軟件

 中国語でソフトウェアのこと。 1996〜2001年の間の平均成長率は27.7%で,市場規模は230憶元(約3450憶円)。 業界規模は2001年で約5000社,従業員総数は160,000人。
 中国政府は20世紀後半から,ソフトウェア産業に対する重視を鮮明にしてきた。 ソフトウェア産業に対しては,第10期5か年計画(2001-2005年,15)で,『情報産業成長の核心』として位置付け,『国民経済情報化の基礎』とし,ソフトウェア産業は,一貫して国の重視と支持を受けてきている。これと歩調を合わせる形で,中国でも独自のシステムインテグレーション(SI)認定を進めるなど,『ソフト強国』に向けて発進した。 そのため,OS の国産化,つまり脱マイクロソフトを目指し,Linux を大胆に導入した。
 2006年6月1日から3日まで『2006第10回中国国際軟件博覧会』が,中国信息産業部,国家発展改革委員会,科学技術部並びに北京市政府の後援で北京展覧会にて開催された。



中国と Linux,オープンソース

 中国は2000年ころから著作権料の支払いを伴わない Linux に興味を持ち,IT 分野での国外企業依存を避けるため,リナックスの開発・採用を推進している。 国産の紅旗リナックスとアプリケーションのレッド・オフィスが完成。 政府主導で YangFan,Qihang という2つの Linux を開発,政府調達のワープロソフトを国産に限定したりと,オープンソースへの移行を強めている。 2001年12月,北京市が紅旗 Linux を採用。 2002年6月には,1200の郵便局で Linux が稼動している。 2002年11月に発表された Evans Data の調査によると,開発者の44%は Linux 用のアプリケーションを書いたことがあり,65%が来年書く予定だと回答。 また,メインの OS として扱っている人は4%だが,2003年は11%になるらしく,世界における Linux の牙城の1つになりつつある。 2003年11月,中国政府は Linux をベースにした国内ソフトウェア産業の育成に投資すると表明。
 2004年11月17日前後から北京市政府のソフトウエア買い付けで,OS を中心にオフィスソフト,セキュリティソフトの大部分を Microsoft 社が獲得するとの情報が流れ始めた。 オフィスソフトでは,Microsoft 社以外に共創開源,金山軟件などの国内メーカーが選ばれ,セキュリティソフトは冠群金辰軟件公司,瑞星公司,江民科技も選ばれた。 しかし OS に関しては,中国国内の Linux 系メーカーに打診はなく,メディアや政府内部からも批判が相次いだ。 24日,中国情報産業部,中国科技部,版権協会の上層部および中国国内ソフト産業の企業代表や専門家などが出席するシンポジウム「Linux と政府買い付け」が開催され,情報産業部製品局の丁文武 副局長が,「今回の買い付け計画について調査を行い,国務院弁公庁などに報告する」と発言。 26日,北京市政府は緊急内部会議で,国産ソフトの買い付け額をいくらか引き上げることを決定。 27日には,北京市政府のオフィシャルサイトで,Microsoft 社からの OS 買い付け取り消しが通知された。
 2005年3月7日に賽迪顧問(CCID コンサルティング)が発表した調査報告によると,2004年の Linux 関連販売総額は 9,644.40万元(前年比44.8%増),デスクトップパソコン用 1,453.73万元(同39.1%増),サーバー分野 8,190.67万元(同45.9%増)。 中国の OS 市場では 1.7%,2004年 2.2%。 使用者別では,大型企業 32.0%,政府 30.7%,中小型企業 22.6%,家庭 3.8%。 企業別では,通信 12.3%,教育 10.9%,金融 10.0%。 地域別では,華北 29.9%,華南 19.0%,華東 18.5%。 ただし,2003年度のマイクロソフト(中国)のソフトウエアの売上は16億3,313万元(約20倍)である。
 2005年8月に IDC が発表した China Linux Market Analysis, 1H2005 によると,中国の Linux 市場のシェアの1位は Novell らしい。
 2007年の時点で,オープンソースは,金融,証券,電子政府,医療,製造といった各業界で活用されており,ソリューションとしては成功している。 中国建設銀行のフロント業務システムや,上海証券取引所の株式取引システムが運用されているほか,上海の Yisheng 病院での電子カルテや広州での海運港運システムでの活用など,多くの実績がある。
 2007年5月8日,北京に本拠を置く調査会社 CCID Consulting は,2007年第1四半期における中国の Linux 売上高が,前年同期比で約31%増の3100万元 (約400万ドル強) になったと発表。
 2009年10月21日に Actuate が発表した調査結果では,中国では回答者の80.3%が『オープンソースを利用している』とするなどオープンソースの利用が進んでいる。 調達の意思決定に当たり,『オープンソースは明確に選択肢に入っている』と回答した人は51.9%で過半数を占めたが,『オープンソースは優先的な選択肢』は43.3%にのぼるなど,オープンソースに好意的なことが分かった。



中科紅旗軟件技術有限公司 Red Flag Software

 国家的プロジェクトとして『紅旗リナックス』を開発・販売している,中国 の Linux ソリューション大手。 アプリケーションにオペラを組み込むことを発表。
 2003年5月7日,Oracle China を通じ,Oracle の Unbreakable Linux プログラムのパートナーに加わったと発表。

サイト:
http://www.redflag-linux.com


紅旗リナックス

 2000(2001?)年夏にリリースしたリナックスの中国語版。 2000年は政府や企業向けの約100万台に組み込まれたが,一般ユーザーは8000台だった。



レッド・オフィス

 中国で開発された Linux の上で動く,オフィス用のアプリケーションソフト。 2001年末リリース。



Beijing Co-Create
 中国のソフトウェア会社10社によって2001年4月に設立された,中国のオープンソース ソフトウェア開発大手。 商用のデスクトップ Linux 製品や可用性の高い Linux システム,およびデスクトップ Linux をベースとしたネットワーク アプリケーションシステムの開発を行なっている。 また,中国初のオンラインオープンソースコミュニティ OpenDesktop.net に協力し,その活動のプロモーションも行なっている。 今後,Beijing Co-Create は,Linux カーネルの開発と中国における Linux デスクトップのプロモーションに力を入れる。


北京共創開源軟件
 2001 年に設立された中国北京のソフトウェア会社。 企業や政府機関のソリューションとしてオープンソースソフトウェア技術およびビジネスモデルが専門。 デスクトップ向けのリナックスなどを開発している。
サイト:
http://www.ccoss.com.cn


北京瑞星科技股フェン有限公司
 アンチウイルスソフトやネットワークセキュリティ専門の会社。

瑞星
 北京瑞星科技股フェン有限公司が提供するソフトウエア。



China Standard Software(CS2C)

 OSS の開発と販売を中国で展開するソフトウェアメーカー。
サイト:www.cs2c.com.cn

 2004年10月,ISO9001 認証を取得,同年12月には CMMI3 を取得。


NEOShine Linex
 CS2C の主力ソフトで,これを PC にカスタマイズしてインストールし販売している。


Happy Family
 CS2C の農家向けの PC システム。 農業技術,教育,マルチメディア,医療・健康という4つのモジュールから構成されており,シンプルな操作性と高い信頼性から高い評価を得ている。



Borqs
 中国のベンチャー企業。 Android 向けエンタープライズアプリを開発している。 Google Open Handset Alliance と Symbian Foundation のメンバーで,独自プラットフォームの『OPhone』も China Mobile から提供している。



NSFOCUS Information Technology(縁盟信息技術)
 中国,北京市を中心に中国国内に31拠点を持つネットワークセキュリティ企業。 IPS(不正侵入防御)やWAF(Webアプリケーションファイアウォール),DDoS(分散型サービス妨害攻撃)防止のアプライアンスの開発と販売,セキュリティ監視と脆弱性診断のサービスを手掛ける。
 2006年,グローバル化戦略を掲げた。
 2011年1月20日,日本法人『NSFOCUS ジャパン』の設立を発表。



Kingview 6.5.3
 中国 WellinControl Technology(Wellintech,亜控科技)が開発した,中国で広く使われている産業インフラ監視制御用(SCADA)のソフト。
 2010年9月,米国のセキュリティ研究者ディロン・ベアスフォード氏が問題を発見。 しかし,数カ月たってもこの脆弱性が修正されなかったため,同氏は対応を促すため2011年1月9日のブログでこの情報とコンセプト実証コードを公開。 問題は,CNCERT がメールを見落としてたためで,CNCERT は US-CERT からの連絡を受け,11月になってようやく脆弱性の存在を確認し,Wellintech と協力してパッチの開発に当たったとしている。



  • Evermore Software,永中科技
  • Kingsoft,金山軟件
  • Tencent,騰訊科技公司,騰訊ソフト

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