IEEE 802.11a
1997年に,アメリカ連邦通信委員会が 5GHz 帯の一部(帯域 300MHz)を免許不要な無線アクセス用に開放。
これを利用し,OFDM 方式で最大 54Mbps の伝送速度を実現した規格。ワイヤレス・ネットワークの標準で 54Mbps の帯域を持つ。
Wi-Fi よりも高速で,1つのアクセスポイントでサポートする人数は3倍。
周波数帯は 5GHz で,他の機器と混信を起こす可能性が Wi-Fi よりも低い。
アルファベットの最初の文字が付されているが 802.11b よりも進んだ規格だがそれとは互換性がない。
別称が Wi-Fi5 になると言われていたが,2002年7月 802.11b と同じく Wi-Fi と決定。
Wi-Fi Certified(Wi-Fi 認定済み)と表示される。
日本国内では,気象レーダーとの干渉を避けるため,国際標準から 10MHz ずらした独自の周波数帯を使用していた。
2005年5月16日の改正では欧米などと同じに変更され,5.2GHz 帯(5.15 〜 5.25GHz)の4チャンネルが世界標準に合わせて再配置され,5.3GHz 帯(5.25〜5.35GHz)の4チャンネルが追加されて計8チャンネルが利用可能となる。
IEEE 802.11b
1999年に承認された 802.11 LAN 標準に準拠したワイヤレス・ネットワーク。
物理層は CCK のみ,最大伝送速度は 11Mbps。
携帯電話やリモコン向けの 2.4GHz 帯,つまりコードレスフォンや,Bluetooth 製品の電波がひしめく周波数帯を使って信号を伝送する。
デスクトップパソコンとノートパソコンを面倒なケーブルなしでネットワーク接続するのにも使われる。
この規格に準拠し,かつ,ある水準の相互運用性を満たしたものを Wi-Fi と呼び,
ハッカーに対しては穴だらけなのが短所だが,
コーヒーショップ,図書館,公園,大学のキャンパスなどで急速に使われはじめている。
802.11a とは運用される周波数帯が異なる。
2004年5月,IEEE802.11b/g に妨害電波により,無線 LAN ネットワークが停止するなど,正常なネットワーク運用に影響が起こりえる脆弱性が発見された。
AusCERT が報じたもので,Direct Sequence Spread Spectrum 方式を利用して通信を行うハードウェアが対象で,11b と 20Mbps 以下で通信を行う 11g が該当し,11a と 20Mbps 以上で通信を行う 11g は該当しない。
DSSS のプロトコル自体の脆弱性のためで,対処するためのソフトウェアなどは公開されていない。
IEEE 802.11g
2.4GHz 帯の周波数を利用する無線 LAN 方式。
または,その規格,それを検討する委員会の名称。
IEEE 802.11b と同じ 2.4GHz 帯を使い,物理層を 11b の CCK のみから,OFDM 仕様の追加により,最大スループット 54Mbps を実現。
802.11a より対周波数干渉能力は劣るが,周波数帯が 802.11b と同じため 802.11b との高い互換性を有し,上位互換性がある。
IEEE 802.11a との上位互換性も図っている。
実効スループット 20Mbps 以上で,フロア内壁などの障害物に対しても高い透過力がある。
802.11 規格の無線 LAN で,イーサネット並みの伝送速度を実現し得る変調方式について,
IEEE 802.11 Working Group で2000年9月から規格の策定を開始。
2001年11月15日,Intersil の提案していた OFDM 方式の採用で合意。
2003年1月,Ver. 6.1 まで進み,2月4日の投票で承認。
3月までにスポンサーレベルでの投票による承認が行われ,その後,Ver. 7.0 にアップデートする予定。
正式承認は,当初5月とされていたが遅れ,2003年6月12日,正式に承認されたと発表。
7月中旬には公開される予定。
U.S. Robotics 802.11g Accelerator Technology
U.S. Robotics 社が開発した IEEE802.11g の高速化技術。
無線 LAN のチャンネル数を増やすことなく,ネットワーク全体のパフォーマンスを向上させられる。
IEEE 802.11i
IEEE 802.11 標準化委員会(作業部会)で仕様策定が進めているセキュリティー強化拡張標準。
IEEE 802.1X のユーザー認証機能,BSS/IBSS モード,Pre-Authenfication(プレ認証),Key hierarchy(鍵階層構造),Key management(鍵管理),Cipher & authentication negotiation(認証の暗号化)などの機能,データ暗号のプロトコルとして Temporal Key Integrity Protocol(TKIP)公開鍵,Counter-Mode/CBC-Mac Protocol(CCMP),Wireless Robust Authenticated Protocol(WRAP)などが規格化される見込み。
仕様が確定するのは2003年の終わりと予想されたため,サブセットの WPA が策定された。
従来の WEP と比較して,AES に対応している点や,Kerberos や RADIUS といった認証システムのサポートが強化されているため,非常に高度な無線 LAN セキュリティが実現される。
802.11a/g
最大転送速度は 54Mbps で,通信オーバーヘッドにより実効スループットはその半分程度。
802.11n
IEEE 802.11タスクグループN が策定作業した無線 LAN 規格。
802.11a/b/g の後継で,複数のアンテナで送受信を行い,実効で 100Mbps 超の伝送速度を実現。
帯域を増やさずにアンテナ数の分だけスループットを向上させることができる。
実効スループットで 100Mbps を達成し,高品位ビデオの複数ストリーミング配信なども可能になる。
2.4/5GHz の2つの周波数帯を使用でき,最大 600Mbps の伝送速度を実現。
高速化のために,MIMO(Multiple Input Multiple Output)やチャンネルボンディング,フレームアグリゲーションといった複数の技術を組み合わせている。
2002年,従来規格の10倍のデータ転送速度の実現を目指して規格策定が始まる。
2004年8月16日,WWiSE は MIMO-OFDM を TGnSync は MIMO-SDM の仕様案をタスクグループに提出。
2009年9月12日,IEEE が正式に承認。
Enhanced Wireless Consortium(EWC) エンハンスト・ワイヤレス・コンソーシアム
2005年10月10日に設立が発表された,IEEE802.11n 規格の開発作業を促進し,次世代無線 LAN 製品の技術仕様を推し進めるための団体。
製品仕様の原案を一般に公開し,EWC に参加するすべてのチップメーカーとシステムメーカーに使用権利を提供する。
発足時の参加企業は,Airoha,Apple,Atheros,Azimuth,Broadcom,バッファロー,Cisco Systems,Conexant,D-Link,Intel Corporation,Lenovo,Linksys,LitePoint,Marvell,Metalink,NETGEAR,Ralink,Realtek,三洋電機,ソニー,Symbol Technologies,東芝,USRobotics,WildPackets,Winbond,ZyDAS。
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