禁止法の裁判において,Microsoft が協力的なメーカーを優遇し,そうでないメーカーを懲らしめる力をもたせる原因になったと証言された。
IBM は,Windows 95 のライセンスをリリース直前まで入手できなかったらしい。
2001年以降は新しい契約方式となった。
2003年4月1日よりサーバーソフトウェアの8製品に対して,新しいライセンスプランを発行する。
対象は,Acceleration Server 2000,Application Center 2000,BizTalk Server 2002,Commerce Server 2002,Content Management Server 2002,Host Integration Server 2000,Internet Security,SQL Server 2000。
各サーバーソフトウェアが利用している CPU 数に応じて課金が発生する。
これまでは,マルチプロセッササーバーに搭載されているすべての CPU に対してライセンス料金を支払わなければならなかった。
Windows の新ライセンス
マイクロソフトが政府との間の同意審決に沿って2001年から施行したもので,Microsoft は同じライセンス契約条件をパソコンメーカー上位20社に提供しなければならない。
これによるとデルとコンパックは,Windows OS を入手するにあたり,1本あたり4ドル余分に支払う必要がある。
複数のパソコンメーカーと州が,Microsoft と米司法省との和解策の一部として提案された新しいライセンス契約は,現行の契約内容とくらべて,一部の製造業者に過大な負担を課すものだと抗議している。
いっぽう,マイクロンPC,コンセントリック・システムズ,システマックスといった小規模パソコンメーカーは,新しい価格プランへの支持を表明している。
パソコンメーカーにとっては,Windows の価格,特許権の保護,そして新しいライセンス契約に柔軟性が欠けていることが懸念となっている。
また,コンピューターメーカーが自社のハードウェア関連特許権をマイクロソフトに対して主張することまで防止する特許条項が含まれており,マイクロソフトは,これに合意するようメーカーに強要しているという。
Windows のライセンス契約緩和
マイクロソフト社は2001年7月11日,コンピューターメーカー各社に対して,Windows を搭載して出荷される新製品のコンピューターから,IE のアイコンを『はずす』ことを許可すると発表。
このライセンス緩和によって影響を受けるのは『IE の抱き合わせ』だけである。
マイクロソフトのライセンス販売数
Windows 3.1 と DOS を合わせて5000万本程度。
Windows 95 1996年に1900万本分を販売。
Windows 98 7300〜7400万で,1998年のうちに1200〜1300万分を販売。
Microsoft の企業向けライセンス
現在は Open Licence 6.0,Select 6.0,Enterprise Agreement 6.0 で構成されている。
サーバー向けのライセンスはこれまでデバイス CAL だったが,Windows Server 2003 からユーザー CAL も提供される。
Microsoft は OS や Office などを対象に,アップグレード時に割引価格を適用。
多くの企業は2〜3年おきにアップグレードし,これが Microsoft 社に着実な売上をもたらしてきた。
しかし最近は3年以上も同じソフトを使い続ける企業が増えてきた。
Core CAL
Office 2007 では,マイクロソフトの主要サーバ製品へのアクセスライセンスを組み合わせたライセンスとして提供。
Enterprise CAL
Office 2007 から提供される,エンタープライズデータ検索機能,スプレッドシート発行機能,Web ベースのフォーム作成機能および統合メッセージング機能と Core CAL とを組み合わせたライセンス。
Licensing 5
2002年7月31日に終了した,マイクロソフトのアップグレードプログラム。
廃止で,料金が33%から107%程度上がるらしい。
各企業はデスクトップ機1台ごとにソフトウェアのライセンスを購入し,その後は必要に応じてアップグレードを行っていた。
その費用は最初ライセンス費用の59〜72%だった。
顧客の大半は1つおき,あるいは3〜4年ごとにアップグレードしていた。
それはアップグレード権のために年間契約料を支払うより,次のアップグレードでの正規料金を払う方が安いことが多いからである。
アップグレード版がリリースされなかった場合や企業がアップグレードを実施しないと決めた場合,追加支払いの必要が一切生じないこともある。
Microsoft はソフトウェア購入に二重に料金を払うことにもなりかねないライセン
ス条項が顧客企業から批判され,申し込み期限を延期した。
移行への締切期限は当初の2001年10月から2002年2月に延期されており,今回2回目の延期で,2002年7月31日となった。
アップグレード・アドバンテージ
Office 97 や Windows NT などの旧バージョンを使用している企業が,ソフトウェアの正規料金の数%を支払ってアップグレード権を購入する年間契約プログラム。
2002年7月31日で終了。
Licensing 6
2001年5月10日発表,2002年8月に始まった,マイクロソフトのボリュームライセンス・プログラム。
年間契約モデルで,ユーザーはアップグレードのために,2年または3年の Software Assurance メンテナンス契約を結び年間利用料を前もって支払い,OS とアプリケーションのアップグレード権を購入する。
実質的にはアップグレード料金の前払いで,顧客を囲い込むもの。
ガートナー社によるとアップグレード料金が33〜107%も高くなる。
顧客にすると,今後のアプリケーションでは旧版の Windows には対応しなくなるので,OS のアップグレードも余儀なくされる場合がある。
移行期間が短すぎるなどの問題もあって,中小企業の反応が芳しくなく,大規模な顧客離れを招き,企業ユーザーの 2/3 は Licensing 6 の長期ボリュームライセンス契約を避けたり,部分的な契約にとどまった。
また,移行やアップグレードを強制されたように感じたという苦情も多かった。
また,製品のライフサイクルという重要な問題も提起した。
エンタープライズ・アグリーメントでは影響は少ない。
登録期限は2002年7月31日だが,5月の段階では6割の企業が未登録である。
2002年10月,Microsoft の CEO スティーブ・バルマーは,これへの移行をもっと手際良くやれたはずだと認めた。
ただし,新ライセンスへ登録した分などの収益は(一時的に ?),同社の業績を押し上げている。
これにある『Windows XP』関連の条項によって,現在契約中のものより価格が高くボリュームが多いライセンス契約を余儀なくさせられる企業も出ている。
Open Licence 6.0
5ライセンスから購入可能で中小規模事業所などでの使用に適した形態。
Select 6.0
250台以上の PC で長期間ソフトウェアを使用したい場合に適した形態。
Enterprise Agreement 6.0
250台以上の PC でアップグレード権を取得したい場合に適した形態。
Core Infrastructure Server Suite
マイクロソフトが2009年10月1日に発売した,VMM 2008 R2 を含む大規模データセンター向け統合ライセンス。
Virtual Desktop Infrastructure Suite
マイクロソフトが2009年10月1日に発売した,VDI 向け統合ライセンス。
Software Assurance ソフトウェア・アシュアランス
Licensing 6 に含まれる Microsoft の企業向けの新しいライセンス方針。
バージョン・アップグレード・オプションに代えて提供を始めた新しいプログラム。
購入時に支払うライセンス料とは別に,年払いまたは一括でアップグレードの料金(更新料)を前払することで,2〜3年の間アップグレードの権利を獲得するというもの。
登録には,Office 2000 や Windows XP などマイクロソフトが現行版と認める製品を使っている必要がある。
Licensing 5 に加え,オープン,セレクトという大口ライセンス・プログラムが追加された。
企業は年間契約料を払って,各デスクトップ機を2〜3年の間アップグレードする権利を購入する。
年間契約料金は,初期ライセンス費用の29%,サーバー用ソフトウェアでは25%で,Microsoft 社にとっては,従来より確実に収入をもたらす。
しかし,これを利用しないとバージョンアップの際に既存ユーザー割引を受けられなくすることで,企業に『更新料』の支払いを強制している,と批判され,
多くの顧客を激怒させているらしい。
2003年5月,契約企業には,サポート,オンライン・トレーニングなどのサービスを提供すると発表。
9月から Office スイートは,ユーザー企業の従業員が自宅でも利用できる権利が与えられた。
米ギガ・インフォメーション・グループと,Windows NT/2000 インテグレーターの米サンベルト・ソフトウェアの調査によると,
対象となったシステム管理者の36.4%は,ソフトウェアのアップグレードを3年ごとに行なうと回答。
5年ごとは26.2%,7年ごとという回答も19%近くあった。
さらに,回答者の約80%はソフトウェア・アシュアランス・プログラムにより,自社のソフトウェア・コストが上昇すると予測。
これはガートナー社の予測と一致する。
ガートナーも多くの企業ユーザーがソフトウェア・コストが大幅に(場合によっては107%も)増えると予測。
Open Value
新しいライセンスオプション。
チャネルパートナー向けのトレーニングを2002年11月21日に開始し,2003年3月1日から米国とカナダで提供が始まるという。
同様のプログラムを,ヨーロッパ,中東およびアフリカ地域向けに,2002年9月から提供している。
Licensing 6.0 を嫌った企業が,オープンソース製品へと移行するのを引き止めておく目的もある。
契約期間は3年で,3年単位の更新が可能,5種類以上の L&SA パッケージで Open Value を選択することが可能。
運用台数5台から500台規模がターゲットだが,規模の上限を設定されていない。
Services Provider License Agreement 2.3
マイクロソフトが2007年12月5日に開始した,PC やサーバーのレンタル事業者を対象に,マイクロソフト製品のレンタル利用を許諾するサービスプロバイダ向けライセンスプログラム。
Windows Vista,2007 Office system,Forefront,Windows Server 2003 など,PC やサーバーのレンタル事業において利用できるほぼすべてのマイクロソフト製品を提供する。
マイクロソフトの大口ライセンス
オープン,セレクト,エンタープライズ・アグリーメントという3つのプログラムで販売し,これはソフトウェアの売り上げの約40%を占める。
通常の大企業はエンタープライズ・アグリーメントに登録する。
エンタープライズは,昔からの年間契約プログラムで,Licensing 6 の影響をあまり受けない。
オープンとセレクトの顧客は,Licensing 5 の下では,正規料金のおよそ59〜72%で必要な時にアップグレードできた。
マイクロソフト セレクト プラス
マイクロソフトが2008年10月1日に開始した,250台以上の PC を保有する中大規模企業が対象のソフトウェアライセンスプログラム。
ライセンスの管理形態を簡素化,また柔軟な発注を可能にした。
企業契約
Microsoft のライセンス・プログラムの中で,最も包括的なもので,企業とマイクロソフトが直接,ライセンスの購入交渉を行うもの。
ボリュームライセンス
企業などに対してソフトウェアをインストールする台数分のライセンスを提供する販売形式。
Windows Vista では廃止された。
2010年1月11日,ボリューム ライセンス管理サイトをアップグレード後,パートナーや顧客がサイトにアクセスできなくなる問題が発生していることが明らかになった。
2009年12月半ばにサイトを一旦停止し,12月18日までに問題の大部分を修正したらしい。
会費制販売
契約者に対して,必要なソフトウェアについてデスクトップ機1台ごとに年間会費を払うもの。
他のプログラムより,契約台数の増減が簡単にできるのがメリット。
契約をキャンセルすると,そのソフトウェアは一切保有できない。
直接購入
マイクロソフトから直接ソフトウェアを購入すること。
Microsoft は250台以上のデスクトップ機を保有する企業には直接購入を認めている。
包括ライセンス契約
2007年4月,九州大学とマイクロソフトは,九州大学の情報戦略および情報基盤強化策の一環として,マイクロソフトが提供する包括ライセンス契約を締結。
包括ライセンス契約を結んだ製品は,『Office Enterprise』『Microsoft Windows Vista Business Upgrade』『Microsoft Windows Server』『Microsoft Exchange Server』で,全学生約1万8000名と全教職員約7000名が対象。
この契約により九州大学では,従来の購入方式と比較して,年間で約2000万円から3000万円のコスト削減を見込んでいる。
ライセンスの値引き 2003年8月1日
2003年8月1日,Microsoft は競合するソフトウェア会社が Windows OS とやりとりするサーバー製品を作成する際に,同社のプロトコル利用のライセンス条件を直ちに変更すると発表。
前払い料金が10万ドルから5万ドルとなり,ライセンス料はライセンス取得企業の製品売上に基づいて,1〜5%と変動する。
組込ハードウェア製品で用いる場合は,製品売上の 0.5〜2.5%。
対象となる OS は,旧製品および将来の Windows OS 全てとなる。
これは,反トラスト訴訟で合意した米連邦政府との和解条件の1つだった。
政府および公共機関向けのライセンス
Microsoft OpenValue for Government
2008年4月1日開始の永続ライセンス,PC の保有台数が250台未満の政府および公共機関向け。
Microsoft OpenValue Subscription for Government
2008年4月1日開始の非永続ライセンス,PC の保有台数が250台未満の政府および公共機関向け。
Rental Right レンタル ライセンス
Microsoft が2010年1月に発表した,顧客に Windows や Office 搭載の PC を貸し出す場合の一括払いのライセンスプログラム。
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