Metal-Oxide Semiconductor(MOS)

下記の意味で使われている。
1)MOS 構造

2)MOS FET または MOS トランジスター
 PMOS,nMOS がある。

3)MOS IC・LSI
 PMOS,NMOS,CMOS がある。



Metal Oxide Semiconductor transistor(MOS) MOS 型トランジスター

 MOS(金属−酸化膜−半導体と3種類の物質を重ねた)構造のゲート電極を持つ電界効果トランジスター。 ゲート電圧によりソースとドレイン間の電流を制御し,電気信号の増幅とスイッチングの動作を行う。 比較的小さい消費電力で動作し,高密度に集積できるのが特徴。 パイポーラほど速くはないが,素子を小さくすることで高速化が可能。 今日の超 LSI の基本素子として微細化の研究開発が盛んである。
 微細化が進むと,ソース-ドレイン間のチャネル長が短縮し,「短チャネル効果」と呼ばれる電気的特性の劣化が起こり,リーク電流が増加するなどの問題が発生する。 現在はシリコン(Si)で構成されており,よりキャリアの移動度の高い歪 Si(Strained Silicon)の採用もはじまっている。 リーク電流を抑制するため,すでに Silicon-on-Insulator(SOI)などの技術が実用化の段階に入っているが,さらに効果的な構造として,ダブルゲート MOSFET の開発が進められている。



Silicon and Aluminum Metal Oxide Semiconductor(SAMOS) シリコンアルミニウム酸化金属半導体

 シリコンとアルミニウムを材質とした半導体のこと。 単に MOS と言うときは,主にこの構造のデバイスを指す。



Negative-channel Metal-Oxide Semiconductor(NMOS) N 型金属酸化膜半導体

 MOS トランジスターの1つで,負の電荷を持つ電子が電流を運ぶタイプ。



Positive-channel Metal-Oxide Semiconductor(PMOS) P 型金属酸化膜半導体

 P は,半導体の性質のひとつで,正(positive)の電荷を持つ正孔が電流を運ぶタイプ。
反対はNMOSと呼ばれる。


Complementary Metal Oxide Semiconductor(CMOS) 相捕型金属酸化膜半導体

 半導体素子の製造プロセスや半導体素子の内部構造を表わす用語の1つ。 その製造プロセスで作られた IC のことを指す場合もある。 二種類の MOS FET(NMOS と PMOS)を組み合わせた半導体で,電力消費が少なく,広い範囲の電圧で動作するのが特徴。 そのため,消費電力の少ない製品や高速な製品,集積度の高い製品(携帯型の機器)を作りやすく, 最近のパソコンでは LSI の大部分が CMOS タイプである。 特にノートパソコンなど,バッテリで駆動する(省エネが重要視される)電子回路によく利用される。 よく CPU の名前に 80C86 や 80C286 などと途中に C が入るものがあるが,これはその CPU が CMOS 構造によって作られていることを意味する。

 PC/AT 互換機では,システム構成情報などの記録に使われている,バッテリでバックアップされた CMOS RAM のことを指して CMOS と呼ぶことが多い。


Floating gate Avalanche-injection MOS(FAMOS)

 フローティングゲートを持った MOS トランジスタ。
EPROM のセルに使われる。



Stacked gate Avalanche injectjon MOS(SAMOS)

 コントロールゲートを持つ FAMOS。



double-gate transister ダブルゲート MOSFET

 薄いチャネルを2枚のゲートが挟み込む構造で,Intel,AMD など半導体各社が次世代の MOSFET として,様々なタイプのものを開発中。 構造により,プレーナ型,フィン型,縦型などのタイプがある。

2002年12月7日,産業技術総合研究所は,新開発の「イオン照射減速エッチング」プロセスによる縦型ダブルゲート MOSFET の開発に成功したと発表。 チャネル厚は 15nm(世界最薄)。 ソース電極が下部,ドレイン電極が上部で,チャネルが垂直方向に伸びる構造。 バルク Si 基板を使用し,従来の CMOS 作成技術に新開発のイオン照射減速エッチングプロセスを付加することで,この Si ウォール厚を 15nm まで薄くすることに成功した。
 製造プロセスだが,SiO2 でマスキングした後,2.38% TMAH 溶液でエッチングし,厚めの Si ウォールを形成。 次にマスクを除去し,その後 30KeV の As イオンを上部から照射,Si ウォール上面とウォール周辺の下地の Si 面のみイオンが照射され,ウォール側面には照射されない。 再び TMAH 溶液でエッチングすると,イオン照射部がマスクとなり,ウォール側面のみエッチングされる。 これにより,高精度で極薄の Si ウォールを形成でき,再現性も高い。 素子特性は,ドレイン電流-ゲート電圧特性では,サブスレッショルド領域での立ち上がりが急峻で,かつロールオフ特性(ゲート閾値電圧の負側へのシフト)も有効に押さえられているなど,優れた短チャネル効果の抑止性能が示された。



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