File Allocation Table(FAT)ファイルシステム
MS-DOS/PC-DOS からの Microsoft のファイル管理方法。
主にフロッピーディスクやハードディスク等のランダムブロックデバイス用に使われるファイルシステム。
ファイルが格納されているクラスタに対応した FAT エントリを辿る1方向リストとしてファイルを管理している。
この FAT エントリの集合体である FAT が壊れると,ファイルが格納されているクラスタが無傷でも,ファイルの読書が出来なくなる。
特許番号5,579,517(通称『517号特許』)で1996年11月に成立。
2003年秋から,有料ライセンス供与を開始しているが,フリーソフトやオープンソースソフトでの使用を想定したライセンスは提供していない。
2004年4月中旬,公的特許財団(PUBPAT)は米特許商標庁(USPTO) に対し,Microsoft が保有する FAT ファイルシステムに関する特許を再審査するよう求めた。
再審査要請で1992年に米国特許を出願したものなど,いずれも Microsoft の特許取得 (1996年) 以前に存在していた4件の先行技術例を提示。
6月10日,USPTO は FAT の特許のひとつに『著しい疑問』があると判断,再審査することになったと発表。
Microsoft は8月4日までに反論を USPTO に提出。
それに対する反論の機会が PUBPAT に与えられる。
USPTO は,両者の主張および提出された証拠を検討し,問題の特許が本当に無効かどうか判断する。
第三者からの再審査請求は,およそ70%の確率で,該当特許の範囲縮小あるいは完全無効化を勝ち取っているらしい。
File Allocation Table(FAT)
FAT ファイルシステムで使われる,ファイルの格納情報を記録したテーブルのこと。
各々のファイルが,ディスク上のどこのクラスターを使っているかを管理。
ファイルが格納されているクラスターに対応した FAT エントリーを辿る1方向リストとして,ファイルを管理している FAT エントリーの集合体。
FD または HD の特定の領域(セクター)を占めており,これが壊れると,ファイルそのものが残っていても読み出しできなくなる。
堅牢性を上げる為,同じ内容のものが2つあるが,FAT と第2FAT は隣接していて1箇所に固まっているため,
そこが傷つくとディスク全体が使用不能になりやすい。
MS-DOS の CHKDSK コマンドはこの情報を参照する。
FD と MS-DOS 2 までは 12bit FAT だった,16bit FAT では1パーティション2GB まで管理できる。
32bit FAT は VFAT とも言う。
上記の何れも,ディスク(パーティション)サイズによって最小クラスタサイズが制限される上に,
最大クラスタサイズが制限されているためにパーティションサイズに制限が及ぶなど,扱いにくいファイルシステムである。
FAT でのパーティションの大きさとクラスターサイズの関係
| パーティションサイズ | クラスターサイズ |
| FD | 512バイト |
| 〜128 MB | 2 KB |
| 〜256 MB | 4 KB |
| 〜512 MB | 8 KB |
| 〜1GB | 16 KB |
| 〜2GB | 32 KB |
FAT 12
1FAT エントリのビット数が 12bit の FAT ファイルシステム。
フロッピーディスクやその他(フラッシュメモリ等)のリムーバブルメディアで使用されている。
これしか使えない環境以外では使うメリットはない。
FAT 16
1FAT エントリのビット数が 16bit の FAT ファイルシステム。
小容量(1パーティションが 512MB 以下)の HDD で使われている FAT タイプ。
長所は DOS,Windows 3.1,Windows 95(4.00.950/4.00/950a),Windows NT でも使えること。
短所は,一つの領域として確保できる用量は最大 2047MB(2G)まで(32 KB のクラスターが2の16乗個)。
確保する用量が大きくなるとクラスターサイズも大きくなり,ディスクの使用が非効率的になる。
1つのドライブで使える用量は,すべての領域(パーティション)を合わせても 8.4GB までなど。
2004年1月に起こった火星探査車『スピリット』の交信途絶の原因として,このシステムの予期せぬ特性が原因と発表された。
スピリットに搭載されたフラッシュメモリからファイルを削除しても,ディレクトリー情報を持つファイル・システムのサイズが増大し続ける点を予測していなかったらしい。
FAT 32
Windows 95 OSR2 以降(正確には『その一部以降』らしい)で追加された,ハードディスクの管理方法。
FAT の1エントリのサイズを 16 から 32 bit に拡張したもの。
これにより従来 2 G までしか使えなかったが 16 G まで使えるようになった。
長所は,クラスターサイズが FAT16 より小さく,ディスクを効率的に使える。
単一の領域として 2047MB 以上を確保できること。
短所は,DOS,Windows 3.1,Windows 95(4.00.950/4.00950a),Windows NT では使えない。
確保する領域が 512MB 以下では FAT 16 としてフォーマットされること。
また,Windows 2000/XP では,1パーティションあたり最大 32.7GB である。
1ファイル当たりの最大ファイルサイズが 4G バイトに制限されているほか,Windows 上からは 32G バイト以上のボリュームをフォーマットできない。
Windows Me では,前記の制限はないらしい。
Windows 以外でも Mac OS や Linux といった多くの OS が標準で読み書きをサポートしている。
しかし,Windows 2000/XP/Vista 標準のフォーマット機能では 32GB 以上の領域を FAT32 でフォーマットできない。
Windows 98 では『アクセサリ』の中の『システムツール』→『ドライブコンバータ(FAT32)』で FAT 16 から変更できる(ただし,戻すことは出来ない)。
Fat32Formatter
32GB 以上のディスク領域を FAT32 で論理フォーマットできるフリーソフト。
2007年11月22日 v1.0 が公開,対応 OS は Windows 2000/XP/Vista。
サイト:http://tokiwa.qee.jp
Virtual File Allocation Table(VFAT)
Windows 95 OSR2 以降(正確には『その一部以降』らしい)で追加された,FAT 32 を利用した,長いファイル名をサポートする FAT ファイルシステム。
または,それをサポートするためのシステムモジュール。
FAT 32 とほぼ同義語。
Windows 98 では標準である。
exFAT(Extended File Allocation Table)
Microsoft が FAT の後継システムとして開発したファイルシステム。
FAT ファイルシステムよりも桁違いに大きい容量の 256TB を,フラッシュ メモリ デバイスで処理できるよう設計されている。
ファイルサイズ制限は約160億Gバイト。
SD メモリーカードの上位規格『SDXC』にも採用。
大容量ファイルを扱えるだけでなく,PC と家電製品間でのデータ移動を容易にする。
2009年12月10日,ライセンス提供を開始すると発表。
2010年2月25日,パナソニックにライセンスを供与することで合意したと発表。
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