BioServer

 2003年11月に富士通が発表した,ゲノム創薬研究向けの超並列計算機。 同社の組み込み向けプロセッサ FR-V を採用し,低消費電力・高密度実装が特徴。 タンパク質の構造予測や結合予測を行う分子動力学(MD)シミュレーションを実行できる。 演算プロセッサには,8並列 VLIW(Very Long Instruction Word)アーキテクチャの FR-V プロセッサを採用。 1枚のプロセッサモジュール(基板)に4プロセッサを搭載し,60(W)×90(D)×200(H)cm のラックに最大1,920プロセッサまで搭載可能。 1プロセッサ当たりの演算性能は 1.33GFlops で,1,920プロセッサ時の論理ピーク性能は約 2.5TFlops。 各プロセッサの消費電力は 1W。 OS は axLinux で,ネットワークは Fast Ethernet を採用してコストを抑えている。
 タンパク質の結合シミュレーションでは「空間分割」と呼ばれる並列化が行われるが,この手法では隣り合ったメッシュを担当するプロセッサ間での通信が発生する。 BioServer では「確率分割」と呼ばれる手法を採用,これはタンパク質の周囲の水分子を含めた系において考えられる多数の状態を,各プロセッサが平行してそれぞれ計算を行っていく。 この手法では各プロセッサ間で通信は発生しないため,通信速度がボトルネックにならないため,理論的には,プロセッサ数に応じてリニアにパフォーマンスが向上するという。



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