DOS/V
この言葉は広く使われいるが,もとは IBM 社が開発した OS の規格の名前であり,厳密には DOS/V というコンピューターの規格・機種は存在しない。
少なくとも,DOS(日本アイビーエムが作った DOS/V という基本ソフト)上で VGA の MS-DOS が動く IBM 社の AT という機種の互換機という意味であった。
このくだりが過去形である訳は,AT が(低機能であったが)大量に売れた為,
サードパーティーが大量により高性能・安価な互換機・部品を発売し,
その中で生き残った部品・規格で構成される(ディファクトスタンダード)(IBM もこの競争に巻き込まれたため,当然 AT のご本家の影も形もなくなった)
コンピューターに MS-DOS がインストールされたマシンがほとんど VGA を搭載したため,これを DOS/V と呼ぶようになったからである。
したがって,何から何まで互換品がある,まず CPU から始まってマザーボード,果ては互換品が標準になったものもある。
もし,DOS/V のかわりに UNIX などの,全く異なる OS をインストールした場合は,AT 互換機と言うのが正しい。
そして Windows 95 日本語版の発売と共に,DOS/V がなくても日本語表示の問題がなくなり,厳密にはこの言葉は死語となった。
この OS は VGA のビデオアダプタを備えた IBM-PC 系のパソコンで“漢字”という特殊文字を表示をできるようにした MS-DOSである。
この流れを汲む Widows 95 も当然 DOS/V の一種であるといえる。
母体となったものは,正式名称「IBM DOS バージョンJ4.0/V」で,日本アイ・ビー・エム社が開発し,1990年11月発売。
画面表示用の日本語文字フォントを拡張メモリ空間に持ち,(ROM で持った JVGA なども開発された。)
i80286 以上の CPU のプロテクト空間(8086アーキテクチャ上では扱えないメモリー空間)にシフトJIS のコードの表示要求が来た場合,
このフォントを VGA のグラフィックス画面に表示するソフトウエア(デバイスドライバ)が MS-DOS に組み込まれているだけなのである。
同様に,中国語,ハングル語も表示可能であるものも作られた。
これを使えば VGA ビデオアダプタを備えた安価な PC/AT 互換機などで日本語が表示できた。
ただし,一部の VGA アダプタと相性が悪かったり,漢字入力のための専用のキーがない通常のキーボードでは,
そのままでは日本語入力ができない場合があった。
また漢字表示専用のハードウェアを持つ AX パソコンや NEC の 98 シリーズと比べて文字の表示が遅いという欠点もあった。
アイ・ビー・エム社は DOS/V の仕様をほかのパソコンメーカーに公開し,
DOS/V を日本語環境のプラットフォームとして広く普及させることに成功した。
DOS/V がここまで主流になった原因としては,1)市場が多きいため大量生産により(部品の)価格が安い。
2)規定がゆるやかであるため発展性が高い。3)市場が大きいため既に考え得るものはほとんど存在する。
4)最新のテクノロジーが真っ先に対応する。5)Windows 95 の発売などが挙げられる。
1992年10月,コンパックなどが DOS/V で低価格攻勢を開始。
約12万と,当時の日本の標準機である PC-9801 シリーズの半額に近い値段で,コンパックショックと言われた。
DOS/V パソコン
DOS/V をインストールしたパソコンのこと。
Windows の普及共に死語となった。
DOS/V のメモリー空間
V-TEXT
HiText 互換の IBM 製ドライバ。
DOS/Vでは,日本語フォントドライバと日本語ディスプレイドライバの2つのデバイスドライバにより,
グラフィックス画面を使用して日本語テキスト画面(80桁×25行)を実現しているが,
これらの標準ドライバは VGA(640×480ドット)のグラフィックス画面だけを使用しており,
表示フォントは16ドットのものに固定されている。
これに対し,V-Text は独自の日本語フォントドライバと日本語ディスプレイドライバにより,
800×600から1600×1280ドットといった高解像度のグラフィックス画面を利用し,
フォントの解像度を向上させたり,1画面に一度に表示できる文字数を増やしたりできる。
戻る 英語『D』,最初のメニュー