light 光
最も優れた情報伝送媒体として光ファイバーなどに利用されているが,まだ情報を流す媒体でしかない。
情報の伝送だけでなく,演算処理をこなす研究が進んでいる。
そのためには光子(フォトン)の運動を変化・操作できるような素子の開発が必須である。
それはシリコンの『フォトニック結晶』だが,製造方法で苦戦している。
これが実用化されれば光集積回路製造が簡単に製造できるようになり,クロックは THz の世界に突入する。
自由空間で行う光通信は free space optical(FSO)と呼ばれる。
2005年5月27日発行の米物理学会誌フィジカル・レビュー・レターズで東京大学大学院工学系研究科の五神真(ごのかみ・まこと)教授らは,直径約1000分の5ミリの高分子樹脂(ポリスチレン)の球を並べることで,光の伝わる速度を大幅に落とすことができたと発表。
光は球の中をぐるぐる回ってから次の球に移動する。
高速大容量通信では,電気信号での処理が難しいので,そのまま情報を振り分けるため,製造方法の簡単な装置で光を減速する技術が求められていた。
2005年10月,オーストラリア国立大学の研究チームは,特殊な結晶の中にレーザー光のパルスを1秒以上捕獲することに成功したと発表。
プラセオジムという希土類元素を添加したケイ酸塩の結晶に閉じ込めたとき光の持つ量子的な情報が結晶に移され,その後,光を解放すると,情報が再び光に戻されるという。
この結晶に照射されたレーザー光のパルスは,通常は吸収され,通過することはない。
第2のレーザーを加えると結晶が透明になり,最初のレーザー光が通過するが,
第2のレーザーを遮断すると,第1の光パルスが捕獲され,光を保存する。
再び第2のレーザーを結晶に当てると,捕獲されていた光パルスが解放された。
optical communication 光通信
データや音声や画像の情報(bit)は,光の短いパルスとして光ファイバーケーブルで送信される。
光の波長を100以上のチャンネルに分割し,各パルスの間隔を小さくすることで,標準的な光ファイバーケーブルは,2.5〜10Gbps を伝送する。
40Gbps〜3.2Tbps を伝送かのうな光ファイバーケーブルが開発中である。
また,偏光の向きで分割してチャンネルを増すことも試みられている。
さらに,光子を軌道角運動量で分類することで大幅に高速化する方式が考案されている。
理論上,光子は,正の整数ならどんな数の軌道角運動量も持てるため,光子の軌道状態を n通り作り,観察する方法があれば,1つの光子で1〜n の値を送受信できる。
この種の情報量の一般的な単位は,前述の「n」にちなんで nit(ニット)と呼ばれ,これまで光子では qubit(量子ビット)しか伝送できなかったが,この新しい技術では qunit(キューニット)を運べるようになる。
光子(フォトン)を制御して利用するのに必要な新材料が高価だったため,用途は主に大規模な電気通信事業者や長距離の光ファイバー・ネットワークに限られてきた。
可視光通信
2007年6月27日,電子情報技術産業協会(JEITA)は視光を使ったデータ通信技術を規格化したと発表。
照明用 LED(発光ダイオード)による光を使って携帯端末などに情報を送れるのが特徴。
可視光通信システム(CP-1221)
可視光の波長380ナノ〜780ナノメートルを使用。
光の強さを特定の周波数で振動させ,送信したいデータで変調することで,レシーバーに情報を伝える。
可視光IDシステム(CP-1222)
ID 情報を送信する可視光通信の標準化。
搬送周波数 28.8KHz,通信速度 4.8Kbps。
変調方式は,発光効率と通信効率のバランスを取った『サブキャリア4値PPM』を採用。
食料品売り場で,各コーナーの照明ごとに異なるIDを送信し,IDをトリガーにして携帯端末内の動画や音声,情報を再生して商品情報を知らせる──といった用途や,美術館などの公共施設のガイドサービスなどを想定している。
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