Interner 2 インターネット2

 アメリカの高度な研究に関心を持つ企業や大学,非営利組織で構成されるグループが,開発している次世代の高速インターネット。 またその実験中の高速光ファイバー・ネットワーク。 商用のインターネットと併存するネットワークで,主に大学や一部の企業など,大容量のデータを共有する必要のある世界各国の組織が使用している。 新しいネットワーク・システムのテスト版として1996年に立ち上げた。 主導したのは『先進的インターネット発展のための大学連合』で,その後,政府や世界中の大学の専門家,そして米シスコ社,加ノーテル社,米クエスト社など,ネットワーク業界大手が参加した。 新技術を開発している企業や研究者の実験の場で,将来のインターネットの青写真にもなっている。

 参加企業は,取りまとめ役のクエスト・コミュニケーションズ,シスコシステムズ,Microsoft,Intel,ルーセント・テクノロジーなど。 1996年,全米科学財団の出資により発足。 1997年には,10の大学と11の企業,そして教育機関・非営利機関6団体が参加。 1999年2月24日,起動。 当初,全米の37大学を結び,1999年末までに60以上の大学が参加。 2001年の夏には,73企業,185大学,39団体が参加。 2003年2月,までに大学数は200に達した。 University Corporation for Advanced Internet Development(UCAID)を筆頭に,全米の200を超える大学と70を上回る企業,そして政府系の研究機関を含む40以上の団体が参加。 参加企業は,IBM,C-SPAN,AT&T,ボーイング,ファントム・ワークス社,日立,グローバル・クロッシング社など。 カリフォルニア州立大学,カーネギー・メロン大学,MIT,フロリダ農業機械大学をはじめとする180以上の公共および民間団体が,大量のデータを転送する必要がある研究者同士の通信に使用している。
 2004年4月20日,CERN とカリフォルニア工科大学の共同研究チームは 11,000km の遠隔地で,平均6.25Gbps 超の高速データ転送に成功したと発表。 6月26日,カリフォルニア工科大学と欧州合同原子核研究機関の共同研究チームは,この上の転送速度コンテスト I2-LSR で IPv6 を用いジュネーブとシカゴ間約7000キロで 983Mbps を1時間以上維持したと発表。 9月30日,Sprint と Swedish University Computer Network のチームが,インターネットを経由したデータ転送の世界記録を更新したことを発表。 1,830GB 超のデータを約28,983km先まで 4.31Gbps 以上の速度で転送した。
 2005年5月,東京大学,WIDEプロジェクトらの研究チームが,データ転送速度 7.21Gbps,転送距離 33,979km の記録を達成・認定された。 実験は2004年12月末に実施。標準のイーサネットパケット長(1,500Byte)と標準の TCP 通信方式を用い,東京から米国,オランダ・アムステルダムを経由して再び東京までの 10Gbps のネットワークを構築,7.21Gbps の速度での通信を成功させた。 東大が開発した『レイヤ間協調最適化技術』による通信の最適化で,通信レイヤでのロスではなく,I/O バスの限界まで速度が向上できたこと,ルールで最長距離が 3万km と定められていることから,今回の記録は『I/O バスが変わらない限り最高記録』(研究グループの東大・平木敬教授)だという。
 2007年10月10日,通信速度100Gbpsを達成したと発表。 高速化は,1束の光ファイバに波長の異なる10本の光を通し,データを伝送することで実現した。

 バックボーンは,vBNS だったが,技術が異なる複数の選択肢を用意するため, Abilene が構築された。 光ファイバーやギガビットルーター,先進的ネットワーク・プロトコルを利用する,より幅広いアプリケーションが使える。
 オペレーションセンターは,インディアナ州立大学に置かれ,そこでは研究者らが Abilene を監視し,大学やアプリケーションの増加にともなうネットワーク性能の変化を監視している。


インターネット2研究コンソーシアム
 世界の200を超える大学と,企業,政府機関が参加している。
サイト:http://www.internet2.edu



Internet 2 Land Speed Record(I2-LSR) インターネット2・ランド・スピード・レコード

 インターネット 2 主催のデータ転送スピード・コンテスト。 ユタ州ソルトレイクで自動車の最高速度を競う『ランド・スピード・レコード』レースをもじって行なわれている。 2002年11月に,9000Byte のジャンボフレームと呼ばれるパケットで,6.7GByte の非圧縮データを 923MBit/sec の速度でカリフォルニア州からオランダのアムステルダムまで転送した。



very high performance Backbone Network Service(vBNS)

 NSF(全米科学財団)所有の ATM ベースの高速ネットワーク。 リンク速度 2.4Gbit/sec。



Abilene ネットワーク

 クエスト社が運営している,世界で最も先進的かつ広範囲に及ぶ高性能ネットワークの1つで,全米2万km の光ファイバーネットワーク。 全米にルーターとアクセスノードがあり,大学や他の研究機関が障壁なくリソースを共有しあうための帯域幅を提供している。 SONET ベースで,Intenet2 のバックボーンとして全米の企業や大学と, Intenet2 のカナダ版 Canarie(カナリー)に接続しているカナダの企業や大学を結んでいる。 構築には Qwest Communications International,Cisco Systems,Nortel が協力し,UCAID に無償で提供している。 通信市場で手に入る「市販の」機材を使って構築されているが、通常のインターネットよりもスムーズに機能する。 全米の主要都市の33ヶ所に接続ポイントと,全米13ヶ所の GigaPoPs と呼ばれる相互接続点で大学や企業・外国の研究ネットワークと接続される。 基幹ネットワークは 2.4Gbps(OC-48)の SONET だが,2003年10月までに 10Gbps(OC-192) の SONET に切り替わる予定。 これは,クエスト社が提供する先進的光ファイバーネットワークと,ノーテル社が提供するソフトウェア,そしてシスコ社が提供する大容量ルーターによって実現された。 ユーザーは 155〜622 Mbps で接続する。 Sonet で IP トラフィックを伝送し,全米の各主要中継ポイントではシスコ・システムズ社の GSR が,データを振り分ける。



米アスタ・ネットワークス

 Abilene の監視をしていた。



戻る 
『インターネット』最初のメニュー