Hard Disk(HD) ハードディスク
コンピュータの外部記憶装置。
ほとんどの PC が装備している大容量・補助記憶装置。
PC-98シリーズでは固定ディスク(装置)ともいう。
最初に開発・発売されたのは IBM のRAMAC である。
ハードディスクドライブ(HDD)を電源回路とともにケースに組み込んだ物と,HDD のみを指す場合と区別されずに用いられる事が殆どである。
Hard Disk Drive(HDD) ハードディスクドライブ
ハードディスクの本体。
金属製のケースの中に記憶媒体(プラッタ),ヘッド,モーター,制御回路などが組み込まれている。
プラッタを高速に回転させ,磁気ヘッドを使って記録再生を行なう。
フロッピ−ディスクと比較して大量のデータを高速に読み書きすることができる。
振動やショックに弱く,読み書き中にショックを与えるとデータが失われることがある,これをクラッシュと言う。
サイズは,幅 3.5インチ(フロッピ−ディスクドライブと同じ),高さは1インチのものが主流。
大容量ディスクでは、ハーフハイト(1.625インチ)のものや,
古いタイプでは,フルハイト(3.25インチ)のものもある。
PC とのインターフェースには,一般には EIDE が,ハイエンドやサーバ向けの製品では SCSI が使われる。
以前は SASI,ESID などという規格もあった。
一般に HDD は密閉されていると言われるが,
実は気圧の変化に追従するためと思われるが,煙草の煙の分子が通れるくらいの,わずかな隙間が開けてある。
HD 再生ヘッドはデータの磁界を検出する多層膜の上下に薄い酸化物層を設け,電子の散乱を防ぐことで,データ読み取り出力が改善された。
2002年に出回っているデバイスの耐衝撃性は動作時で 200G 以上。
2002年9月,TDK はこれを 1000G 以上(約 1.5m の高さからコンクリート床面へ落とした場合に相当)に飛躍させたと発表。
2000年現在,記憶容量が数 GB のものが主流。
HD の記録密度は,年々向上しており,2000年には 14.5 Gbit/平方インチ(3.5インチプラッタで約20GB)まで到達した。
これが 100 Gbit/平方インチの水準になると,
記録した情報が媒体の熱により不安定となり消失する「熱ゆらぎ」が障害になり,
一般的な耐用年数内においても磁化方向が維持できず,データが失われる可能性がある。
この限界値は1インチあたり 20〜40 Gbit で,
それを越える高密度化を目指してサーボトラッキングや垂直記録などの新しいテクノロジーの導入が研究中され,
2001年には AFC が導入された。
3.5インチ HD は,2004年まで1年以上にわたり面記録密度の向上が停滞,1プラッタ 100GB に壁があるらしい。
2006年の段階で,記録密度が高まっているため,ヘッド素子と回転するディスク(メディア)の距離は 10nm で,毛髪の直径の1万分の1の隙間しかない。
また,ディスクの1ミクロンの幅には,4トラックが納められており,高温にさらされたディスクの変形などによって生じたわずかな狂いが,リードエラーを引き起こす。
ディスクのボディは溶融して成形したダイキャストでできており,熱によってわずかに膨張する。
これが均一に膨張することはないため,ねじれが生じてリードエラーを起こすことがある。
そのため,冷却効率の悪い環境で使用されたサーバやストレージは,リードエラーを主因とする物理障害を引き起こすリスクが高いと言われる。
2007年8月9日,山形富士通と富士通研究所,神奈川科学技術アカデミーのグループは,次世代 HDD 技術の実現に向け,極小の穴1つ1つにデータを記録・再生することに世界で初めて成功したと発表。
アルミ表面にナノメートルサイズの凹みパターンを広範囲に一括形成する技術を開発。
コバルト磁性体をナノホールに充てんし,浮上させた磁気ヘッドでデータの記録再生を測定したところ,各ナノホールで磁気信号を観測できた。
1Tビット/平方インチの記録密度を持つ超大容量HDDの実現を目指す。
2009年5月7日,英グランモーガン大学は,中古で出回っているコンピュータの HDD の 1/3 以上は,個人情報などが記録されたままの状態で売買されているとする調査結果を発表。
調査はグランモーガン大学と英BTのセキュリティ研究センターなどが共同実施し,eBay のオークションなどを通じて英国,米国,ドイツ,フランス,オーストラリアで購入した約300台のコンピュータの HDD を調べた。
34%に銀行口座情報,医療記録,社外秘の事業計画,金融機関のデータ,暗証番号など個人または企業を特定できる情報が記録されていた。
eBay で売られていた HDD には,米軍の地対空ミサイル発射手順に関する情報まで記録されていた。
これを設計した Lockheed Martin のセキュリティポリシーや施設設計図,社員の個人情報も保存されていたという。
フランスで購入した HDD からは在仏ドイツ大使館のネットワーク情報とセキュリティログ記録が見つかり,米国の銀行の HDD からは口座番号や他国の組織との取引などに関する情報が見つかったらしい。
2001年度の出荷台数は1億8,255万台(前年比99.7%)で,3.5インチ IDE 1億3,570万台,3.5インチ SCSI 1,815万台,2.5〜1.8インチ 2,870万台。
今後,3.5インチ市場は下げ止まらず,2.5〜1.8インチのみ増加に転ずるとしている。
デスクトップ機向けハードディスク市場でのシェアの1位は Maxtor 35.2%,
2位 Seagate 24.7%である。
2002年の総出荷台数が前年比5%増の2億238万台。
3.5型ハードディスクが前年比5%増となる1億6,681万台,2.5型ハードディスクが前年比7%増となる3,557万台。
2006年2月6日,トレンドフォーカスは2005年の世界の HDD 出荷台数は,前年比25%増の約3億8000万台だったと発表。
シェアは,1位 シーゲイト・テクノロジー 28.3%(前年は26.9%),2位 ウェスタン・デジタル 17.4%(同17.9%),3位 マックストア 13.9%(同17.6%),4位 日立グローバルストレージテクノロジーズ 15.4%(同15.3%),5位 東芝 8.9%(同7.2%),6位 韓国サムスン電子 8.7%(同7.6%),7位 富士通 6.3%(同5.8%)。
2007年12月5日に矢野経済研究所が発表した調査結果では,2006年の世界HDD出荷台数は前年対比115.5%の4億2310万台。
先進国でノートPC,新興国でデスクトップPCを中心に需要が増加,そのほかカーナビなど HDD 搭載製品が好調なことによる。
2.5インチはノートPCやカーナビ,ゲーム機向けが好調に伸び,前年対比146.2%の11億9600万台と大きく成長。
3.5インチはデスクトップPC,サーバ向けを中心に推移し,前年対比107.9%の27億4000万台で最も多い。
メーカーシェアでは,1位 Seagate(33.9%),2位 Western Digital (21.2%),3位 HGST(16.4%)。
HDD のクラッシュ
あるセキュリティソフトベンダーが行った調査によれば,HDD クラッシュで受ける精神的ダメージは,“失恋のそれよりも大きい”と回答した人のほうが多かったという。
ハードディスクそのものトラブルとしては,モーターやヘッドのアクチュエーターあたりの異常が起こると,スピンアップしなくなるなど,
HD 上のジオメトリ情報から HD の容量などが不明になるため,BIOS で認識できなくなる。
故障は,熱がこもりプラッターを回している軸がゆがむことが原因であることが多いらしい。
プラッター数が異なっても同容量の HDD のヘッドの移動量は同じであるため,これによる発熱の差はない。
ただし,プラッターが多いほど熱がこもりやすいと言われている。
読み書きに際して,HDD 内部でセクター単位でのエラーチェックが行われる。
Ultra DMA や SerialATA では,ケーブル上の伝送エラーのチェックが,IDE コントローラーで行われる。
2011年の時点では,ヘッドのチップ内部にある微少なヒーターの温度変化によって,ヘッドをディスクから数ナノの位置に下げ,データを読み取っている。
温度が高すぎると当然この動作は不安定になると考えられる。
室温が30度くらいだと HDD に熱がこもる可能性がある。
熱による HDD 障害を防ぐためのポイントとして『ケース内のホコリを除去してエアフローを確保すること,効果の低くなった古いファンなどを取り換えて,きちんと熱対策をすること』らしい。
HDD を3.5インチベイに一段おきに配置する,ベイが縦に積み重なる構造のケースではなく,水平方向に並ぶケースを利用する,という方法も熱対策の1つとして挙げられることはあるが,これは PC の使用状態によって一長一短らしい。
ケース内部で吸気から排気までのエアフローが一直線に確保されていた場合,HDD ぼ一段おきに配置では空の HDD ベイが風の通り道となって HDD を冷やさずに抜けてしまうことがある。
また,水平方向に並ぶケースは熱対策という点では有効だが,衝撃に対して弱くなるというデメリットがある。
HDD の読み書き時のエラー
HDD のデータ復旧サービス
破棄された HDD からの情報流出
ディスクの暗号化技術
HDD のファームウェア
モーターの回転速度を決めたり,ヘッドを制御するものといったように,いくつかのモジュールに分かれている。
水平面内記録方式
磁気データをトラック方向に記録するため,磁極が反発し記録が不安定である。
高密度記録を実現しようと記録ヘッドのギャップを狭めると,漏洩磁界が減り,媒体の膜厚を薄くしなければならない。
そして,媒体の膜厚を薄くしようとすると,どうしても磁区の体積が小さくなる。
そのため熱揺らぎの影響が大きくなり,時間経過に伴う残量磁気が消失しがちになる。
軟磁性層を挟んで記録膜を重ねることにより,実効的な磁区の拡大を図るなどの工夫をしているが,
150Gbit/平方インチ程度を超える記録密度を実現するのは困難とされている。
例え記録媒体の膜厚を薄くし,磁極の反発を抑え高密度化が可能にしても,熱揺らぎの影響で記録磁化が消失する問題がある。
垂直磁気記録技術
HDD の円板面に磁気情報を垂直に配置することで,水平面内記録方式よりも同じ面積でより多くの情報を書き込む磁気データをディスク面の垂直方向に記録するため,磁極が引かれあい記録が安定している。
垂直方向に長い結晶を記録媒体に使うことにより,高密度記録でも面内記録方式に比べて磁区の体積を大きくできる。
そのため熱揺らぎの影響に強くなり,時間経過に伴う残量磁気が消失しにくくなる。
また,垂直磁気記録用単磁極ヘッドは,水平面内記録用リングヘッドより高密度記録用ヘッドの製造に向いている。
1977年岩崎俊一教授が基本原理を提唱した。
ディスクリートトラックレコーディング技術
垂直磁気記録方式を採用したディスク上でトラックの間に溝を形成し,隣接するトラックの相互干渉を低減して記録密度を上げる技術。
トラックピッチを大幅に狭めながら信号品質を高めることができる。
小型メディアに容易に適用でき,1.8インチや2.5インチなど小型 HDD の大容量化につながる。
トンネル磁気抵抗(TMR)方式
ヘッドは,絶縁膜を2枚の強磁性膜で挟んだ構造。
ここに電圧をかけると,トンネル効果によって絶縁膜に電流が流れ,強磁性膜の磁石の向きによって電気抵抗が大きく変わる現象を利用して,信号の1と0を検出する。
垂直磁気記録-巨大磁気抵抗(CPP-GMR)方式
絶縁膜の代わりに非強磁性膜(通常は銅が使用される)を強磁性膜で挟み込む。
電流は膜面に対して水平ではなく垂直に流れるため,抵抗が抑えられ,ヘッドの小型化が可能となる。
トラック幅が 50nm 以下でも読み取りが可能。
HD の容量
HD の容量は BIOS と コントローラーで決められる。
セクター数,ヘッド数,シリンダー数を掛けた数値(1セクターは 512 バイト)が容量となるが,
BIOS と コントローラーの上限の少ない方が実質的な上限となる。
フォーマットによる HD の容量の変化
HDD をフォーマットすると容量の約5%がディレクトリやパーティションの区切りに使われてしまう。
通常は初期化後の容量で表示する。
unformattde capacity 初期化する前の容量
formatted capacity 初期化後の容量
大容量パーティション対応(FAT 32)
Windows 95/98 で2GB 以上の HD を単一パーティションとして認識できること。
HD の空き容量
パソコンを使い続けていると HD の空き容量が減ってくる。
Windows ではこれが 100MB 以下になると,動作が不安定になる。
対策はいらないファイルを消すこと。
最初にすべきは不要なソフトを削除すること。
コントロールパネルのアプリケーションの追加と削除から,不要のソフトを選び,『削除』する。
手動で行うと,動作しなくなることがある。
また DLL の削除では,『他に使ってない』と表示しても,使っている場合があるので,できれば DLL の削除はしないほうが良い。
次に不要なファイルを削除する。
デフォルトでは『ごみ箱』に入れただけでは消えてなく,ごみ箱にカーソルを合わせて右クリックし,『ごみ箱を空にする』を選択する。
あるいは,ごみ箱にカーソルを合わせて左クリック(ダブル)し,ファイルから『ごみ箱を空にする』を選択する。
ただし,ごみ箱のプロパティで『ごみ箱にファイルを移動しないで,削除と同時にファイルを消す』を選択すると,ごみ箱に入れただで消える。
最後に,一部のパソコンでは1台の HD を複数の領域に分割して,複数の HD に見せかけていることがある。
OS によっては,これを再区分できるソフトもあるので,どうしようもない時は試してみるのもよい。
HDD 製品の一部に不具合
2002年には HDD の不具合による故障・交換が相次いだ。
原因は HD のパワーを制御する IC のパッケージのプラスチック材料で,住友ベークライト製の一部のロット,(EME-U シリーズ)を使用した IC を高温多湿の環境下で長時間使用すると,端子間にブリッジを形成し回路がショートするというもの。
このモールド材には難燃性として赤リンが添加され,水分と反応しないよう加工されている。
問題の材料では製造上の欠陥により,高温多湿環境でリンが水分と反応して発生したリン酸と,端子の金属材料とが反応して端子間に導電性のブリッジを生じたという。
問題の IC を使った HDD の故障は2001年後半から Q 社で目立ち始め,2002年7月に HDD メーカの富士通が問題を公表,同9月に I 社などからリコールがアナウンスされ,専門誌のほか TV でも報道された。
筆者のところでも,Fujitsu 製,Cirrus Logic の LSI(型番 CL-SH8671-450E-A3)を搭載した HD が故障した。
磁気ヘッド
表面は,ほぼ完璧に平滑にする必要があり,ヘッドに1nm(10億分の1m)の隆起や粒子が残っているだけでもプラッターを傷つけ,データを破壊しかねない。
ハードディスク・メーカーではこの部分の研磨剤として特殊なスラリー(懸濁液)を用いている。
スラリーの具体的な成分は極秘だが,主な働きは研磨プロセスで発生する微小なセラミック粒子を吸着して封じ込めることらしい。
I/O デューティー・サイクル
HDD 稼働中,実際に HDD 回転している時間を表す値,%で表示される。
Native Command Quening ネイティブ・コマンド・キューイング(NCQ)
ホスト側から送られてくるコマンドを,ドライブ側で実行順位を並び替えて最適化し,高速化をはかる技術。
シリアルになりデバイス側からコマンドの終了を通知できるようになり実現。
フォースユニットアクセス(FUA)
電源障害時のデータ消失を防止する機能。
データをディスクへ書き込んだ時点で終了通知をホストへ返すため,停電などによるデータ消失の可能性が減る。
通常の HDD は,HDD のバッファに書き込まれた時点で Write コマンドの終了通知がされる。
Identify Device 機能
HDD がサポートしている機能をホスト側に通知するもので,信号速度や NCQ など固有機能の対応状況を通知できる。
Set Features 機能
ホストの機能を HDD に通知する機能。
Device Command Overlay(DCO)
ホスト側からドライブの特定機能を無効にできる機能。
rotational delay time,search time 回転待ち時間,サーチタイム
磁気ディスク記憶装置で,読み書きヘッド(磁気ヘッド)が目標のシリンダに移動した(シーク動作の終了)時点から,
指定レコードがヘッドの真下に来るまでの時間。
実際には平均回転待ち時間で表し,媒体の1回転時間の半分とする。
関連または参考:アクセスタイム,シークタイム
Platter プラッタ
磁性体が塗布された1枚以上のアルミニウムやガラスの円盤。
記憶容量を増すために様々な工夫がされている。
通常は両面を使うが,片面しか使わないものもある。
この回転は直接ハードディスクの性能に影響し,回転速度に比例してデータの転送速度も向上する。
HD 1台に1〜4枚入っているが,数が増すと動作音が増す。
ディスク媒体の表面には,データを読み取る磁気ヘッドとディスク媒体の接触による破損や不純物の付着を防ぐために潤滑剤が塗布されているが,浮上隙間約 10nm に対して現行の潤滑剤の分子の高さは 2nm 程度と比較的大きい。
分子量が小さい潤滑剤材料を使うと潤滑剤が蒸発しやすく,さらに磁気ヘッドに付着することで信頼性が低下する問題があった。
2006年4月7日,富士通研究所は潤滑剤に含まれる分子の高さを従来の70%以下に低減する技術を開発したと発表。
Anti Ferromagnetically-Coupled(AFC) 多層磁気コーティング技術,反強磁性結合
プラッターの多層コーティング技術,またはその製造技術。
初めて発表されたのは,IBM から2001年5月だった。
磁性層の間に,ルテニウムの薄い層(原子3個分)を挟みこむことで,面密度を増加させる。
ルテニウムに隣接する磁性層の磁化が反転するので,磁気的には多層構造全体の厚さが薄くなり,より高密度なデータの記録が可能となる。
1平方インチあたり 100 Gbit のデータを記録可能と言われる。
最初にこの技術を商品化した IBM は,このルテニウム層を『pixie dust』と呼んでいる。
この技術を応用した IBM の『Travelstar』は,1平方インチあたり 25.7 Gbit を達成。
今後 2003 年までに1平方インチあたり 100 Gbit になると予測され,
これはデスクトップ用 HD で 400 GB,ノート用で 200 GB,1インチのマイクロドライブで 6 GB である。
SF メディア
HDD のメディアで,熱ゆらぎ現象を抑え,記録密度を向上させることのできる記録媒体。
データを保持するための記録層の下に安定化層を設けている。
熱ゆらぎ現象
磁気記録メディアで信号磁気が各種の熱エネルギーに負けて劣化すること。
分子の熱エネルギーが磁気エネルギーを上回ると起こる。
メディアの記録容量を増やすほど起こりやすい。
winchester disk ウインチエスターディスク
読み書きヘッドとディスクを一体化することで小型化し,さらに密閉化した磁気ディスク装置。
磁気ヘッドは浮上式。それまでの汎用コンピュータ用に比べて小型であるにもかかわらず,信頼性が大幅に向上した。
現在の HDD は全てこのタイプである。
Intelligent Peripheral Interface(IPI)
メインフレームなどで採用されている 10〜25 Mbytes/sec のデータ転送速度を持つハードディスクインターフェイス。
Cylinder Head Sector(CHS)
ハードディスクにおいて物理的な位置を示すための数値。
シリンダー,ヘッド,セクターの3つのパラメーターから成る。
今日では実際の物理位置とは異なることも多く,論理的な位置指定(LBA)が主流である。
Contact Start Stop(CSS)
ハードディスクが停止中はヘッドがディスクに接触し,動作時に浮上すること。
ヘッドは,ディスクの回転によりおこる空気の流れで支えられている。
Magneto-Resistive head(MR head) 磁気抵抗効果ヘッド
ハードディスクなどに使われる磁気ヘッドの一種。
外部の磁界が変動すると電気抵抗が変動する素子を使用した読みとり(再生)ヘッド。
Giant-Magneto Resistive(GMR) 巨大磁気抵抗効果
多層金属薄膜が磁場によって電気抵抗が大きく変化する現象。
HDD の大容量化に不可欠な技術として活用されている。
厚さ nm 単位の磁性と非磁性の金属薄膜を重ねると,巨大な磁気抵抗効果が起こり,磁気抵抗の変化率が大きくなる事。
従来の MR ヘッドの数倍の高出力が得られるために記憶容量を上げることができる。
1988年,アルベール・フェール博士(フランス・パリ南大学教授)とペーター・グリュンベルク博士(ドイツ・ユーリヒ固体物理研究所所属)が独立して発見。
2007年10月9日,スウェーデン王立アカデミーは2007年のノーベル物理学賞を両氏に授与すると発表。
Giant-Magneto Resistive head(GMR ヘッド) 巨大磁気抵抗効果型ヘッド,スピンバルブヘッド(SV)
上記の GMR を応用した磁気ヘッド。
スピンバルブの名はあたかも蛇口のごとく電子の流れを制御することによる。
1980年代から研究され,数十%にもおよぶ抵抗変化を起こす素子が見い出され,1990年台から開発が始まり,1990年代以降 HDD の著しい
高密度化をもたらした。
コバルト鉄の膜を使ったヘッドは最近の HDD の記憶容量の飛躍的な増加をもたらし,東芝の開発チームは2001年に恩賜賞を受賞した。
参考 URL
http://www.nuee.nagoya-u.ac.jp/labs/tsunashimalab/study-s/GMR-s/GMR-s.html
スライダー
表面の一部に記録再生素子を持ち,HD のディスク上を滑走もしくは滑空する直方体の部品。
読み取りヘッドとディスクの間隔を一定に保つ働きを持つ。
大きさにより,ミニ・マイクロ・ナノ・ピコなどと分類され,記憶密度の上昇に従って縮小される傾向にある。
それに伴い,消費電力の低減,耐衝撃性の向上,ディスク容量の向上などが実現される。
2003年5月,Hitachi Global Storage Technologies がフェムト・スライダ(1mm×1mm 未満,従来製品に比べ30%の小型化)の搭載を発表。
Hard Disk Controller(HDC)
ハードディスクドライブ(HDD)を制御するためのチップ。
高機能なものではヘッドのスケジューリングやキャッシュの制御なども行なう。
Logical Block Address(LBA)
論理ブロックアドレス。
SCSI や EIDE のハードディスクでは,セクターにつけた番号を使ってアクセスするため,
ディスクの物理的な構造に依存する必要がない。
Landing Zone(LZ) ランディングゾーン
ハードディスクのヘッドは,ディスクの回転に伴って生じる浮力によりわずかに浮上,ディスク面と無接触状態を保っている。
浮力の生じない電源切断後には,ディスク面に接触するが,データが記録されている場所に接触した場合にはデータを破壊するおそれがある。
このようなトラブルを防ぐために用意されたヘッド待避用のシリンダをランディングゾーンという。
BIOS の設定パラメータには,ランディングゾーンを指定する項目があるが,
現在市販されているハードディスクは,電源切断時にドライブが自動的にヘッドを待避させるため,意味を持たない。
オートリトラクト機能
ハードディスクの電源が切れたときに,自動的に磁気ヘッドを安全な場所(シッピングゾーン)に退避(リトラクト)させること。
オートシッピンク機能ともいう。
この機能がないときは,電源を落とす前にパソコンの STOP キーなどを押してヘッドをリトラクトさせる必要がある。
iVDR ハードディスクドライブ・コンソーシアム
三洋電機,日立製作所,キャノン,パイオニア,富士通,シャープ,日本ビクター,などの精密機器メーカー8社が,2002年3月6日に発表した任意団体。
HD をパソコンと AV 機器など異なる装置間で互換性を持たせるため,規格を統一することを目指している。
2.5 インチと同じサイズ(13×8×1cm),容量 80GB の予定。
データの流出と HD の消去ツール
企業や官公庁などから捨てられたコンピューターの HD からのデータの流出が問題になっている。
通常の OS からファイルの削除や,ディスクのフォーマットを行なっても,削除したファイルへの参照を無効としているだけで,復旧ソフトやファイル復元ツールなどで簡単に復元できる。
完全に消去するには元データと無関係なデータを書き込むことが望ましい。
そのために HD の消去ツールが各社から発売されている。
NSA 標準(米国国防総省 NSA 規格) 2種類のランダムパターンとゼロを書き込む。
旧 NSA 標準(米国国防総省 NSA 規格) すべての bit を0または1に設定して,ディスクを3回上書き(1→0→1と書き込む)する。
DoD 標準(米国国防総省規格) 文字,補数,ランダムな文字を書き込む。
DataGone 2.4 英語版
株式会社ネットジャパンの,HDD の中身を完全に消去するユーティリティ。
ディスクフリッシャー
アイ・オー・データの HD 内の情報を完全に消去するソフト。
diskFR
指定したローカル HDD の使用量をタスクトレイにグラフ表示できるフリーソフト。
2005年9月7日 v1.6 が公開,対応 OS は Windows XP。
サイト:http://www.asahi-net.or.jp/~ri3a-okn
HD_Speed
ディスク上の物理的な位置により異なる HDD の読み込み速度を測定してグラフ表示したり,データの書き込みを実際に行って書き込み速度も測定できるフリーソフト。
2005年5月28日 v1.4.2.50 が公開,対応 OS は Windows NT 4.0/2000/XP/Server 2003。
サイト:http://www.steelbytes.com
HD Tune
HDD のベンチマーク測定や破損クラスタのチェックができるフリーソフト。
パフォーマンスをベンチマーク測定できるほか,HDD 内の破損クラスタを手軽にチェックできるソフト。
HDD のバッファメモリや対応している転送モードといった基本的なスペック情報に加え,HDD が備える自己診断機能“S.M.A.R.T.”(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)から取得した各種ステータスも確認可能。
データ転送速度の最小値・最大値・平均値のほか,アクセス速度やバースト速度なども計測できる。
2007年1月22日 v2.53 が公開,対応 OS は Windows 2000/XP/Server 2003/Vista/XP x64。
サイト:http://www.hdtune.com
HDD Health
S.M.A.R.T.(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)情報をもとに HDD の健康度と温度をチェックできる,非商用利用に限り無償で利用ソフト。
S.M.A.R.T.から得た各情報をもとに“健康度”というわかりやすい表現でHDDの状態を示してくれる。
健康度のほか HDD の温度が一定値を超えた場合に,バルーンヘルプで警告メッセージを表示させたり,指定したサウンドを鳴らすことも可能。メイン画面では,HDDの健康度と温度がそれぞれメーターで表示され,いつでも現在のHDDの状態を確認できる。そのほか,HDDの型番やシリアルナンバー,パーティション情報,空き容量,S.M.A.R.T.情報なども表示可能。
2008年4月12日,v3.3 Build 217 Beta が公開,対応 OS は Windows 95/98/Me/NT/2000/XP/Server 2003/Vista。
サイト:http://www.panterasoft.com
HD 領域チェッカー
ドライブの空き容量が不足するとメールで警告してくれるフリーソフト。
Windows のサービスとして動作し,PC がログオフ状態でも機能する。
2008年5月1日 v1.1.0.0 が公開,対応 OS は Windows 2000/XP/Server 2003。
サイト:http://www.coltvox.com
あっきー
ローカルハードディスクの空き容量や使用率を日時とともに記録し,そのデータを CSV ファイルにも保存するフリーソフト。
2006年3月18日 v1.0.0.0 が公開,対応 OS は Windows XP。
サイト:http://www.tkssoft.com
S.M.A.R.T.
HDD ビデオレコーダー
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