Flash Memory フラッシュメモリー
EEPROM の一種で,電気的にデータの消去や書き込みが可能。
電力供給がなくてもデータを保持できるため,携帯電話,ハンドヘルド・コンピューター,デジタルカメラ,音楽プレーヤーなどで不可欠なものとなっている。
EEPROM が1ビットのデータを記録するために2つのトランジスタが必要なのに対し,
フラッシュメモリは1つですむため,より集積度を上げることが可能。
ただし,EEPROM は RAM のように任意の位置のデータを消去できるのに対し,
フラッシュメモリは1つのブロックを一括して消さなければならない。
制御ゲートとシリコン基板との間に『浮遊ゲート』を設けている。
小型化を進めると書き込み・消去に高電圧のトランジスタが必要になり,コストが上昇する。
逆に,電圧を下げるとデータの損失が起こる。
フラッシュメモリをハードディスクのように扱える製品もあり,
PCMCIA,IDE HDD 互換のフラッシュメモリカードが商品化されている。
これは,磁気記憶媒体に比べ,読み出し,書き込みの速度が速く,機械的衝撃に強いのが特徴。
フラッシュメモリを BIOS ROM に使用し,
専用のプログラムや操作によってマザーボード上の ROM を交換せずに BIOS のアップデートを可能にしている製品も多い。
また周辺機器にも,フラッシュメモリを搭載していて,
パソコンから ROM のアップデート作業を行なえるものがある。
最近 1 cell に多値を記憶できるフラッシテメモリーが開発された。
フラッシュメモリ市場は,2000年に深刻な品薄状態におちいったが,2001年は景気後退の影響で供給過剰になりひどく落ち込んだ。
2001年のシェアは,1位 インテル 約27%,2位 AMD。
2003年の出荷金額は107億ドル(対前年比38%増),NOR 型72億ドル(対前年比20%増),NAND 型35億ドル(対前年比99%増)。
ベンダー別シェアでは,1位 Samsung 22.5%,2位 Spansion 16.3%,3位 Intel 14.9%。
2005年11月7日にウェブフィート・リサーチが発表した調査結果では,世界シェアは 1位 サムスン電子 31.7%,2位 東芝 12.4%,3位 インテル 11.8%,4位 スパンシオン 10.4%。
現行の技術は,2006年までは続くとみられ,そのころの製造プロセスは 65nm と予想されている。
しかし,フラッシュメモリの構造上の理由から,65nm よりも小さいプロセスが可能という確証はない。
そのため,2012年ころには製造技術上の限界に達し,代替技術が必要と予想されている。
AMD は量子井戸技術,PFRAM を,インテルは PFRAM,OUM,MRAM,モトローラは SONOS,独自の MRAM ,TI は FeRAM などを模索している。
2007年7月,メモリ産業の動向追跡行っている台湾のマーケットリサーチ会社 DRAMeXchange は Apple の『iPod』および『iPhone』用フラッシュメモリが第3四半期に世界のフラッシュメモリ総出荷量の25%に達する見込みと発表。
NAND 型フラッシュメモリ
従来の NOR 型より大容量化に適しているが遅く,信頼性も低い。
データを保存できるが,ソフトウェア・インストラクションを実行することはできないため安価なのが利点。
SD メモリカードやメモリースティック,コンパクトフラッシュなどの小型メモリカードや,携帯情報端末などのデータ記憶装置として需要が拡大。
現在,メモリカードやデジタル携帯機器の内蔵メモリなどに採用されている。
特にデジタルカメラや携帯電話の高機能化に伴って,需要が急拡大している。
サムスン電子と東芝で市場の9割以上を占めるなど寡占状態にある。
東芝・サンディスク連合,韓国サムスン電子が市場をほぼ独占していたが,ライバル企業が続々と参入。
2004年1月インフィニオン・テクノロジーズが,3月 STマイクロが生産を開始。
2006年に130億〜160億ドル規模になる見通しで,2010年には250億〜300億ドルに達するらしい。
2007年5月30日,NANDフラッシュメモリ技術の採用促進に向け,作業部会『NVMHCI』(Non-Volatile Memory Host Controller Interface)が発足。
不揮発性メモリのサブシステムを対象とした,ソフトウェアプログラミングインタフェースの業界標準の策定を行う。
主要メンバー企業は,Intel,Dell,Microsoft。
2008年2月1日,Intel と Micron Technology は従来よりも5倍高速な NAND 型フラッシュメモリ技術を開発したと発表。
読み込み速度は最高で 200Mバイト/秒,書き込み速度は最高で 100Mバイト/秒。
両社の合弁企業 IM Flash Technologies(IMFT)が製造に当たる。
Floating Gate 技術
東芝が1989年に開発した NAND フラッシュの製造技術。
ゲートおよびデータ記憶領域の素材にポリシリコンを採用。
プロセス技術は 50nm まで,容量は 16Gbit までが限界とされる。
Charge Trap Flash 技術 チャージ・トラップ・フラッシュ
Samsung Electronics が開発した技術で,コントロールゲートに窒化タンタル(TaN)を採用し,従来の 1/5 のサイズを実現。
データは窒化ケイ素(SiN)によって形成された非伝導性層の『holding chamber』と呼ばれる場所に一時的に置かれるようになり,セル間ノイズレベルを低減させ,高い信頼性を実現。
20nm プロセスまでの微細化および容量 256Gbit の実現が可能になるらしい。
OneNAND 型
Samsung が2004年にモバイル機器向けに開発した,SRAM と NAND 型フラッシュメモリ,制御ロジックを1チップ化したもの。
大容量化が容易で高速に書き込みが行えるNAND型と,高速に読み出しが行えるNOR型の長所を合わせたハイブリッド方式のフラッシュメモリ。
携帯電話の起動を20%程度速め,500万画素のカメラで500枚の写真を撮影した場合でも,データを難なく保存することができるらしい。
NOR 型フラッシュメモリ
高速低容量なため,携帯電話のプログラムの格納メモリなどに使われている。
不良ブロックがなく信頼性が高く,読み込み/書き込みとも高速でコードを記録できるが,コストが高い。
何年間も市場を席巻してきたが NAND 型に取って代わられた。
セル
フラッシュメモリのデータストレージ最小単位。
典型的なフラッシュメモリは,1セル1bit だが,AMD の MirrorBit は2bit である。
SONOS
フラッシュメモリ用セルの一種,シリコン/酸化膜/窒化膜/酸化膜/シリコンの略。
窒化膜にキャリア(電子あるいは正孔)を捕獲することで,電荷を蓄える。
SONOS 膜を基板と制御ゲートの間に挟んだトランジスタとして,メモリセルに使うため,チャージトラップ型とも呼ばれている。
フローティングゲート型に比べると構造は複雑になるものの,書き込み電圧を上げなければなかったり,隣接するセル間が結合したりといった問題は発生しにくいため微細化に向くと期待されている。
小型フラッシュメモリー
フラッシュメモリーを使ってデーターの読み書きができる切手ほどのサイズのカード。
記憶容量はフィルム1本分くらいの 8〜64 Mbyte が主流。
パソコンやデジタルカメラの記録に使われるが,幅広い用途が見込まれるため各社の主導権争いが激しい。
CompactFlash,SmartMedia,MinitureCard,メモリースティック,メモリースティック Duo,Multimedia Card(MMC),Secure Digital(SD),xD-Picture Card などがある。
出荷数は,1位 コンパクトフラッシュ,2位 スマートメディア,第3位 メモリースティック。
市場が支え切れるフォーマットは多くても3種類までだと言われる。
2001年のメーカー別シェアは,1位 サンディスク社(25%),2位ソニー(16.7%),3位 日立製作所(11.4%),4位 東芝(9.2%),5位 松下電器産業(4.9%)。
ガートナー社によると,2002年の世界のメモリーカード売上高は推計19億9500万ドル,各方式のシェアは,1位 コンパクトフラッシュ,2位 メモリースティック,3位 SD カード,4位 スマートメディア。
メーカー別は,1位 サンディスク社(25.2%)で,2位 東芝(16.2%),3位 ソニー(14.9%),4位 日立製作所(8.5%),5位 松下電器産業(8.0%)。
2000年,供給不足になり,ある場合はそれを搭載する機器よりも高額になった。
2001年は在庫がだぶついて価格が大幅に下落している。
2001年5月のシェアは,CompactFlash 42%,SmartMedia 31%,メモリースティック 23%,SD 1%未満。
2001年の市場は 9億2,000万ドル。
デジタルカメラ用は3500万枚,携帯電話用は60万枚だった。
数年のうちに大半は携帯電話用として出荷されると見られている。
USB フラッシュメモリ機器,USB メモリー,USB ストレージ
多くは,パソコンの USB ポートに差し込んで使うキーホルダー・サイズで,初期の容量は 16〜32MB,2002年ごろから普及しだした。
HP の DiskOnKey や,DELL の Memory Key などがある。
小型で手軽に持ち運べるうえに比較的安いため,パソコンどうしでファイルを転送する際の FD の代わりして人気が高まっている。
この市場の売上は今後数年間で急激に成長(年間130%)し,2002年の出荷台数は1000万台,売上は1億ドル,2002年の売上高は1億3560万ドル,2006年までに38億ドルに達する見られている。
腕時計一体型,デジカメ内蔵,指紋認証センサーを搭載も発売されている。
2003年9月,グリーンハウスは,30万画素のデジカメ付き USB ストレージ(64MB)を発表。
このタイプのデジタル音楽プレーヤーも発売されている。
2005年5月31日,プリテック・エレクトロニクスはピアス型の USB メモリーを発表。
サイズは 27×12×1.9mm。
2006年1月9日,イメーション(米)は,手首に巻いて携帯できる腕輪型 USB フラッシュメモリー『フラッシュ・リストバンド』を発表。
2008年9月になり,USB メモリを悪用する不正プログラムが急増した。
U3
Sandisk と M-systems が提唱する,USB メモリ内に格納された複数のアプリケーションの自動起動をサポートする規格。
API を通してデータの読み込み/書き込みを行なうことで,PC に記録やデータを残さず,設定も USB メモリに保存されるため,共有 PC などでも安全にアプリケーションが利用できるのが特徴。
Universal Flash Storage(UFS)
次世代リムーバブルフラッシュメモリカードと組み込みメモリソリューションの業界規格。
2007年9月13日,Micron Technology,Nokia,Samsung Electronics,Sony Ericsson,Spansion,STMicroelectronics,Texas Instruments が策定で協力すると発表。
2009年の規格化を照準に定めている。
USB TOOLS
USB ストレージ機器をパソコンの仮想的な“鍵”として設定し,“鍵”を USB ポートから抜くとパソコンをロックできるフリーソフト。
“鍵”紛失に備えてもう1つの USB ストレージ機器を“スペアキー”として設定可能。
2005年10月24日 v2.1.0 が公開,対応 OS は Windows 2000/XP/2003 Server。
サイト:http://onegland.hp.infoseek.co.jp
Multimedia card(MMC) マルチメディアカード
Secure Digital(SD) SD メモリカード
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