Graphical User Interface(GUI)

 グラフィックスを利用したユーザーインターフェイス。 ウィンドウ内に表示されるアイコンやメニューを,マウスを使って操作する。 UNIXMS-DOS のように文字のメッセージによる情報の表示とコマンド形式の操作よりも,直感的に把握しやすい操作環境を提供する。 高速な CPU と高機能なグラフィックスが利用できるコンピュータが一般化してきたことから,パーソナルレベルでも GUI が普及した。 史上初の GUI を搭載したマシンは Alto で,PC では Lisa である。 現在,パソコン上の GUI には,Macintosh の MacOS,MS-Windows,UNIX や Linux の X-Windows,X68000 の SX-WINDOWS などがある。
 最初のマックのプロジェクトリーダーを務めたジェフ・ラスキン氏は,GUI(Mac)が登場した当初は,それ以前のユーザー・インターフェースよりはるかに優れていたが,次第に最初のシンプルさは失われ,今や GUI を効果的に使うためには,難解な「内部」情報に通じているか,友人に助けてもらう必要がある,と述べている。



GUI の進歩

 1970年代,ゼロックス社パロアルト研究所の研究者たちが,マウス,ウィンドウ,メニューからなるポイント・アンド・クリック式インターフェースの基礎を作り上げた。 それを見たアップルコンピュータ社が1984年,マッキントッシュで広く一般に紹介し,それをマイクロソフト社が Windows で真似た。 この経緯から,GUI を今日のようなものにした最大の功労者はアップル社と考えられている。 だが実際は,GUI の標準的な機能の多くは,知識が豊富なユーザーや小さな独立系のソフトウェア開発業者などによって考案された。 それらは,階層メニュー・コンテクストメニュー・柔軟性のある「開く/保存」ダイアログボックス・Mac OS X の Aqua インターフェースのルックアンドフィール,などである。 これは,Mac OS がオープンで柔軟性に富んでいたため,小規模なサードパーティーの開発者でもインターフェースの変更や改良が可能だったことによる。 アップル社は1990年代を通じて,こうしたプログラマーを雇い入れ,彼らのソフトを Mac OS に組み込んた。 その結果,成熟度と柔軟性の高いインターフェースができあがり,今や携帯電話やハンドヘルド機器,家電製品にまで広く真似されている。
 Mac OS のインターフェースに加えられた改良のほとんどがウィンドウやメニュー,ダイアログボックスの機能拡張が目的だった。 System 7 に至るまで,Mac OS のそれらの機能はかなり基本的なものだったのだ。 たとえば,ナウ・ソフトウェア社のジョーグ・ブラウン氏は1990年代半ば,GUI に階層メニューを導入した。 Windows の「スタート」ボタンから出てくるカスケードメニューなどがこれに当たるが,それ以前のメニューはすべて1列に表示されていた。 また,WindowShade というシェアウェア・プログラムは,ウィンドウを折りたためる機能を導入する。 これにより,ユーザーはマウスを1回クリックするだけで開いているウィンドウを最小化できる。 マーク・モイニ氏は,『スマート・スクロール』と呼ばれるプログラムを System 8 用に開発。 これは,ドキュメント全体のどのあたりがウィンドウに表示されているかをスクロールバーで示す。 System 6 用に開発された Boomerang は,フル機能の「開く/保存」ダイアログボックスの先駆けとなり,またジェイムズ・ウォー カー氏が開発した Dialog View は,System 7 のダイアログボックスに色つきのアイコンを登場させた。 WYSIWYG メニューも,サードパーティーによって導入された。 スティーブ・クリステンセン氏の SuperClock は,最初のデスクトップ・クロックの1つ。 システムの処理中に表示される,腕時計や風車や,削除すべきファイルがあることを示す,膨らんだゴミ箱などの機能がフリーウェアとして登場した。



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