Central Processing Unit(CPU)
コンピュータの中枢部分,中央演算処理装置のことで,与えられたプログラムとデータによって各種の処理を行なう。
通常のパソコンの CPU は一個の LSI であるが,複数の LSI で構成された CPU も存在する。
CPU はマイクロプロセッサや MPU と同じ意味で扱うほかに,パソコン本体を周辺機器と区別するために CPU と呼ぶこともある。
コンピューターの専門家は,単に『プロセッサ』ということもある。
CPU の処理速度は主にクロック周波数とビット数で決まり,同じ CPU でもクロック周波数が高いほど処理速度が速くなる。
ここでいうビットとは CPU が一度に処理できるデータのビット数である。
単純に16ビット CPU と32ビット CPU を比較すれば,32ビット CPU のほうが一度に扱える情報量が多いので処理がより高速である。
CPU はクロックに同期して命令を処理する。
一般的には CPU のクロック数= CPU が一秒間に処理できる命令の数,と理解しても良い。
実際は,1命令が1クロックで終了するとは限らないし,最近の CPU は同時に複数の命令を並列処理できるので,話は簡単ではない。
サイズが大きくなるにつれ,すべての部分が1つの指示に合わせて同じ動きをするという,現在の設計を維持するのは難しくなる。
そこで,SUN ではチップの各部分を異なるクロックでコントロールできる機能が開発されている。
CPU により利用できる OS もある程度決定される。
ただし32ビット CPU で MS-DOS を使うと,MS-DOS 自体が16ビットなので32ビット CPU 本来のメリットは活かせないなど,プログラム自体が32ビットであることが重要である。
パソコンの基本性能はこの CPU の処理速度に大きく左右されるが,実用上の総合性能は,これ以外のメモリーやバスなどの影響も大きい。
また,1996年現在のパソコンの大部分は CPU は一個だが,処理能力を上げるために複数の CPU を搭載したパソコンも存在する。
パソコンで普及している CPU は Intel 社の 8086〜Pentium 系列と Motorola 社の 68000〜PowerPC 系列に大きく分けられる。
8086〜Pentium 系列の CPU は PC-9800 シリーズや IBM PC(J-3100,AX),FM TOWNS などで使われ,代表的な OS には MS-DOS,Windows がある。
68000〜PowerPC 系列は Macintosh や X68000 などで使われ OS には各社専用のものが用意されている。
CPU メーカーは約2年ごとに製造プロセスを更新しているが,新しい製造プロセスの開発とテストを始めるためには,発売の何年も前にまず製造装置を発注しなければならない。
設計と製造コストは,天文学的な数字に膨れ上がり,インテルを除く大半の企業は,工場の建設と操業で相互に協力し,財務上のリスクを軽減するため設計計画に共同出資するケースもある。
発熱対策の分野で,IBM とインテルは激しく争い,IBM は何度もトップを奪った経験がある。
最初に銅配線のチップを製造したのは IBM で,また SOI も開発し,AMD などの企業にライセンス供与した。
さらに,Strained Silicon,カーボン・ナノチューブなど,他の先進技術でも最前線にいる。
HP は,原子の鎖で回路を作成する分子コンピューティングの研究を積極的に進めている。
2003年に 45nm プロセスに達するが,小さくなりすぎて相当量の電荷が「漏れる」という問題が生じている。
2002年には5億個ものトランジスターを搭載するチップも登場するが,このトランジスターの放熱方法も考えねばならない。
複数のチップ(コア)を組み合わせたマイクロプロセッサーを開発する方法は,コア・ホッピングや特化など複数ある。
(ここでのチップの特化とは,マルチチップの一部を暗号化や圧縮など特定のジョブに特化させ,処理の優先度を決める方法を改善すること。)
それは,コア2個を1片のシリコン上に配置する方法で,今後の性能向上の鍵と見られている。
マルチコア・チップは同じプロセッサーコアを組み込んだ,対称型マルチプロセッシング・チップでもある。
チップコアがキャッシュメモリやバスを共有できるため,スペースを節約し,効率が向上する。
プロセッサー設計は,スレッドレベルの並列化が進むにつれ,並列処理に変わってゆくだろうと予測されている。
チップメーカー各社がマイクロプロセッサに対し,最高速での処理が不要な場合は消費電力を落とす仕組みを組み込んでいる。
チップの内部周波数が低下すれば電圧も低下し,消費電力も減少する。
ユーザーがスタンバイモードになるようコンピュータを設定すればプロセッサが省電力モードに入る。
ギガヘルツレベルの周波数をもつプロセッサは,クロックが十分早いため,タイピングの早い人が2つのキーを押す間でさえ,チップは何度も低消費電力モードに切り替えるというような,細かな節電もあり得る。
ただし,ミリ秒単位でウェイクアップを繰り返していたら,本格的な省電力モードにはほとんど入れない。
しかし,プロセスのスケジューリングやハードウェアとの通信といった基本的なタスクを処理するコアソフトウェアであるOS カーネルは,常に作業に追われている。
原因のひとつに,やたらとカーネルをウェイクアップさせるソフトウェアの存在がある。
また,動作速度を落としたりスリープすべきときに,カーネル本体がこういった対応をせずに電気を無駄にしてしまっている場合もある。
関連用語または項目
Million Instrudions Per Second(MIPS)
CPU アクセラレーター
CPU の動作電圧
IC(CUP)のパッケージ
IC・LSI の歩留まり,製造上の問題
CPU の命名(ブランド名)
プロセッサーのブランド名はコロコロ変わる。かつては,インテルも AMD も,マイクロアーキテクチャーを変更した際に
ブランド名を変更していたが,1990年代後半以降になると,異なる市場部門に対応するため頻繁にブランド名を変更するようになった。
例えば,Pentium Pro,Pentium II,Pentium III,Celeron,Xeon は,同じマイクロアーキテクチャーがベース。
つまり,パッケージ,速度,キャッシュサイズ,バス速度,その他の機能面で異なるが,演算処理をする部分は同じものである。
同様に,AMD の K6-2 と K6-III もコアは同じ。
AMD は,しばしばインテルのブランド・キャンペーンを真似ており,低価格ブランドの命名でもインテルを手本としている。
AMD の Duron は Athlon の低価格版で,インテルの Celeron と似たような役目を担っている。
CPU の品格
1980年代の初め,主にカスタム CPU の設計・製造を行っている山梨のベンチャー企業が歩留まりの悪い CPU 1個を完成させた時(約7000万円),納品のしかたについて話し合った結果,CPU を桐の箱に入れ,10トントラックの荷台の真ん中に固定して納品先まで輸送,トラックが出発するときは社員全員で見送ったという話がある。
以前の CPU(Windows が普及しだしたころ)は,その品格(?)を気にする余裕があったらしく Pentium シリーズは,金色に輝くヒートスプレッダ(金属プレート)がはめ込まれていた。
その後,おそらくコストダウンのためだろうが,CPU はコア部分がむき出しになり,サイズが小さくなったりしている。
Arithmetic and Logical Unit(ALU)
中央処理装置の一部分,CPU を構成する要素の1つで,算術演算(四則演算),比較演算,論理演算などを行う。
ハードウェアとしては AND,NOT,OR,ADD,SUB 回路など(演算機構)を多数組み合わせた LSI で構成する。
コンピュータの演算にはさまざまな方式があり,演算命令の種類もデータの型も多様であるため,
算術論理演算装置には,それぞれの型に応じた演算機構を使う。
算術演算でも固定小数点演算の他,浮動小数点演算,可変長演算,10進演算とそれぞれの演算装置をもつものもある。
この言葉は,マイクロプロセッサーの世界では Pentium の頃までは使われたが,
PentiumPro 以降,内部に RISC を採用した後では,概念としてのみ使われている。
CPU のバク
CPU の複雑化とともにバグは避ようがなくなったので,これは BIOS により解決されている。
(当ページでは,起動時に BIOS から CPU にパッチが当てられるのではと推測している)
このような方法(?)は,少なくとも Pentium 以降に行われている。
現在,新しい CPU を従来のマザーボードに搭載する場合に,
BIOS のアップデートが必要なのはこのためと思われる。
なぜなら,86系の CPU は,すべて 86 コード互換のはずなのに,
BIOS のアップデートが必要なのは,これ以外説明がつかないからである。
なお,CPU のバグが BIOS でカバーされきれない場合に,リコールが発生するようである。
CPU の計算誤り
CPU が回路の断線,トランジスターの破損,ノイズの混入などにより,
計算間違いを起こす確率は一万年に1回程度と推定されている。
従ってパソコンではそれよりプログラムのバグ・エラーの方が重要である。
並列計算機は多数の CPU を搭載するので問題となる。
CPU の高速化
簡単に言うと CPU の高速化には,二つの方法がある。
一つは,単純にクロック周波数を上げることであり,もう一つは,同時に処理できる命令数を増やすことである。
CMOS プロセスでは動作周波数に比例して消費電力が増え,ケース内の温度も上昇傾向で,3GHz を超えるとマザーボードに熱がこもり,それがシステムの安定性に影響を与えかねない情況になってきている。
そのため,消費電力の大きさがマイクロプロセッサの性能向上を制限するようになってしまった。
そこで Intel 社は熱がこもりにくい新しいフォームファクタ BTX を設計した。
2006年6月20日,IBM とジョージア工科大学は,シリコンベースのマイクロプロセッサーを摂氏マイナス268度で,クロック周波数 500GHz 以上で動作させることに成功したと発表。
CPU は 200ミリ・ウエハーとIBMの第4世代シリコンゲルマニウム(SiGe)技術で製造した。
CPU の製造プロセス
Pentium 90/100/120 0.6μm
Pentium 135/150/166 0.35μm
PentiumPro 150 0.6μm
PentiumPro 166/180/200 0.35μm
6x86 0.6μm
K5 0.6μm
65nm プロセッサ
Intel は2005年10月に最初のプロセッサーを出荷。
同社がいくつかの分野で AMD の勢いをそぐのに成功したのも,この製造で14カ月も先行したことが大きい。
AMD は2006年12月5日に出荷を開始した。
データーフロー解析
複数の命令間におけるデータの依存関係を分析し,命令の実行順序(スケジュール)を最適化する技術。
スペキュレーティブ・エグゼキューション
最適化したスケジュールに基づいて命令を見込み的に実行し,
プロセッサのスーパースケーラ実行ユニットを常時稼動させ,全体のパフォーマンスを向上させる技術。
CPU Dynamic Assign Helper
“デュアルコア”や“Hyper-Threading”などのマルチ CPU 環境で,各プロセスが使用する CPU を自動的に指定するフリーソフト。
タスクトレイに常駐してプロセスの起動を監視し,あらかじめ指定した CPU への割り当てを自動的に行う。
2005年11月6日 v1.0.0 が公開,対応 OS は Windows 2000/XP。
サイト:http://www.takke.jp
CPU 使用率POP
CPU 使用率が指定値以上になると警告を表示してくれるタスクトレイ常駐型ソフトのフリーソフト。
指定値以上になったときだけ吹き出しで通知してくれるため,パソコンが不安定になっていることを把握するのに役立つ。
単体のプロセスが指定値以上の CPU パワーを占有しているときに,そのプロセス名を吹き出しで通知する機能もある。
2007年3月20日 v1.02 が公開,対応 OS は Windows 2000/XP。
サイト:http://beefway.hp.infoseek.co.jp
CPU メーター
CPU 使用率をコア単位でレベルメーターと面グラフの両方に表示するフリーソフトの Windows サイドバー用ガジェット。
2008年4月4日 v1.0 が公開。
サイト:http://gallery.live.com/liveItemDetail.aspx?li=4691fa1a-7051-4e46-aa66-e51b306c42c0
Monica
CPU 使用率をタスクトレイに数値表示し,100%の状態が続くとアイコンを点滅して通知するフリーソフト。
2006年3月18日 v1.15 が公開,対応 OS は Windows 98/Me/2000/XP/Server 2003。
サイト:http://park3.wakwak.com/~uprise
Out Of The Blue 2
CPU 使用率やバッテリー残量などのリソース情報を,デスクトップ最前面に現れる小さな球体の色の変化で感覚的に表示するシェアウェア。
2005年11月7日 v2.0 が公開,対応 OS は Windows 2000/XP。
サイト:http://www.tnksoft.com
TinyMonitor
CPU の使用率変化グラフをタスクトレイアイコンや小型ウィンドウへリアルタイム表示するフリーソフト。
2005年11月5日 v1.02 が公開,対応 OS は Windows 2000/XP。
サイト:http://www15.plala.or.jp/then
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